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INTERVIEW

Zephyren代表GEN氏×Survive Said The Prophet

2018.01.10UPDATE

2018年01月号掲載

Zephyren代表GEN氏×Survive Said The Prophet

Survive Said The Prophet:Yosh(Vo) Ivan(Gt)
Zephyren:GEN(代表)
インタビュアー:米沢 彰 Photo by 結城さやか

-サバプロは海外レコーディングを行っていたり、英詩のアプローチやサウンドの作り込みも含めて、"本格派"という表現がすごく合うバンドだと思っていて、そういうスタンスがGENさんと共鳴する部分もあるのじゃないかなと思いますが、実際はいかがですか?

GEN:やっぱりサバプロは楽しそうにやってるからね。楽しそうに見えないバンドも中にはいるんだけど。なんか仕事みたいになっちゃったりして。そんな中で、サバプロはすごく楽しそうだなって感じる。

Ivan:やっぱり、自分らが行ったことがない場所とか、やったことないこととかに、どんどん挑戦していきたいし。その刺激を貰うことによって、自分らが今まで届かなかったところに足を踏み入れることができるというか。そういうチャレンジを常にしていきたいバンドではあると思います。

-音源を聴いていると、もっと向こうまで行きたいんだろうなっていうのを感じるんですよね。

Yosh:もっと向こうに行きたいって気持ちは、誰にでもあるとは思うんですけど、難しいなって思うのは、気持ち的に落ち着いていないと、その段取りが見えないと思うんですよ。作曲でもデザインでも、"こういうのが好きなんでしょ"っていうものに負けないというか、流行ってるものを知ったうえで、"自分たちはこう表現したい"っていう意志を持つことが大事なのかなって。

-そういうところは、GENさんのやり方にも通じますよね。

GEN:そうだね。やっぱり、人のやっていないことをやりたいし。失敗しても、その方が絶対面白いし。まぁ、はっきり言って、"失敗"っていうものはないし。

Ivan:"経験"ですね。

GEN:そうだね。

-サバプロは、2月に約1年半ぶりの自主企画"MAGIC HOUR 2018"の開催が決まっていますね。アリーナ・クラス、ホール・クラスのイベントにも出つつ、他のバンドのライヴハウス・クラスのツアーにも参加したりもして、かなり幅広いライヴをやっているなかで、こうしたライヴハウスでの自主企画を行う意味づけはどのように考えていますか?

Ivan:自分たちが普段対バンしないバンドとかを誘って、一緒にやれたらいいなっていう、もともとの主旨があって。なので、それこそ"新しいことをやっていく"っていうか、新しいことをやったら、お互いに見えてくるものもあったり、得るものがあるんじゃないかなっていう企画ですね。

Yosh:自分たちがいろんな音楽を聴くので、"俺らはこんな音楽が好きなんだけど、俺たちのリスナーはどうかな?"っていうのを知るための冒険でもありますね。知らなければ知ってもらいたいし。自主企画っていうのは、結局自己満なんですよね。それができないタイミングもあれば、大きく打てるタイミングもあるし。"MAGIC HOUR"って本当に奇跡の時間なんですよね。たぶん、これ以上にバンド数を増やしていくことはないとは思うんですけど、僕らが大切にしてる気持ちを受け取ってもらえたらなって思います。

Ivan:同じような気持ちを持った仲間って、自然と繋がっていくと思うんですよ。だから、そういう人たちとの繋がりを広げていきたいっていう気持ちもあるし。

GEN:サバプロのライヴを観てて思うけど、サバプロのお客さんって幅広いんだよね(笑)。なんか、もっと長くやってるようなアーティストの客層の幅広さというか、年齢層問わず好きな人がいるんだなって。それがすごいなと思って。

