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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。

2023.10.11UPDATE

2023年10月号掲載

神使轟く、激情の如く。

Member:実久里ことの 生牡蠣いもこ 涙染あまね 三笠エヴァ 二日よいこ TiNA

Interviewer:宮﨑 大樹

-夏の一大トピックとしては、主催フェス"GOD FEST. 2023"を終えたばかりですけど、神激ならではの出演者になった感じがしますよね。これまでの神激の歴史ありきで呼べた人たちが多かったなと。まずは主催フェスを終えてみて、率直にどうでしたか?

ことの:素直に"楽しかった"というのが一番に出てきつつ、自分のMCでも話したんですけど、フェスの主催の重みを感じました。出演者さんのみんなが"お前ら、神の日に集まったんだよ"、"爆音聴きに来たんだろ?"と煽ってくれたり、TOTALFATさんは"神激は妹でも友達でもなくライバルだと思ってる"と言ってくださったり、回ってきたバトンがすごく重くて。前回("GOD FEST. 2022")はそこで初めて会う方も多かったんですよ。でも今回は関わりがある人たちだからこそ、神激のこともよく知ってくださっていて、渡されるものも重くて。その重みがあったからこそ、ライヴもより熱く、より強くなって、率直に"楽しい"と思える状態になれたのかと思います。

TiNA:自分たちの出番まで迫りくるハードルの高さがどんどん高くなってくるのを感じていましたね。それをメンバーに共有していたわけではないんですけど、ライヴが始まった瞬間のメンバーのギアの入り方を見ると、みんな同じ気持ちだったんだなというのを感じました。同じ熱量で全員がライヴをできていて、いいパフォーマンスに繋がったんです。主催フェスをやらせていただくにあたって、コラボとかも自分たちからお願いしたんです。

あまね:自分は今回リベリオン(a crowd of rebellion)さんとコラボさせていただいたんですけど、2年前くらいに初めてツーマンをしたときにもコラボみたいなことをしたことがあるんです。それがもう自分の中でワタワタしすぎちゃって、立ち居振る舞いとか表情とかめちゃくちゃで、悔しい想いをしたんですね。今回はそのリベンジも兼ねて"やったるぞー!"ってめちゃめちゃ練習をしました。で、いざコラボってなったら全然シナリオ通りにいかなくて(笑)。私ひとりで出ていく予定だったのが、最終的にメンバー全員で突撃することになったんですけど、ライヴならでは、生感があった展開でしたね。それが楽しかった。

TiNA:そういう今までのフェスとは違ったコラボありきの空気感、一緒に作っている感じが作れたのかなと思います。

-たしかに前回よりも今回のほうが"手作り感"があるなというのは、当日に向けての動きも含めて感じていました。

ことの:今回のフェスだけでなく、日頃の対バンもすべて何をするにも運営チームに頼りきりで甘えていたのですが、演者とのコミュニケーションは自分たちで取っていかないとどうにもならないというのは、ここまでのバンド対バンを経てのものでもあったんです。なので開催前に運営チームからだけじゃなく自分たちからも連絡して、"こういう想いで「GOD FEST.」をやりたいんです"と伝えられたので、それができたのかなと。

-初回以上に"主催フェス"として意味のあるものになった感じですね。

エヴァ:1回目はすべてが初めてだったので、これをやってあれをやってって、時間に追われながら、無事に終わらすことを目標に頑張ろうみたいな気持ちがどこかにあったと思うんです。スタッフさんがいろいろ指示してくださったり用意してくださったのに全部ついていくだけというか。だけど、今回はだいたいの流れもわかっていたので、どの出演者さんのライヴも観ることができるように準備しておく意識があって。1回目で苦労したことを2回目に生かせたのもあるし、もっといろんな出演者さんとお話しできたら良かったな、もっとこういうところで面白いことができたなという、1回目での想いを2回目で回収していけたので、そこが手作り感に繋がって、ひとつひとつ大事にできたのかなと思いますね。まだまだ頼りきりではありますが、少しずつ自分たちでできることを増やしていけたらもっとクラフト感があっていいのかなと思ってます。

いもこ:今回、出演者さんへの告知動画の連絡や楽屋の差し入れなどをメンバーで用意しました。こんな小さなことでも時間がかかり、自分たちが行動することで主催の大変さを体感することがでしました。きっとこれはほんの少しにすぎませんが......。改めてチームに感謝しながら自分たちもできることを増やそうと思いました。

-神激自身のパフォーマンスは振り返ってみてどうでした? バトンを繋いでもらってのライヴでしたけど。

ことの:実はあんまり記憶がないんです(笑)。

よいこ:ゾーンに入っていた感じで。自分たちのエネルギーだけじゃなくて、渡してもらったバトンとかフロアにできあがっていたもので、自分たちの持っているエンジンに何個も何個もエネルギーを詰めてもらってロケット発射していった感じでした。だから、覚えていないけど楽しかった(笑)。

いもこ:ゾーンに入って靴を脱ぎ捨てて走っていたんですけど、めっちゃコケました。それだけ覚えています(笑)。

TiNA:メンバーがゾーンに入ってたときのライヴって、みんな床に横になり始めたりするんですよ。だからゾーンに入っているときは見ていてわかるんですよね。その空気感がその日はありました。

