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INTERVIEW

オメでたい頭でなにより

2024.01.22UPDATE

2024年01月号掲載

オメでたい頭でなにより

Member:赤飯(Vo) 324(Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

2023年より新たなワンマン・ライヴ・シリーズとなる"大寿祭"を立ち上げ、コロナ禍にあった様々な封印を解くように各地のライヴハウスを盛り上げ、遊び場を復活させてきたオメでたい頭でなにより。バンドのスタートからライヴを軸に、日々の悲喜こもごもをそこで汗と笑いと大合唱に変えてきた彼らだけに、この3年間は試行錯誤もあったが、そんなすべての経験をプラスに転じたのが"大寿祭"であり、最新アルバム『オメでたい頭でなにより4』となった。ライヴへの思いやバンドを動かしてきた衝動、この先に描く思いを、ぐっとレンジを広げたアレンジと、破天荒な発想やキャッチーなユーモアで描いたアルバムは、バンド初期のエネルギーを今の力で最大限にまで爆発させた勢いがある。最新作への道のりを赤飯と324のふたりに訊いた。

-コロナ禍を経て、2023年はワンマン・ライヴ・シリーズ"大寿祭"をスタートしたりと、オメでたい頭でなによりとして新しくライヴを作り上げていく1年となりました。このライヴでの経験や体感が最新アルバム『オメでたい頭でなにより4』にも作用したものと思いますが、まずは観客の声や熱量を感じられるライヴが戻ってきた"大寿祭"や対バン・ツアー("東名阪クアトロ 2マンツアー『対寿祭』")などはどうでしたか。

324:やっぱり僕たちはライヴ・バンドで、お客さんのリアクションとかをすごく大事にやってきたので、お客さんの声が返ってきたりとか、フロアの制限が徐々になくなっていったことは、だいぶモチベーションの向上に繋がりましたね。特に赤飯のテンションの上がり方が違って。それがダイレクトにモチベーションの向上に繋がった感じでしたね。

赤飯:目の前にお客さんがいて、そのお客さんから直接声を受けて、エネルギーを貰ってやらないことには生きていけない生き物なんだなと、改めて自覚しました(笑)。そのエネルギーのやりとりがあって、次の曲、また次の曲と生まれていくというのも痛感して。それが今回の新曲に繋がってます。

-今回のアルバムは、ツアーをしながら曲のアイディアが生まれたり、形になっていくことが多かったんですか。

324:あれやりたい、これやりたいというのがどんどん出てきた感じですかね。曲のタネになる部分が、ライヴを重ねるごとに出てきたイメージで。

赤飯:もともとオメでたい頭でなによりは、ライヴでこういう光景を作りたいとか、こんな気持ちを共有したいというところから曲作りをしていたバンドだったので。ライヴをしていくなかで、やっぱりこの熱量だよねとか、次は今持っているカードに対してもっとこんな味つけをしたものを作りたいとか、ブラッシュアップしたものだったり、ちょっと味変したものだったり、過去のカードをさらに磨いていく曲を作りたいねという感じでしたね。原点回帰&ブラッシュアップという感覚はありました。

-その原点回帰っていうのは、アルバム『オメでたい頭でなにより4』ですごく感じられるところで。初期の荒唐無稽な"これぞオメでたい頭でなにより"を感じる曲があったり、さらにキャッチーで、エネルギーが爆発しているなという作品だと感じています。前作『オメでたい頭でなにより3』(2022年9月リリースの3rdフル・アルバム)は、コロナ禍の世の中の状況も汲んだ、エモーショナルで沸々とした思いがこもった作品にもなっていたので、バンドの歩みがリアルに入っているなと。

赤飯:そうですね。前作はいい伏線になりました。

-シングルも何作かリリースされてきましたが、アルバムとしてはどのあたりの曲から形作られていったのでしょうか。

324:最初にできたのがたぶん、シングルになった「着火繚乱ビンビンビン」かな。

赤飯:もともと、紆余曲折を経ていい感じに仕上がっている曲が1曲あったんですよ。これをさらにブラッシュアップしようぜっていうところから「着火繚乱ビンビンビン」が春先に完成して。

