INTERVIEW
オメでたい頭でなにより
2018.04.03UPDATE
2018年04月号掲載
Member:赤飯(Vo) ぽにきんぐだむ(Gt/Vo) 324(Gt) mao(Ba) ミト充(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり
オメでたい頭でなによりがメジャー・デビュー・シングル『鯛獲る』を完成させた。発語してみれば一目(一聴)瞭然だが、ダジャレである。メジャー・デビューをして、テッペンを獲るという気持ちを込め、オメでたいと言えば"鯛"、果ては歌詞に"タイ語"までが飛び出す展開で、あれよあれよとノリ良く聴かせるラウド・チューンだ。ラウド・ミュージックへの愛に溢れ、音楽や言葉で遊び倒しながら、幸せで、底抜けに自由で楽しい音楽を、というバンドの精神を、「鯛獲る」含む3曲でこれでもかと聴かせるシングルだ。相変わらずマニアックなネタも散りばめられているが、ネタを知らなくとも笑えたり、グッときたりするエンターテイメントぶりを前に押し出した、まさに名刺代わりの1枚である。
-メジャー・デビューにして、初の表紙(※2018年4月号)に登場いただきました。
赤飯:やったぜ! ここまできたぜ。感慨深い。
mao:動画で言ってみるもんだよね(※まとめ盤『オメコレクション』リリース時のコメント動画にて)。あのときは、まだ全然決まってなかったから。
mao:オメでたい頭でなによりがメジャー・デビューすると思ってました?
-正直言えば、なかったですね。あえてインディーズという場で好き勝手にやっていくものと思っていました。
ぽにきんぐだむ:最初はそうでしたね。
-そこでメジャーでというのは、何が大きかったですか。
ぽにきんぐだむ:そこはやっぱり、一緒にやっていこうと思える"人"ですね。
mao:人が大きいですね。
赤飯:ほんまに。でも、そもそも激ロックに掲載されることが1個の夢やったんですよ。
mao:それはあったね。でもまず、ハードルが高かったじゃん? こんな新人バンドで。
324:しかも、こんな音楽性でさ。
ミト充:こんな音楽性って(笑)。
赤飯:こんな見た目でさ。"オメでてぇ!"とか言ってて何が激ロックじゃと。
324:言ってたよね、赤飯も。"合わんよ、俺らは"って。
赤飯:でも俺は、学生のころから激ロックに憧れを抱いとんねんっていうところから始まって。こうして扱っていただけるようになって、今回表紙ですよ。いやぁ、もうそれは嬉しいっすわ。
-激ロックに載ったことは、反響はありましたか。
赤飯:反響というか、おかげさまで自分たちの音楽を聴いてほしい人に、聴いてもらえる機会が爆発的に増えた実感はありますね。"激ロックに載っていたから、知ってるよ"とかもあったので。まぁ狙いどおりですよね(笑)。
-音楽性や歌っている内容で、聴いてほしいラウド・ファンに行き着かずに、誤解されていきかねない道もあったということですかね。
赤飯:ちゃんと聴いてもらったらわかるんですけどね。でも、やっぱりイロモノ的に見えて、手が届きにくい、でも激ロックという担保があるから聴いてやるよっていう方もたぶんいらっしゃると思うので。とにかく、そういう人たちに聴いてもらいたかったんです。なので、扱っていただいて、本当にありがとうございますという。
-早い段階でメジャーからの誘いがあったようですが、きちんとインディーズで、自分たちで実績を作ってからメジャーに行きたかったというのは、実は前回の取材でも聞いていましたが。実際にメジャーでやっていくということで、より、オメでたい頭でなによりのここを打ち出していきたいとか、もっとこうしたいんだとか、レーベルとの話はあったんですか。
324:基本的に、スタンスは変わらずですね。大人の力を使って、僕らだけでは手が回りきらなかったところとか、より大きな規模にするとか、僕らがやりたいことを実現するために手を貸してくれる人が現れたので。利用させてもらうじゃないですけど、そういうスタンスではやっていこうということですね。
赤飯:よくメジャーに行って、大人と絡むと変わってしまうみたいなことも、言われるじゃないですか。でも実は、そういうことも我々は経験してきているというか、ここまでにもいろんな闇を見てきているので(笑)。ボロボロにされたところで、この"オメでたい頭でなにより"というバンドになっているんですよね。特に俺とかぽにき(ぽにきんぐだむ)は、そこに対しての拒絶もありました。でも、そこがどうして覆されたのかと言ったら、我々の考え、軸をしっかりと理解してくれて、その軸を一緒に伸ばしていきたいんだと言ってくれる人に出会えたからなんですよね。この人だったら信頼できる、じゃあ一緒にもっと大きなものにしていけると思ったから、手を取ったと。それがたまたまメジャー・レーベルだったというだけなんですよね。