INTERVIEW
AA=
2016.05.04UPDATE
2016年05月号掲載
Member:上田 剛士(Ba/Vo/Prog)
Interviewer:吉羽 さおり
-前作から約2年半ぶりとなるニュー・アルバム『#5』が完成しました。非常にハイエナジーで、攻撃的な作品になっています。このアルバムができるまでのストーリーとしては、AA=初の、J.M.さん(0.8秒と衝撃。)とのコラボ・シングル『→MIRAI→(ポストミライ)』(2015年8月リリースの4thデジタル・シングル)がスタートとなって、そのあとも、Kjさん(Dragon Ash)との『M SPECIES』(2015年11月リリースの5thデジタル・シングル)、Masatoさん(coldrain)とKoieさん(Crossfaith)との『FREE THE MONSTER』(2016年3月リリースの6thデジタル・シングル)と、コラボレーションが3作続きました。こういったコラボ曲は、AA=として新しいことをやりたいという意思の一環だったんですか。
そうですね、単純にコラボ作品を作り続けようという感じで。企画じゃないけれど、そういうつもりでやっていましたね。
-そのうえで、コラボ相手の人選はすぐに決まっていったんでしょうか。
建志(Kj)は、昔から知っていてイメージも湧きやすいので、すぐに決まりましたね。時間がかかったのは、シングルをいつリリースするかとか、自分の制作の方が間に合うかとか、それだけだったんです。他のみんなも、返事はすぐにもらっていたので。
-Kjさんにしても、MasatoさんやKoieさんにしても、彼らだからこそ託したい思いというのは、上田さん自身持っていたのでしょうか。
それぞれのバックグラウンドやバンドがあるので、それとうまく絡ませたいなという思いはありました。"俺が建志に曲を書くとしたら"、とかね。それこそ、彼との繋がりを考えたうえでの曲でしたね。
-制作において、コラボ相手のみなさんとじっくりとお話はされていたんですか?
こっちで勝手に曲を作って投げる、という感じでしたね(笑)。で、それが気に入ってもらえればOKで、変えてほしいと言われたら変えるつもりだったんだけど、みんな一発OKでした。Masatoと建志に関しては、東日本大震災の復興支援プロジェクト"AA= AiD"にも参加してもらっていたので、どういうふうになるのか想像しやすい感じでしたね。
-Crossfaithのツアー(※2015年2月に開催された"MADNESS TOUR in JAPAN 2015")にAA=が参加したこともありましたが、そういうときには、Koieさんと音楽について話したりしますか?
共演はそのライヴが初だったんだけど、彼らは海外でライヴをやったりしていて、自分たちもそういった経験があったので、話はしましたね。Koieは、中学生くらいの、まだバンドをやってない時期に、自分が前にやっていたTHE MAD CAPSULE MARKETSの最後のライヴとかを観て、バンドをやりたいと思ったんだとか。そんなことを話しました。
-そういう話を聞くと、バンドで音楽やスピリットが脈々と受け継がれているのがわかりますね。
それこそ、MasatoとKoieは海外でちゃんと活動しているので。そういった部分では、後継者じゃないけれど繋がっている感じはありますね。
-90年代にTHE MAD CAPSULE MARKETSが世界進出をしたときもそうでしたが、日本のバンドが海外に出ていくことは決して簡単なことではないですよね。今もその難しさは変わらないと思いますか?
自分らは、海外への扉が開いたことに関してはラッキーだったと思う。それ以降、coldrainやCrossfaithの世代とか、DIR EN GREYも海外で活動しているけれど、そういうところに出ていけるバンドが長い間ホントにいなかったんですよね。出ていくつもりがないバンドも、もちろんいると思うんだけど、出ていきたいけれど行かない、もしくは行けないというバンドも多いと思うので。やっぱり海外進出の難しさはあるんだなと思いましたね。
-今の話だと、THE MAD CAPSULE MARKETSはラッキーだったということですか?
ラッキーだったと思いますね。ああやって、扉を開くチャンスはなかなかやってこないんだろうなと思うんです。
-そこが開いたときに、いかに飛び込めるかも大事だし、バンドが試されますよね。
まずそこで目につくかどうか、突破できるかどうかなんですけど。まあ、何がチャンスになるかわからないけどね。俺らの場合は、アルバムを出したときに"Kerrang!"(※イギリスの音楽誌)が最高得点をつけてくれて。それで"Kerrang!"のイベントにヘッドライナーとして呼んでくれたのが大きかったんですよね。イギリスで一番最初にやったライヴのときから、ヘッドライナーで1,000人くらいの会場が埋まっている状況で演奏できるのは、なかなかないことだろうなと思うし。
-そうですね。今で言えば、BABYMETALもそういった状況になっていますね。
BABYMETALは今の時代ならではで、YouTubeなどでも火がついていますよね。それもひとつのチャンスで、そこでどれだけ掴めるかですね。