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INTERVIEW

オメでたい頭でなにより

2018.10.09UPDATE

2018年10月号掲載

オメでたい頭でなにより

Member:赤飯(Vo) ぽにきんぐだむ(Gt/Vo) 324(Gt) mao(Ba) ミト充(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

4月にシングル『鯛獲る』でメジャー・デビューをして半年。オメでたい頭でなによりが、2ndシングル『日出ズル場所』をリリースする。タイトル曲「日出ズル場所」はオメでた初のアニメ・タイアップ曲で、10月5日からオンエアがスタートしたTVアニメ"火ノ丸相撲"のエンディング・テーマに起用。EDMのオマージュがふんだんのノリのいい曲であり、彼らならではと言えるライヴが想像できるようなコールやフックがある1曲に仕上がった。通常盤と火ノ丸盤(アニメ盤)でカップリングやアートワークの細部に至るまでこだわり抜いた遊びがある、渾身の作でもある。今夏は各地の野外フェスにも出演し、いい手応えを掴んだという5人。"オメでたいコア=オメコア"を全国区にしていくいいステップとなりそうな1枚だ。

-待望の2ndシングル『日出ズル場所』は、TVアニメ"火ノ丸相撲"のエンディング・テーマであり、オメでたい頭でなにより初のアニメ・タイアップ曲となりました。いつもとは少し勝手が違うこともあったと思いますが、制作はどう進んでいきましたか。

ぽにきんぐだむ:まずは、全員でアニメの原作コミックを全巻買って読み込み、3曲くらいデモを上げ、"こんな曲あります、こんな曲もあります"と売り込みまくり(笑)──

赤飯:"もうわかった、わかったから!"っていうくらいね。

324:その段階ではオープニングかエンディングかというのは特に決まっていなかったので、僕らがいざ決まったときに"エンディング曲をやってほしい"ということで、そこからエンディングっぽい曲を新たに書き上げた感じでした。

-この「日出ズル場所」は新たに書き上げたものだったんですね。

ぽにきんぐだむ:最初は身の程を知らずに、オープニングっぽい曲ばかり作っていたので。

赤飯:"これぞ「少年ジャンプ」のオープニング!"みたいな曲をね(笑)。

ぽにきんぐだむ:で、そこからあえてエンディングっぽいものを作るっていう。

赤飯:それもすごいスピード感で提出しました。

-この曲はEDMっぽい曲調になりましたが、それまで書いていた3曲はまた全然違ったものだったんですか。

324:全然違いましたね。最初に出していたのは疾走感のあるロック・ナンバーだったんですけど、エンディング曲となったとき、どういう曲にしようか? っていうところからまず話し始めて。僕らがやる意味――オメでたい頭でなによりらしいものは、絶対に入れなきゃならないねというところで、この曲をライヴでやったときにお客さんと何がしたいかっていうことからスタートして。そこで、手を上げてジャンプしたいとか、そういう曲が欲しいということになったんです。そういう、飛び跳ねられるようなテンポ感の曲ってどういうのだろう? ってところで、EDMとかの楽曲を参考にしてみようかってなったのが最初かな。

-核となるものが決まってからは形になるのも早かったですか。

赤飯:早かったね。最初に324がデモを上げてきてくれて、原作を読み込んで、"このセリフがいいよね"とか"このシーンがいいよね"っていうのをみんなで話して。キーワードをピックアップしていくところから、テーマを絞り込んでいくというか。......で、なんで"ちゃんこ鍋"になったんやっけ?

ぽにきんぐだむ:相撲と言えば、みたいな。そういう軽ーいノリですよ。

mao:あとは、エンディングの絵も勝手に考えてた(笑)。

赤飯:そうだ! エンディングの絵コンテを勝手に考えてたんですよ。"みんなでちゃんこをつつく絵が浮かばへん?"、"わかるー"みたいな。"じゃあこんな曲にしたら向こうも喜ぶよな"とか言いながら。

mao:まぁそんな感じで、勝手に絵コンテまで考えていたんですけど。

赤飯:蓋を開けてみたら、全然そんなの出てこなくて(笑)。

-絵コンテまで(笑)。

ぽにきんぐだむ:あとは、いろいろなインスパイアから曲を組み立てていって。そこからは、1回アニメの制作委員会に投げて、やりとりをしながら固めていった感じですね。

赤飯:最初に我々流に全力でふざけて投げたところ、"真面目にやって"って返ってきて(笑)。

ミト充:はははは(笑)。

ぽにきんぐだむ:そうですよね、って。

赤飯:だと思った、っていう感じで。真面目にやって返したんです。そしたら、"やっぱりふざけて"って返ってきて(笑)。それでオメでたい頭でなによりらしさを出した結果、これになったんです。

ぽにきんぐだむ:基本的に最初に作ったのが90秒尺なんですよね。なので、1番がアニメに寄り添っていて、2番以降はうちらのバンドのストーリーという感じになっていますね。

mao:2番が意外とオラついてたりします。

-そうだったんですね、個人的には2番の歌詞の方が"少年ジャンプ"っぽい内容だなとは思っていたんですけど(笑)。

ぽにきんぐだむ:たしかに、ちょっと熱血系ですよね。

赤飯:"ONE PIECE"やんこれ(笑)。

ミト充:"大航海"とか出てくるし(笑)。

ぽにきんぐだむ:まぁ、これは韻を踏みたかっただけなんだけどね。

赤飯:ちなみに、2番のBメロがさっきの真面目に作ったときのやつなんですよね。1番でふざけていたものが、少し言葉を変えだけでなんだかグッとくる感じに変わっているのもミソなんです。それは今回学べた新しい手法で。気に入ってるんです、めっちゃ。