INTERVIEW
神使轟く、激情の如く。× ミオヤマザキ
2020.12.10UPDATE
2020年12月号掲載
結局、生きているということはポジティヴですもんね(いもこ)
-あまねさんはミオヤマザキの大ファンらしいんですよ。
mio:知ってくれていたのがすごく嬉しい。
あまね:話をいろいろ聞いていて、"あっ、そうなんだぁ"って。メモりたい(笑)。
エヴァ:(あまねは)こう見えて「ド・エ・ム」(2015年リリースのミニ・アルバム『大人がダメって言ったヤツ』収録曲)をずっと聴いています。
あまね:「ド・エ・ム」、「正義の歌」(2016年リリースの1stフル・アルバム『anti-these』収録曲)、「山崎美央」、「メンヘラ」(『大人がダメって言ったヤツ』収録曲)が特に好きで。すごく激しくわぁーわぁーわぁーって叫ぶ感じが好きです。昨日の夜ずっと聴いていて、眠れなくなりました。
mio:急にしゃべりだした(笑)。
エヴァ:ヲタク特有の早口や(笑)。
いもこ:楽屋で、"今日はどんなことを話そうね"という話をしていたら、どんどん(あまねから)情報が出てきたんです。
あまね:よくInstagramとかで悩み相談をしていらっしゃるじゃないですか。それを全部見ました。本当に対談が嬉しくて。
mio:もうね、見た目がうちのファンだから(笑)。
あまね:顔が熱い......。
mio:4人はメンヘラですか? (エヴァは)メンヘラっぽくない。
エヴァ:あの......メンヘラです。
mio:たぶん恋愛するとメンヘラ。
エヴァ:ですね。ミオヤマザキさんの曲を聴くと心が痛くて。「メンヘラ」の前奏だけでも心が痛いんですよ。だからこそ響くんですけど。
いもこ:(エヴァの)ファンの人もメンヘラ多いよね?
エヴァ:めっちゃ多いです。女の子のファンが多いんですけど、メンヘラな女の子が超かわいくて。私自身もメンヘラなので、ファンの子が他のアイドルとチェキ撮ってると、めっちゃ腹が立つ(笑)。でもそういうことで、ファンの子も"私って大事にされている"と思ってくれるし、逆に私もファンの子に病まれることでかわいいと思っちゃって。そういういい関係ではあります。相互メンヘラです。ことのちゃんはあんまりメンヘラじゃなさそう。
ことの:メンバーの中だと1、2位を争うポジティヴなので。
エヴァ:基本ナルシストなんです。
ことの:自分大好きです。"自分は間違っていない"と思っています。
mio:いいリーダーですね。安心感がすごい。
いもこ:まだ仲良くなる前に、ネガティヴなことを言ったらめっちゃキレられました(笑)。
ことの:そういう発言をしていてもちゃんと進んでいける人間だって今はわかっているんですけど、初期はそれがわからなかったので、"めっちゃむかつく"みたいな(笑)。
いもこ:やるって決めているんですけど、言いたくなっちゃうんです。
mio:病んでそうだもんね。
いもこ:昔は病んでいました。浮き沈みが激しくて。
エヴァ:ライヴ前のテンションの差が激しくて。"めっちゃできる。マジ天才"っていう日もあるのに、MCを考えながら泣き始めちゃうときもあって。でも、ステージに出たら、どっちもちゃんとやってくれるんです。
mio:ジェットコースターメンヘラだね。mioと同じだ。ライヴ直前まで"帰りたい"しか言わない。でも、ステージに立つとやるんだよね。
エヴァ:"できるできる"とずっと思っているやつが"できるよ"って言うよりも"できない、できない、だけどできるかもしれない"のほうが説得力もあるし、ネガティヴな人間のほうが多いと思うから、そういう人に響く魅力がいもちゃん(生牡蠣いもこ)にはあると思っていて。それはmioさんにもありますよね。ふたりは似ていると思います。
mio:うん。似ていると思う。
-ミオヤマザキファンのあまねさんは、やっぱりメンヘラ気質があるんですか?
あまね:どうなんだろう。
エヴァ:個人的にはある気がしています。そういう部分は見えないし、淡白な感じがするんですけど、意外とやきもち焼きで、無自覚メンヘラ。
あまね:内に秘めたるメンヘラだと思います。
-いもこさんとmioさんが似ているという話が出ましたけど、"ミオヤマザキと神激の曲の歌詞がささる"って、この2組をピンポイントに挙げた投稿をSNSで見かけたんですよ。
一同:へぇ~!
-これは根底部分に何か共通項があるのかもしれないなと。
mio:歌詞は(メンバーが)書いているの?
いもこ:全曲私が書いています。
Hang-Chang:攻撃的なワード、棘のある言葉とかは似ているかも。
いもこ:最近だと少なくなってきているんですけど、初期の曲では毒舌が自然と出てしまうものが多くて、それを生かして歌詞を書いていました。そういうところが重なるんですかね。
mio:"不器用な感じだけど一生懸命生きている"というのが共通な感じがする。
いもこ:ファンからの言葉を貰って歌詞を書いたりもするんですか?
mio:ファンからの手紙を読んで思ったことも書くし、Twitterでよくリプのやりとりをしているから、そこから歌詞を書いたりもする。
いもこ:そういうところでも共通点があって。「Supernova」(2019年リリースのデジタル・シングル)という曲があるんですけど、それもファンの方とかメンバーやスタッフ陣から貰った言葉をまとめて書いていたりします。
エヴァ:飲み会アイドルはクソ、打ち上げとかはゴミ、みたいなことを書いている「神奏曲:アブソルートゼロ」(2020年10月リリースのデジタル・シングル)という曲があるんですけど、ミオヤマザキさんにもそういう曲がありますよね。そういう意味でも似ている部分があるのかなと。
いもこ:飲むことは悪いことじゃないんですけど、それに染まってしまうアイドルを見て引いてしまったんですよ。"飲むためにアイドルやってるわけじゃない"って。それをそのまま歌詞にしました。
mio:なるほどね。
Hang-Chang:バンドマンも同じ節がある。
ことの:そういう意味では、リアルを書いているから近いというのがあるかもしれないですね。ただ"夢は叶う!"とか歌うんじゃない。
mio:でも(ことのは)ポジティヴなんでしょ(笑)? 嫌なことがあったらどうやって乗り越えるの?
ことの:その日は家で泣いたりするんですけど、すぐにすっきりします。"今日は低気圧がひどかったから仕方ない"とか、置き換えるようにしていますね。"今日はめっちゃ悪い日だから、明日はめっちゃいい日だな"とか。中学、高校くらいまではネガティヴだったんですけど、矯正しました。
エヴァ:思考回路を変えられるってすごいですよね。
mio:私も最近それをやってる。ポジティヴメンヘラになろうと。メンヘラは絶対直らないというか、人間はみんなメンヘラだからしょうがないんだけど、考え方は変え始めています。
いもこ:結局、生きているということはポジティヴですもんね。
Hang-Chang:名言だ!