INTERVIEW
神使轟く、激情の如く。
2022.01.14UPDATE
2022年01月号掲載
Member:実久里ことの 生牡蠣いもこ 涙染あまね 三笠エヴァ 二日よいこ TiNA
Interviewer:宮﨑 大樹
-「神奏曲:ライトニング」が限界突破するための壁という話もありましたけど、アルバムがリリースされて、ライヴでやる機会も増えていると思います。ライヴでの手応えはどうですか?
ことの:ライヴを重ねるごとにすごく成長する曲だなと感じていて。初めて披露したときはフロアが固まっていたんですよ。それってたぶん曲に対する衝撃もあるし、メンバーがまったく扱い切れていなかった、全然フロアを引っ張れていなかったというのがあると思っていて。でもライヴを重ねていくごとに、技術的に上手く、感情も込められるようになり、お客さんもノれるようになってきたんです。この曲が完璧に扱えるころには武道館という壁もきっと超えれるんだろうなという未来が見えてきました。
あまね:三笠との、叙情的な、感情を表に出すようなスクリーム・パートに初めてチャレンジしたんですけど、ある日ライヴでそのパートを叫んでいたときに、目の前にいた人が突然泣き出したんです。そのあとに"感動して自然と涙が出てきた"と言ってもらえて、想いが伝わっていて嬉しかったし、"そこのパートがすごく感動する、泣ける"と言ってくれる方が多いのもすごく嬉しいですね。スクリームだけで泣けるって本当にすごいことだし、嬉しいことだと思っていて。武道館でもスクリーム・パートで端から端まで泣かせたいです。
エヴァ:神激の曲で泣けるって、今までだったら「暁光センチメンタル」(2020年配信リリースの3rdアルバム『RAGNARΦCK』収録曲)とか「Supernova」(2019年配信リリースの11thシングル)とかのバラード系が多かったんです。だけど、バラードじゃなくても泣ける、しかもデス・ヴォイス、シャウトの部分で泣ける曲ですね。自分の中で「神奏曲:ライトニング」は、武道館のテーマ・ソング、応援歌みたいな感じなんですよ。武道館に向けてシャウトの練習だとかスキル・アップはもちろんなんですけど、体力作りとかビラ配りもしていて。だけど、どこかに"これでいいか"と思っちゃうときもあるんです。"頑張って2キロ走ったからもういいや"とか、ビラだったら"今日は100枚くらい配ったし終わっちゃっていいか"とか。そういうときに「神奏曲:ライトニング」を聴くと、"かったるいからと投げ出して/もう勝てないからと逃げだして/それで(Relight)いいの?"って私に言ってくるんですよ。で"ダメじゃん! 良くない!"と思うんですよね。自分はもっと行ける、もっと限界突破して行けると感じられます。もう一歩踏み出せる曲なので、聴いてくれたみんなにもそういう気持ちが伝わればいいなと思いながら、毎日パフォーマンスをしています。
よいこ:この曲は、技術的な面でも神激の最前線だからこそ、メンバーそれぞれにスポットライトが当たるようにできているんです。後ろから見ていても、この1ヶ月間でメンバーがどんどんカッコ良くなっていくのが身に染みてわかる曲だというのがあります。武道館に向けて、ここからみんながもっとカッコ良くなっていく姿もすごく楽しみです。
TiNA:自分のパートの話をさせていただくと、今回高音パートを担当させてもらっていて。どうやって歌えば歌詞が相手に伝わりやすいか、届いていくかを考えるうちに、歌い方がどんどん変わっていくようになりました。あと、初披露したときよりもどんどん言葉に重みが増してきています。自分たちが届けている言葉が目の前の人にとっていかに重いことなのか、いかに伝えたい言葉なのかという自覚が、ライヴを重ねるごとにどんどん強くなっていく気がしていて。"限界なんかで止まらないで"という歌詞があるんですけど、最近のライヴでは特に気持ちを込めて、伝えられるようになってきたと感じています。
いもこ:私は「神奏曲:ライトニング」という曲が自分の人生の曲だと思っていて。もともと自分に自信がなかったし、才能もなかったし、正直、最初の1~2年はステージで無理をしてきたんですよ。弱い自分を半分くらい隠して、強い言葉を吐いてステージに立って"夢は叶う"と言い続けてきたんです。でも、そんな自分がステージ立つたび、ツアーを重ねるたび、曲を出すたびに成長して自分の言葉がどんどん等身大になっていって。なんの特技も特徴もなかった弱い自分が強くなっていく過程、それすらも伝えられるような自分になったというのが、この「神奏曲:ライトニング」です。そういう思いを込めて歌っているうちに、ライヴで共感してくれる方も増えたかもしれません。想いが伝わっている姿を見て"今の自分ってカッコいいんだな"とステージに立って思えるようになりました。
-話は変わって、激ロックでKEYTALKと座談会をしたとき(※2021年9月号掲載)に、KEYTALKでは日本武道館前に禁酒したりジムに行ったり、直接的な音楽活動以外で準備していることがあったじゃないですか。みなさんは何か準備していることはありますか?
