LIVE REPORT
"HOMIES vol.210 ~超次元☆ライトニングギャラクシー~"
2023.10.20 @LIQUIDROOM ebisu
Writer : 杉江 由紀 Photographer:ササキアミ
タイマン再び。オール・ジャンル・イベント"HOMIES"で、過去2回にわたりバトルしてきた花冷え。×神使轟く、激情の如く。が、このたびはLIQUIDROOM ebisuにて開催された"HOMIES vol.210 ~超次元☆ライトニングギャラクシー~"でも、改めて激しく拳を交えることになった。
"やるぞ、恵比寿! 海外から帰ってきた花冷え。に、一発ここにやべぇヤツいるぞ! って伝えに来ました。神激(神使轟く、激情の如く。)です、よろしくどうぞ!!"(三笠エヴァ)
今宵、みなぎる戦意を言葉にしつつ初手を打ったのは神使轟く、激情の如く。で、1曲目に選ばれていたのが"そう これからも ずっと戦闘態勢"と歌われる「ワールドブレイカー」だったのは、彼女たちのスタンスを思うと当然のことであったに違いない。キラーチューンを揃えたセトリは欲張りセット状態で、終始フロアでは涙染あまねの発するスクリーミングや三笠エヴァのシャウト、二日よいこによるラップがブースターとしての役割を果たしながら、クラウドサーフや、サークル・モッシュが続々と巻き起こる事態となった次第である。もちろん、生牡蠣いもこやTiNAの歌い上げる力強い旋律、実久里ことのによるアグレッシヴなパフォーマンスも観衆を沸き立たせていたのは言うまでもなかろう。
"マンガとかにもよくあるじゃないですか。ナルトとサスケみたいなライバル関係って。あとは、マイメロ(マイメロディ)とクロミとか(笑)? 花冷え。が今回アメリカでツアーやってるの見たら悔しかったし、うちらもやってやろう! と思ったんで、これからも高め合える2組でいられたらなと思ってます。よろしくお願いします!!"(二日よいこ)
この言葉を受けるかのように、ラストの「Supernova」では途中から花冷え。のユキナ(Vo)が乱入して、場の空気は祭りモードへと瞬く間にトランスフォーム。バチバチの火花は、ここで両者を包むキラキラのきらめきへと昇華したように思う。
"さぁ、「HOMIES」! やれんのか!! かかってこいよ!!! 全員叫べ!!!!"(ユキナ)
原宿コアを標榜するハイブリッド・ガールズ・バンドとして、今年7月には堂々のメジャー・デビューをし、8月には欧米ツアーで新たな経験をしてきた花冷え。は、その貫録ある爆音でまずは「超次元ギャラクシー」を場内に投下。フロントマンとしてフロアを煽り倒すユキナに、歌とギター・プレイを両立させるマツリ、冴えたフィンガリングでベースを唸らせるヘッツ、ドラムのラウドなビートでバンド・サウンドに駆動力を与えるチカ。各人が全力で繰り広げていくライヴ・アクトは圧倒的で、欧米ツアーの効果もあってか相当数が詰めかけていた外国人オーディエンスも含めて、この場に集った人々は花冷え。のたくましいライヴ・バンドぶりを耳だけでなく、全身で享受するかのごとく楽しんでいる様子が見受けられた。
"神激とはもうこれで3回目の闘いです。でもね、結局楽しいんだよね!"(ユキナ)
"ほんと、さっきの神激のライヴは熱かったわね。でも、私はカリフォルニアの日差しの暑さが忘れられないわぁ♡"(ヘッツ)
完全に洋行カブれ(笑)なヘッツのMCから始まったのは、「今年こそギャル~初夏ver.~」。フロアでウォール・オブ・デスが繰り広げられた「お先に失礼します。」や、アンコールにて今度は神激メンバーが全員とも参戦することになった最後の「センチメンタル☆ヒロイン」まで、花冷え。らしさを凝縮したステージングはいい意味で容赦がなかった。
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