INTERVIEW
オメでたい頭でなにより
2017.07.07UPDATE
2017年07月号掲載
Member:赤飯(Vo) ぽにきんぐだむ(Gt/Vo) 324(Gt) mao(Ba) ミト充(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり
1stシングル曲「SHOW-GUTS」、2ndシングル曲「あられ雛DANCE!!」とおめでたい行事や節句をモチーフに、重厚なラウドロックやエクストリームなサウンドで盛大な"ハレ"の音楽を生み出す、オメでたい頭でなにより。七夕にリリースとなる1stミニ・アルバム『○』(読み:まる)では、○=円、ご縁や、ライヴでのサークル・モッシュなどを音や歌のテーマに、かなりやりたい放題で楽しんでいる内容だ。気づくとクスリと笑える昭和ネタや音楽ネタを仕掛けまくっているが、そのコミカルさを圧倒的エネルギーでエンターテイメントにしていくのがこのバンドの真骨頂だと、改めて思うアルバムだ。
-ついに1stミニ・アルバム『○』が完成しました。インパクトの高いシングルとはまた違った、このバンドの幅広さが出たアルバムですね。
赤飯:結果、広くなってしまったんです。
-最初にできたのはどの曲ですか。
ミト充:「VIVA!ハピバ」(Track.4)じゃない?
-前回の取材(※2017年3月号掲載)のときに誕生日の曲を作っていると言っていたのが、この「VIVA!ハピバ」ですね。
赤飯:そうです。二転三転したんですけど、落ち着いてこの「VIVA!ハピバ」になりました。
-誕生日の曲ですが、かなりのドリフネタ、"8時だョ!全員集合"のオマージュが盛り込まれていますね(笑)。
赤飯:よくわかりましたね。
ぽにきんぐだむ:あまり褒めるとあれなので、やめてください。
赤飯:今のは褒めてるわけじゃないから。
mao:散りばめられたネタってだいたいわかります?
-世代的には、だいたいわかりますね。
赤飯:最初はタイトルが、"ハピバだヨ!全員集合"やったんですね。そしたら、ドリフの曲やないかって言われて。タイトルだけは"VIVA!ハピバ"に変えて、あとは自分が詰めたものはだいたい残っています。間奏でヒゲダンスっぽいフレーズがあったよね。ドリフのモチーフが出てきたタイミングで、ここも変えちゃおうとなって。
-作曲の324さんは、どんなイメージでこの曲を作っていったんですか。
324:最初は本当に底抜けに明るく楽しい曲、という感じで作り始めたんです。二転三転したという話がありましたけど、最初のコンセプトからはちょっと変わっていて。最初はもうちょっと――
mao:エモかったね。エモーショナルな楽曲で。
赤飯:サビでリズムが半分になって、ものすごーくゆっくりクラウドサーフができる曲をっていう、出産がテーマの曲にしようと言ってたんだよね?"産道を通るイメージで"とか言ってたんですよ。
ぽにきんぐだむ:最初は、ありだねってスタジオで合わせたんですけど、やっぱり違うだろ! って。
324:それじゃ深すぎるから、もうちょっとライトなテーマにしようよと。
赤飯:もっと単純に、誕生日はおめでたいから、騒いじゃおうぜって曲に落とし込んだんです。でも、それだと普通のパーティー・ソングみたいでつまらなくなっちゃって。どうしようかと考えていたら、みんなが集合するといえばドリフだよなというところから、ずっとドリフを見ながら書いていったんです。
mao:そのドリフ成分を減らした結果が、今の形です(笑)。
324:最初はドリフの曲になってたからね。違う違う違う、っていう。
-つい盛り込みすぎちゃうんですね(笑)。
赤飯:僕が、昭和ネタが好きすぎるんです。この前オフィシャル・サイトにアップした「オメでたい頭でなにより」のMVでは、最初に"ザ・ベストテン"が出てくるんですよ。僕が黒柳徹子さん風のかつらをかぶってやっているんですけど、どうも僕の昭和趣味が、出ちゃうなというところで。それが味になっていけばいいなと思いますね。
-「VIVA!ハピバ」は最後の大団円な感じも、ドリフっぽさがあるなと思いました。ちなみに今回「海老振り屋」(Track.2)と「WAになってともに」(Track.3)の作曲をしている、中西航介さんという方は?
ぽにきんぐだむ:俗に言う6人目のメンバーと呼ばれている人なんですけど、以前、自主で作ったアルバムにも曲を提供してもらっていて。324が全部曲を書いているので、違う人のエッセンスも入れたいねということで、ふたり体制で作ったんです。うちらの芸風を一番理解して作ってくれていますね。
ミト充:オーダーどおりのものが返ってくるんですよ。
赤飯:音楽性じゃなく、"芸風"(笑)。
324:それで2曲、作曲してもらって。アレンジは僕が主導でやって、サウンド面はしっかりオメでたい頭でなによりにしてますね。