よいこ:はい。ひとりでも多くの人に神激を知ってもらいたいという意味でもあるんですけど、SNSで毎日投稿を頑張っていて。神激は、音楽を知らない人でも刺さるものをやっていると思うので、今まで触れてこなかった若い人にも見てもらうために、TikTokで"#100日後に武道館に立つ女"という動画を毎日上げ始めました。いろんな人に届けて、チケットを買ってもらって、どんどん繋がっていけばいいなと思って。自分の中での筋トレみたいな感じです(笑)。継続が苦手なので、苦手な自分とも向き合おうと思ってSNSの継続を頑張っています。
いもこ:それで言うとビラ配りもやっていますね。昔ティッシュ配りしていたので、今は武道館のチラシを配っていると思ったら頑張れます。あのときはパチンコ屋のティッシュでした(笑)。たまに道に落ちているビラを見て悔しくなるときもありますけど、絶対に成功させてやるぞって、それもバネに変えています。
-ビラ配りをやっているアーティストってたくさんいますけど、日本武道館でワンマンを行うアーティストでビラ配りをするという、その泥臭さがカッコいいですよね。
エヴァ:他人任せにしない、自分たちで頑張ろうという意志があるからこそなんですけど、そのぐらい必死にならないと埋まらないというのも自分たちで重々承知しているんです。自分たちの力と努力で埋めていかなきゃいけないと思っているので、頑張りたいですね。
あまね:ビラを貰ってくれた神激を知らない人に"このあとライヴがあるんです"と言ったら、そのままライヴに来てくれたことがあるんですよ。ひとりでも多く神激のことを知ってもらって、ひとりでも多く武道館に来てもらいたいので、これからもビラ配りはたくさんやっていきます。
よいこ:ビラ配りはメンタルも強くなってきますね。無視もされるんですけど、それでも負けない心もついていくし、度胸もついていく。これも心の筋トレです。
エヴァ:たまにカイロとかくださる方もいて。その温かさ、人の優しさの偉大さにも気づかされますね。
TiNA:初心を忘れずにいられるなと改めて感じています。
-音楽的な部分での準備は日頃からたくさんやっていますよね。
いもこ:実はつい最近ボイトレを何ヶ所か変えながら通ってます。自分に一番合う発声方法を身につけているところなので、武道館ではもっときれいな声をお届けできたらなというのはあります。
エヴァ:自分もマジック(MAGIC OF LiFE)さんに今ボイトレを見ていただいています。これも激ロックさんでご縁ができたおかげ(※2021年2月号にて座談会を掲載)だと思うので、ありがとうございます(笑)。よいこも通い始めたよね?
よいこ:はい。喉を壊さないようにというのもあるし、やっぱりカッコ良くステージに立ちたいので。1ヶ月でも2ヶ月でもやったら成長できるのはライヴで実感しているので、できることは全部やっていきたいと思って通い始めています。