Ivan:嬉しいですよね。40代50代とかのお客さんがめっちゃ盛り上がってるの見ると。

Yosh:キッズに全然負けてないんだよね。

GEN:そういうファンはやっぱり耳が肥えてるからね。

Yosh:年齢層が幅広いぶん、逆に後ろの方で静かに聴いていたい若い人たちもいるし。それで実は、そういうお客さんに楽しんでもらえてるかどうか悩んでストレスになってたことが、結構長い時期あって。幕張でやってもZepp(DiverCity TOKYO)でやっても(新木場 STUDIO)COASTでやっても、みんながどういう気持ちでいるんだろうって。ライヴハウスってクラブと違って、ハメの外し方もお金の使い方も価値観も違うから。でも僕らは、そういうなかで自分を表現する方法がわからない人たちに、普段かっこつけなきゃいけない部分を捨てられるチャンスをあげられるような場を作りたいなって思うんです。感情が求めてる、けれども表現の仕方がわからない、とりあえずライヴを観に行くっていう、そういう人たちにも寄り添っていたいというか。若いうちは、単純に"PARTY! PARTY!"って盛り上がるのが当たり前とか、バンドマンに対してもそういうイメージがあるかもしれないけど、バンドやってる人たちって、本当は自分を理解してほしいだけなんですよ。弱さも含め。だから、歌詞にちょっと悲しいことも入れてみたりとかするし。例えば、Kさんの曲に対して"誰よりも僕のために作られてる!"って感じてる方は、たぶん何万人も何十万人もいるわけであって。だからエモいんですよ!

-そういう想いがGENさんとの関係にも繋がるんですね。ところで、先日"A.V.E.S.T(Zephyren presents A.V.E.S.T project vol.12)"にサバプロが出演するという発表がありましたが、サバプロはこれまで"A.V.E.S.T"には出たことはなかったですよね。

Yosh:遊びに行ったことしかないですね。

Ivan:行ったことあったっけ?

Yosh:いや、行ったよ! 一緒にベロンベロンになって遊びに行った(笑)。

-まさか覚えてなかった(笑)!?

Ivan:ヤバい(笑)。

Yosh:行って酔っぱらわないわけないじゃないですか! ライヴ終わった人たちはみんな1時間以内に酔っぱらってるんで(笑)。

-ちなみに、いつの回ですか?

Yosh:ふたりで行ったのは前回(2017年5月30日に渋谷TSUTAYA O-EASTで開催した"Zephyren presents A.V.E.S.T project vol.11")ですね。前々回(2017年4月15日に渋谷7会場にて開催した"Zephyren presents A.V.E.S.T project vol.10")は違う友達と行ったので。

Ivan:あ、行ったわ!

-やっと思い出した(笑)。

一同:(笑)

Yosh:ツアー明けだったんですよ。それで、車の中で寝てて、俺が先にパッと起きて"今日ライヴあるけどどうする?"って話をして、"じゃあ行こうか!"ってことになって。で、行ってベロンベロンになりました。

Ivan:どうでした?

Yosh:最高でした(笑)。

-印象に残ってることをうかがえますか?

Yosh:去年で言うと、ミックス・カルチャーの中で、例えば5アーティストいる中で2組はラッパーとか1組はインストゥルメンタルとか、そういう機会はあったんですけど、"A.V.E.S.T"のようにその次のレベルのミックス・ジャンルで、それぞれのアーティストのお客さんの噛み合い具合とかまで考えるイベントってなかなかなかったんじゃないかって。"ハードコアとギャングスタの闘いになったらどうなるんだろう?"ってドキドキしながらも(笑)、ミックス・カルチャーを楽しみに行ったんですけど、実際はすごくピースな感じにやってて。

GEN:ヒップホップも好きでしょ?

Yosh:大好きです。日本のヒップホップ・カルチャーっていうのはまだまだ新しい面も多くて、"フリースタイルダンジョン"(※フリースタイルのラップ・バトルが繰り広げられるTV番組)とかもあって、流行り始めたところというか。これから盛り上がっていくシーンだと思うし、そういう雰囲気もあって面白かったですね。

GEN:もともと、昔からヒップホップのイベントもやってて。ヒップホップも好きなんだよね。だから、ロックだけをやってるのは違うなって。で、そろそろ(ヒップホップのイベントも)やらなきゃなって感じてたときに、ちょうど"フリースタイルダンジョン"が始まって、今ちょっとヒップホップがきてるかも? って感じになってて。

Ivan:結局、ジャンルに関係なく、いいものはいいですからね。

GEN:そう。でも、まだロックしか知らないお客さんも多いんで、"伝えたい"って想いがあるんだよね。なので、今回はヒップホップのアーティストも増やして、交ぜて交ぜてっていう感じにいたいと思っています。