いもこ:ライヴに出てみて思ったんですけど、自分たちとはジャンルが違う方との対バンって、別のファンの方は途中で帰っちゃうことが多いんです。でも、今回はほぼ人数が変わっていなかったんですよ。出てくれたバンドさんがうちらにどれだけ愛情を注いでくれているかとか、そういう繋がりをファンの人が自然と感じて残ろうと思ってくれる形になったのが嬉しかったですね。みんなで作っている感を、ファンも受け取ってくれたんだろうなと。

-以前激ロックで神激とG-FREAK FACTORYの座談会をしたとき(※2023年2月号掲載)に、茂木(洋晃/Vo)さんから"主催フェスは2回目からやっと真価が問われていく"という話があったんですよね。そういう意味では今回が大事だったと思っていて。

エヴァ:ジーフリ(G-FREAK FACTORY)さんがおっしゃっていたことは私も覚えています。そういう意味で言うと、自分たちの意識が変わるフェスではあったし、"GOD FEST."のこれからの方向性をなんとなく決められたフェスだったなと思うんです。今回で"GOD FEST."のファンを増やせたと感じるんですよ。"神激がやっているフェスは間違いないよね"、"「GOD FEST.」いいね、また来よう"って。フェス自体の信頼度を上げられたという意味では、2回目は大成功だったかなと思っています。

ことの:来たお客さんから"「GOD FEST.」じゃないと観られないメンツだよね"って言われたんです。神激の音楽性があるからこそ、いろんなジャンルを集めて、でもみんなカッコ良くて熱くてというフェスを作れたと思います。だからこそ"GOD FEST."のファンができたんだと思いますね。新しい音楽に出会えるフェスになれました。

-幕張や夏のライヴ、主催フェスで新たに吸収するもの、成長があったと思います。さらに神激のライヴがパワーアップしているという状態で、来年はZeppツアーが控えていますね。

エヴァ:武道館とか幕張と違って、Zeppってライヴハウスじゃないですか。デカいライヴハウスで、日本各地でやる意味は大きいと思います。コロナ禍が明けて、今すごくフロアがいい感じなんです。神激のフロアって、大人しく観ている人もいれば、メタルコアみたいなノリだったり、リフトしている人もいたり、本当に自由なものなんですけど、コロナ禍が明けてその自由な魅力がどんどん増えてきたと思うんですよ。だからこそ、この時期でのZeppは大きな意味を持つんじゃないかなと。

よいこ:武道館とか幕張メッセって"上へ! 上へ!"みたいな、想像もつかないなかで骨延長みたいに無理やり自分たちをガッと伸ばすようなイメージだったんです。Zeppも大きい箱ですけど"人を埋めてこれをしたいね"という想像がつきやすいと思うし、"これまでにこれをしなきゃいけないよね"という自分たちでの基準が見えたうえで、計画を練っていけるのかなと思っていて。そういう面で"GOD FEST."とかでわかった手作り感のあるものにすることの楽しさを、Zeppツアーでも入れていけたらいいなと。地に足をつけた状態で自分たちのワンマンを作れたらいいなと思います。

-ちなみに、東京のZeppのワンマンって久しぶりですよね?

TiNA:私とよいこが初めてやった大きいワンマンがZepp DiverCity(TOKYO)("神時代到来 ~God make nova~")だったので、気持ち的にはある種の原点回帰なんです。大阪とか名古屋も、ツアーとしてZeppでやるのは初なので、そこにも意味があると思っています。

よいこ:最初のZeppワンマンですごいやらかしちゃって。登場した瞬間に全部のMCが飛んで、沈黙の10秒間が流れたんですよ。

-あれは感極まっているんだと思っていました(笑)。

よいこ:(笑)だからZeppと聞くとトラウマが思い浮かぶんですけど、今回のZeppでは自分の見たい景色を見て、感極まって泣けるようにしたいです。

-東京公演は初の2デイズでの開催ですね。

ことの:今までは1本集中みたいなスタイルだったので、自分たちもどうなるかわからないんですけど、新たな挑戦としてはいい機会かなと思います。

-セットリストは2日で変わるんですか?

よいこ:うちらが今までやってきた感じだと、2日で1個のストーリーになるようにセットリストを組むのかなと思うので、2日とも来てくださいって書いておいてください(笑)。

-ストーリーを体験するには2日とも行かないといけないですね。

ことの:いや、4日!

TiNA:全通で(笑)。

一同:(笑)

エヴァ:"絶対後悔させない"と毎回言っていると思うんですけど、今回も一緒で。幕張も3~4ヶ月前って実際どんなライヴになるのか不安があったりしたんですけど、その期間の成長速度ってマジでエグかったし、自分たちは今本当に吸収力が高い時期なんです。今回のZeppツアーも、絶対に同じライヴをしないと思うので、これは観に来ないと損ですよ。

TOUR INFORMATION
"Zepp Tour ~神巡り~"

2024年3月25日(月)Zepp Osaka Bayside
2024年4月22日(月)Zepp Nagoya
2024年5月7日(火)Zepp Shinjuku (TOKYO)
2024年5月8日(水)Zepp Shinjuku (TOKYO)