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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。× LOW IQ 01

2021.04.12UPDATE

2021年04月号掲載

神使轟く、激情の如く。× LOW IQ 01

神使轟く、激情の如く。:生牡蠣いもこ 涙染あまね 三笠エヴァ TiNA
LOW IQ 01
インタビュアー:宮﨑 大樹 Photo by 上坂和也


音楽的な意味でもそうですし、ひとりひとりの個性、人柄も認められたら嬉しい(エヴァ)


-では、ここから神激メンバーからの質問を聞いていきたいと思います。

エヴァ:もともとエルレ(ELLEGARDEN)がすごく好きで、細美(武士/Vo/Gt)さんと出された曲(2017年リリースの7thアルバム『Stories Noticed』収録曲「Delusions of Grandeur feat. 細美武士」)で01さんのことを知ったんです。めっちゃカッコいいやんと思って、そこから掘っていくとフルカワユタカさんともやっていて。名だたる方々とフィーチャリングされていて、どの方もめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。01さんが一緒にやりたいなと思う人たちに共通することって、何かありますか?

01:まず、なんでフィーチャリングがいっぱいできるかというと、ソロだからなんですよね。僕は"出入り自由"と言っていて、誰が入ってきてもいいようにしています。(フィーチャリングする相手は)わかりやすく言うと友達なんですよね。ミュージシャンなんだけど、飲み友達。特に宮田俊郎という男が――BRAHMANというバンドをやっているんですけど(※宮田俊郎=TOSHI-LOW)、もう飲み仲間ですよ。今はこの状況なので1年近く飲んでないし、ライヴもフェスくらいでしか観ていないんですけど。フィーチャリングには、お手合わせしてもらいたいという気持ちがあるんです。ソロなので自分の味しかわからないから、いろんな人のフレーバーが入るとどうなんだろうと思って。

エヴァ:ミクスチャーをやっていらっしゃるのって、どの音楽も好きだからこそだと思うんですけど、そういう気持ちを未だに大事にされているんですね。

01:いいか悪いかはわからないんですよね。変な喩えだけど、唐揚げ定食を食べるぞと思って定食屋に行って、メニューを見ちゃうとどれにしようか迷って、結局ワンプレートを頼んじゃう。あれもいい、これもいいと思っちゃうので、それが武器でもあり、ダメなところでもあるのかな。

エヴァ:私たちはジャンル"神激"というものになりたいとずっと言っているんですけど、01さんはジャンル"LOW IQ 01"として確立されていると思います。それがカッコいいし、自分たちもそういうふうになりたいです。

01:意識しているところはそこなんです。いろんなものに手を出すけど、散らかったら終わりなんですよね。ちゃんと美味しくいただいて、提供しないとぼやけちゃうので。ジャンルの話をすると"イッチャンっぽいよね"と言われるんです。長くやってきて、そういうふうになってきたのかなと思います。一番大事なのは、散らからないことかな。

いもこ:目指すべき場所です。曲については安心しているので、自分たちの芯がぶれないようにします。

-続いて、あまねさんからの質問を聞いてみましょうか。

あまね:長く活動するあいだに、夢とか目標を達成されたと思うんですけど、今の夢ってありますか?

01:そうですねぇ、夢のないことを言いますと現状維持です。でも現場にいられたらいいかな。

-活動を何十年も続けることは簡単じゃないですもんね。

01:若いころは仲間のバンドもライバルなので、先に行かれると、"俺のほうが"と、せこい人間が出てしまっていたんです。"ヤキモチ"と"なにくそ"が嚙み合わないときに、嫌な人間が出てしまうので、そういうのがなくなってくると長く続けられるのかな。あと、あまり"仕事"とは言いたくないけど、生活ができるようになったということは、評価してもらえていることだと思っているんです。昔は自分のために音楽をやっていたところがあったけど、長くやってきて"イッチャンの音楽を通勤で聴いてアガりました"と言われると、そういうところが大事なんだなと思って。

あまね:昔の写真を見るとモヒカンだったじゃないですか。今と全然違うなと思っていて、落ち着いたというか。そういうきっかけってあるんですか?

01:そこも音楽と似ていて。あれもいい、これもいい、となっちゃうんです。スカが好きだったときは、ルード・ボーイという、3つボタンのスーツを着て、ハットを被って、みたいな格好をしたりして。わかりやすく言えば影響されやすいんですよ。いい意味でも悪い意味でも。芯を持って変わらない人はすごいと思います。自分でも"なんですぐちょいちょい変えたがるのかな?"とか思うけど、それも人の歴史。そのときに好きなものを突き詰めればいいのかなと。そういうのが全部ルーツで、全部今に繋がっているというか。

エヴァ:いろんなものを知って、いろんなものを掘ったからこそ今の01さんらしさがあるのを感じますね。

01:うん。一生ミクスチャー。

エヴァ:かっけぇ!

-では、TiNAさんからの質問にいきましょうか。

TiNA:自粛期間で、気持ち的に変わったことや、感じたことがあれば教えてください!

