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LIVE REPORT

オメでたい頭でなにより

2019.10.14 @川崎CLUB CITTA'

Reported by 吉羽 さおり Photo by ゆうと。

オメでたい頭でなによりの全国ツーマン・ツアー"真剣2マン遊VIVA!"が10月14日、川崎CLUB CITTA'からスタートした。初日を飾るゲストは、結成15周年を迎えた打首獄門同好会。

MCでは大澤敦史(Gt/Vo)が、今年3月から絶賛日本縦断中の47都道府県ツアー"獄至十五ツアー"の青森、秋田公演にオメでたい頭でなによりが出演してくれたことに触れ、"秋田は、ツアー前半でも一番盛り上がった。その秋田同様にここを熱い会場にして、オメでたい頭でなによりに手渡したい"と「島国DNA」や、フロアを"きのこ軍"と"たけのこ軍"(そして、騒がずに安全にライヴを観ることができるスペース="デリケートゾーン"の観客は、"永世中立国"として)に分けウォール・オブ・デスを繰り広げる「きのこたけのこ戦争」など、前半から観客を汗だくにし、大合唱をさせる。さらに、大澤は"これからやりづらいほど熱くしてオメでたい頭でなによりにバトンを渡したい"と、今年の夏全国各地のフェスやイベントで共感の嵐となった「なつのうた」、また「はたらきたくない」では、連休最終日だったこの日の観客の心の叫びを大音量で具現化。そして、ラストは"大豊作の新米を味わおうじゃありませんか"と、「日本の米は世界一」の轟音で観客を満腹にした。つい口ずさんでしまうフレーズやそれをさらにキャッチーに視覚化したVJ、日々のちょっとした喜怒哀楽を大きなシンガロングや興奮へと昇華させる、3ピースでのヘヴィでテクニカルなサウンド。ある種発明のような打首獄門同好会の音楽は、15年磨き上げられ今や企業コラボやCM曲も手掛けるようになった。オメでたい頭でなによりと共振するのはもちろん、先輩のバンドとして独自の道を築いできた功績は大きい。

打首獄門同好会から最高のバトンを受け取ったオメでたい頭でなによりは、こちらも自分たち独自のやり方で会場を沸かせていく。1曲目となったのは、8月にリリースした3rdシングル表題曲「乾杯トゥモロー」。赤飯(Vo)は"台風でどうなることかと思ったけど、これだけの人が集まってくれて。でも、今日来たくても来れなかったやつの分も乾杯しませんか"と言い、"Cin Cin"コールとジョッキを掲げるような"乾杯トゥモロー"の大合唱を起こし、"デッカい輪っか作っちゃいましょうか"とフロアに巨大なサークルを作り上げると、"今日この瞬間、俺たちの打ち上げを始めるぜ"とモッシュ──と言っても、ここでのサークル・モッシュは、平和的に歩いて共に乾杯するものだ。"俺たちは、みんなととことん騒ぐためにやってきました。オメでたい頭でなによりです"。その赤飯の叫びから「憂き浮きウォッチング」、「鯛獲る」とさらにヘヴィに、そして、BPMを上げてフロアの温度を右肩上がりにしていくと、3rdシングルからの2曲「四畳半フォークリフト」、「チャイルドプレイ」を聴かせる。mao(Ba)のスラップ・ベースに歓声が上がり、ミト充(Dr)のキレのいいドラムとの絡みに手拍子が起こる「四畳半フォークリフト」は、途中のEDMパートで赤飯がダンスを披露。324(Gt)の華麗なギター・ソロもあり、ダイナミックな曲展開と派手さはライヴでの見栄えが抜群だ。また、ぽにきんぐだむ(Gt/Vo)のラップで、攻撃的にフロアに切り込むミクスチャー・ロック「チャイルドプレイ」は、彼ら自身が音楽家として辛酸を舐め、なおハングリーに突き進んできた闘志を高温のまま音に落とし込んだ曲で、これもライヴの景色を変え"陽"のムードだけでなく、エモーショナルに引き締める曲となっていた。

中盤は「日出ズル場所」、赤飯のハイトーン・アイドル・ヴォイスで、一斉に振付で踊る「推しごとメモリアル」、そして、「言葉のあやや」とテッパンの曲を連投しフロアはカオス状態。ストラップが外れながらも、ギター・ソロを完遂する324に歓声もひときわだ。この盛り上がりから、再びシリアスなオメでたい頭でなによりのテーマ曲と言える「ザ・レジスタンス」では、硬質なギター・リフと高揚感のあるビート、自分を鼓舞するアンセミックな歌とユニゾンするギターのボルテージの高い演奏に、フロアには各所で拳を掲げる姿が見える。もみくちゃのフロアに赤飯は大丈夫かと声を掛ける。「ふわっふー」でも興奮で沸きあがるフロアに向けて"その靴、誰のや。届けてあげて"(赤飯)という具合で、「スーパー銭湯~オメの湯~」では次々に押し寄せるダイバーに、赤飯がまたがったアヒルもなかなかフロアに出航できないほど。誰もが楽しめるようなライヴとして、オメでたい頭でなによりのモッシュは身体のぶつけ合いでなく、思いやりのぶつけ合いを大事にしている。バンドとしての規模は大きくなっているが、この部分は会場の興奮に任せるのでなく、しっかりとバンドで主導していく思いが強い。ラスト曲「オメでたい頭でなにより」で掲げられるフロアのダブル・ピースに"この光景、絶対広げていくからな"と赤飯は語り"もっと遊ぼうぜ。思いやりをぶつけ合え"と、この日最大級となったサークル・モッシュ=思いやりのぶつけ合いを完成させた。

アンコールでは新曲「ザ☆キュ~ティクルピーポー」を披露し、また打首獄門同好会のメンバーを呼び込むと、米繋がりの曲ということで打首獄門同好会の「日本の米は世界一」と、オメでたい頭でなによりの「wosushi ~ウォールオブ寿司~」をマッシュアップした、「日本の寿司は世界一」を両バンドで演奏。大澤を交えたトリプル・ギターでの圧は最高だ。このツーマン・ツアーで、今後他のバンドとどう絡んでいくかも期待したい。

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