324:メロディとリズムとコード、あとは歌詞もある状態でフル・コーラスできてはいて、その時点でいいじゃんとはなっていたんですけど、それをしっかり膨らませようということで。ちょうど"オメでたい頭でなによりに求められているものってなんなんだろう"というのを見つめ直す機会が2023年の頭くらいにあったんですよね。自分らに求められているのは、ハッピーでお祭り感があって......というもので。それを再認識したうえで、じゃあどうやってその自分たちらしさを研ぎ澄ましていくか、というところからアレンジをスタートしていますね。それでいい感じになったのが「着火繚乱ビンビンビン」で。その手応えが結構あったので、アルバムのスタートダッシュとしてはかなりいい精神状態というかね。

赤飯:たしかに。

324:アルバムって、作るにあたっていい曲がどんどんできていくとモチベーションも上がっていくもので。最初に核となる曲というか、キャッチーで、これを聴きに来てくれるよねっていう曲がないことには難しい。「着火繚乱ビンビンビン」が1曲目にできて良かったなというのは正直ありました。

赤飯:この曲がアルバムの旗を振ってくれてるよね。

-はい、オメでたい頭でなによりが帰ってきたなという曲です。

赤飯:もう半年くらい、ライヴの1曲目でやってるんですけど、初めて聴くお客さんもどんどんノッてきてくれるのも体感しているし、これは間違いなかったなという自信とともにやってますね。

-「着火繚乱ビンビンビン」は作詞/作曲ともに赤飯さん、ぽにきんぐだむ(Gt/Vo)さん、324さんでクレジットされています。アルバム全体としても、共作が多い感じですよね。今回は赤飯さんが中心で作詞やソングライティングをするというより、よりヴォーカル、表現することに振っている感じですか。

赤飯:どうなんだろう。

324:たしかにソングライターはそんなにやってないかもしれないですね。「今宵、又旅へ。」は赤飯が作詞/作曲で弾き語りで作って、それを膨らませたという感じではあるんですけど。今回はメロディを書いたりとか、"ここはこれじゃないと"みたいな感じではなかったかもしれない。

赤飯:前回はそこにこだわってやっていたんですけど、やっぱり自分はパフォーマー気質だなというのを改めて感じることが強くなって。今回は主に324、ぽにき(ぽにきんぐだむ)、自分の3人でスタジオに集まってやいのやいの言いながら作っていくスタイルに落ち着いて、それですごく回り始めた感じはありますね。だから、コライトっていうのがしっくりくるのかな?

324:お互いを尊重してる感じというかね。もちろん3人の意見のぶつかり合いもあるんですけど、結果ちゃんと納得したうえで進んでいるっていう。

赤飯:3人でクラウドで共有しながら歌詞を書いてみたりだとか、今回はそういう作業もあったので面白かったですね。

-バンドとして長く活動をしてきて、オメでたい頭でなによりとして互いの脳みそを分け合ってる感じがあるから、こういうことをしたいとか、書きたいことはブレないというか、向かってる方向は同じだなという感覚ですかね。

324:そうですね。あと今回は、ゴール設定をしっかりしようというのは意識していたかもしれない。"この曲はこれが大事だから、何かがぶつかったときには核となるほうを優先しよう"というのはありましたね。やっぱり3人でやるとなると時間をかけていくうちに船頭多くして......みたいな、だんだんと最初のところから逸れてしまったり、面白いなって思ったアイディアの芯がブレてしまったりがあるので。ある程度切り捨てる覚悟は必要だなっていう。

赤飯:そうだね。

324:というのは、今までやってきたなかで学んだので。この曲ではこれを大事にしようねっていうのを設定して進めたことは大きかったですね。

-作り方を確立してきた感がありますね。

赤飯:ようやく(笑)。組織としての円熟味が少しずつ増してきました。