DISC REVIEW
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"なんだこりゃ、こんなの聴いたことない!"というのが、今作を聴いての最初の感想。アニメ調のポップなジャケットやおしゃれでかわいいアーティスト写真とは裏腹な、メタル/ハードコアを昇華したヘヴィなロック・サウンドと極悪シャウト。かと思えば、甘くキュートな歌声が重なり、歌ってるのはニートやギャル、Z世代をテーマとした20代女子っぽい歌詞。"ヘヴィなロックもアニメもおしゃれも全部好きだから全部混ぜちゃえ!"といった、自由で柔軟なセンスや発想から生まれた楽曲たちは、"こんなの聴いたことない!"という驚きを与えると共に、新しい世代が生み出したジャパニーズ・カルチャーの最前線に位置する音楽のような気もする。なんでも花冷え。の音楽にいち早く目をつけたのは、欧米のヘヴィ・ミュージック・リスナーだったそうで、今作でメジャー・デビューした彼女らはEU&USツアーで早々に海外進出。ジャパニーズ・カルチャーを背負った、新世代ハイブリッド・ガールズ・バンドが世界を魅了するとか、想像するだけで痛快です! フジジュン