01:半年くらいスタジオに入れなかったんだけど、久しぶりにアンプで出したときの衝撃が中学生のときみたいで(笑)。前向きな発言をしてしまうと、これがなかったら、当たり前だったことをこんなに新鮮には感じられなかった。もっと大事にしなきゃいけないなと考えさせられたかな。無観客ライヴは、やっぱりライヴができないことへの苦肉の策ですよね。できればお客さんがいたほうがテンションは上がるけど、それはお客さんもわかってくれていることで、お客さんも、ライヴに行きたいんだけど行けない。でも今のライヴを観せるには無観客でやるしかなかった。僕はずっとライヴで緊張していた人間だったんだけど、去年の11月にやっとライヴができたときに、なんか涙が出てきちゃったんですよ。僕にもこんな感情はあるんだと思って(笑)。これは、(自粛期間が)なかったら一生気づかなかったことなんじゃないかな。こんなにありがたいことなんだなと思いました。

TiNA:01さんが言ってくださったように、今まで通り普通に生活していたら気づけなかったことが、いろんな場所に落ちているなというのはあって。お客さんが入っているライヴハウスでライヴをすることが当たり前じゃなくなるなんて、誰も予想していなかったじゃないですか? そんななかで、ひとりひとりが会いにきてくれることが、こんなにもすごいことなんだというのを改めて感じる期間でした。01さんと同じ気持ちで、嬉しいです。

01:僕なんかは長いあいだ音楽をやっているからいいんですけど、若い世代にとってこの2年はデカいんじゃないかなと思うんですよね。本当はこのタイミングで出て行きたいのに、そうできない。でも、いいものを作っていれば、慌てなくても大丈夫だと思います。

いもこ:自粛前は毎日くらいのレベルでライヴをやっていたのに、突然できなくなってしまって。どうしようとなったときに、曲制作はできるじゃん、歌詞は書けるじゃんという気持ちで制作をしていました。新しいものを作ると先の楽しみが増えていくので、ライヴはできないけど、そこに向かって生放送とか、前向きな気持ちで戦った結果、曲もできたし新しい出会いもあったんです。どんな状況でも自分次第で景色も結果も変わるんだなと1年経った今すごく感じます。

01:僕もライヴができないからレコーディングしてますもん。録り貯めていて、13曲くらいできて、さぁどうしようかなと。

いもこ:楽しみでしかないです!

01:ヤバいですよ、次のアルバムは。"え? LOW IQ 01に、こんなテイストあったっけ?"って。また新しい一面が出せてるかなぁ。たぶんコロナがなかったらこういう曲は生まれなかったのかなと。曲ができてもツアーに行けない悩みはあるんだけど。できれば早く聴いてもらいたい。

-01さんの今は制作モードなんですね。

01:家にいてやることといったら、メシを作るか、ギターかベースを弾いているかくらいで、趣味という趣味がないんですよね。昔はカッコつけて"趣味は音楽です"、"職業は自由人です"とか言ってたんだけど(笑)。まぁやれることをやるしかないので。ただ、今はちょっと早めに隠居生活の気分を味わえているかも。僕は、30~40代くらいのときに"50歳になったら音楽はもういいかな"みたいなことを言っていたんですよ。でも50歳になってみたら、"あれ? 全然やりたい"って。この期間は、"隠居ってこんな感じか、まだ早いな"と思いました。趣味とか旅行に行きたいとかは、まだいいかな。旅行に行くんだったら、日本全国をツアーで駆け回りたい。ちょっと延長して60歳くらいまで頑張っていたいです。

-きっと60歳になったころには"70歳くらいまで"と言っているんじゃないですか(笑)?

01:それじゃあ最近のプロレスラーじゃん(笑)。ニュースで見たけど、定年が70歳になっちゃったんでしょ? 先が思いやられる(笑)。10年後のこととか想像つく?

いもこ:想像はつかないんですけど、今生きていることが楽しすぎて。70歳でも、生きているだけで嬉しい。そこに神激があったらもっと嬉しいです。つらいこと含め、自分にとっての幸せなんだと思ったら、しんどくても全然頑張れます。

01:80~90年代のムーヴメントのバンドって、(活動期間が)短かったんですよ。有名になったバンドも1~2年で解散していって。でも、今のバンドって長いですよね。ちゃんと上手くやっているなぁと。譲るとこは譲るとか、できるんでしょうね。僕たちの時代は、"俺が俺が!!"、"I love me!!"なんですよ。

エヴァ:わりと神激のメンバーもそうです(笑)。"どっちがカッコいいか決めようや"みたいな。

一同:(笑)

-ところで、神激は今月からバンドとの主催ツーマン企画がスタートしますね。

エヴァ:私たちの音楽はキッズにウケると思うんですけど、ファンを獲りたいという感じではなくて、知ってもらいたいんですよね。知ってもらえたら好きになってもらえる自信があるからこそ、とにかくキッズに知ってほしい気持ちです。フェスを自分たちで組みたいという夢もあって、そこに向かってバンドさんと対バンしたり、こうやって対談でいろんなお話を聞かせていただいたり、いいところを吸収していきたい気持ちです。音楽的な意味でもそうですし、01さんが言ってくださったように、ひとりひとりの個性、人柄も認められたら嬉しいので、そういうところも見習って頑張ります。

神使轟く、激情の如く。
RELEASE INFORMATION

配信シングル
「BAD CAKE」
shingeki_gaia.jpg
2021年4月末世界同時配信&MV解禁

LIVE INFORMATION

[-神使轟く、激情の如く。presents. - 2-MAN LIVE SERIES "LEGIT"]
4月27日(火)渋谷TSUTAYA O-EAST w/ 嘘とカメレオン
5月1日(土)代官山SPACE ODD w/ PRAISE
5月2日(日)渋谷THE GAME w/ MAKE MY DAY
5月3日(月・祝)下北沢シャングリラ w/ Bentham
5月4日(火・祝)渋谷THE GAME w/ ЯeaL
5月5日(水・祝)代官山SPACE ODD w/ Ailiph Doepa
5月18日(火)渋谷WOMB w/ ReVision of Sence
チケットはこちら

LOW IQ 01 LIVE INFORMATION

"VIVA LA ROCK 2021"
5月4日(火・祝)さいたまスーパーアリーナ ※LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS出演
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"ACO CHiLL CAMP 2020-2021"
5月15日(土)、16日(日)静岡県御殿場市 富士山樹空の森
※LOW IQ 01出演
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