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INTERVIEW

涙染あまね(神使轟く、激情の如く。)

2022.06.13UPDATE

2022年06月号掲載

涙染あまね(神使轟く、激情の如く。)

Member:涙染あまね GODちゃん

Interviewer:宮﨑 大樹 Photo by fukumaru

-GODちゃん視点でのあまねさんのパフォーマンスの長所や魅力はどんなところにありますか?

GODちゃん:スクリームを取り入れてから、自分の魅せ方をよりわかってきたなと思っていて、1年後にはもっといろんな声が出せるようになってると思います。美少女があのスクリームをしているギャップも神激らしいなと思います。

-スクリーム以外ではどんなところにあると感じますか?

GODちゃん:逆にスクリームに専念してほしいなと思っています。6人ヴォーカルなので6人全員がそれぞれのジャンルを極めてもらって、それが個性となり、神激のらしさになっていると思うので。

-いもこ(生牡蠣いもこ)さんのソロ・インタビュー(※2022年4月号掲載)のときに、あまねさんについて"自分を表現するのが上手"と言っていたんですよね。自分を表現する、自分で見せ場を作るということへはどんな意識がありますか?

あまね:人が考えていそうなことから外れるのは大事にしています。もともと"変わっている"と言われていた人なので、自分の考えていることがみんなと考えていることとちょっと違うというのもあるんですけど。

-自分的には正攻法だと思ったことが結果的に特殊な見せ方になっているのか、自分の中での普通から外そうとしているのかだと、どっちが多いですか?

あまね:う~ん。さっきは偉そうに語ってたんですけど、自分の中ではこれが正しいと思っていたけど違う、ということが多いかもしれないです(笑)。

-天才肌ですね。

あまね:そう言っていただけることはあるんですけど、自分はそういうのじゃないかなって(笑)。自分の個性がみんなに受け入れてもらえているだけなんだと思っています。他のメンバーもいろんな考えがあると思うんですけど、自分だからこそできることをやっていきたいですね。

-武道館からもう2ヶ月くらい経ちますけど、一番記憶に残っている瞬間はどこですか?

あまね:やっぱり「神奏曲:ガイア」の無音ブレイクダウンですね。そこが自分の中で一番の見せ場だから、そこにすべてを捧げようと思っていました。叫んでから"この命を叫びに変えて、武道館に捧げます"という言葉が出てきて、そのまま落ちていったんですけど、そのときの達成感が本当にすごくて。その後の自分の自信にも変わりました。

-武道館の前後で起きた、自身の中での変化はありますか?

あまね:個人的なことなんですけど、いとこが学校の人間関係とかいじめとかで悩んでいて。そのいとこは、自分が過去にいじめられていたことを知っていたんですけど、武道館に来てくれて、ライヴを観たあとに"元気づけられた"、"頑張ってみようと思った"と言ってもらえたんです。自分がもともと音楽を始めようと思った理由が、"自分と同じ悩みを持っている人の背中を押せたら"とか"助けになれたら"ということだったので、目標をちょっとだけ達成できたというか。身内だったので身に染みて感じました。

-やってきたことが間違いじゃなかった。

あまね:そうですね。そのあとすぐに電話して話したんですけど、ひとりで感動して、楽屋の廊下でポロポロ泣いていました。

-あまり泣かないイメージがあるあまねさんが。

あまね:はい。人前で泣かない、ステージの上では絶対に泣かないという自分の中での決まりがあって、武道館のステージの上でも絶対に泣かなかったんです。でも「Supernova」(2019年リリースの11thシングル)でリーダーのことの(実久里ことの)ちゃんが涙を流していて、それを見たときは心が揺さぶられました。

-もしかしたら感情が豊かになってきているのかもしれないですね。

あまね:そうですね、本当に。感情の変化が多いです。

-神激を通して成長しているんだなと感じます。もし神激に入っていなかったら、どうなっていたと思いますか?

あまね:入っていなかったら、たぶん田舎の静岡でお茶を育てています。無心でお茶を育てる人になっていたと思いますね(笑)。神激に出会えて本当に良かったです。

-武道館の日に、新曲や幕張公演("神激ワンマン GOD MAKE ERA")が発表されましたよね。7月に新曲の1発目が出る予定ですけど、こちらはどんな感じになりそうですか?

あまね:「ワールドブレイカー」という曲です。日常を過ごしていると、退屈なこととか、固定概念にとらわれることとかがあると思うんですけど、そういうのを壊していこうという想いが込められている、共感性がすごく高い曲です。デモ音源を聴いたんですけど、最初からワクワクが止まらなくて、すごくカッコ良くて。デモ音源を聴いているだけで、ここは誰が歌うのかとか、この重たい音は絶対スクリームや! とか、不思議とわかりました。スクリームもすごくカッコ良くなるので、完成を楽しみにしていてほしいです。

GODちゃん:"常識という名の監獄からの脱出"がテーマになっているんですけど、ここで言う"ワールド"は"大きな世界"ではなく、"君の世界"ということです。神激の曲を作る前にこのようなテーマやMVの構成や世界観が先にあるので、頭の中にある世界を具現化して、メンバーの個性をどう融合していくかという感じの作業です。先ほど言ったようにメンバー6人それぞれスクリームやラップなど武器が違うんですけど、今回の曲ももちろんそれを全面に押し出しているのですが、その個性が20秒でわかるようなセクションもありますね。個人的には頭のラップは過去1アガるかなぁ~と。サビも2段階あったりして盛りだくさんです。

-「ワールドブレイカー」では、あまねさんのどんなところが生きそうでしょうか?

GODちゃん:もちろんスクリームなんですけど、絶賛新しい技術を身につけてもらっているので、楽しみにしていてほしいですね。あと、ライヴで新しい演出ができると思います。

-今後に向けて、現時点での個人での目標みたいなものはありますか?

あまね:さっき話した、演出を増やしていきたいというのがひとつの大きな目標です。あとは、前回GODちゃんが言っていた、楽曲のパラ・データを聴き分ける早押し対決みたいなものを、咄嗟にできるようになりたいですね。神激の音にもっと寄り添って、もっと聴いていきたいなと思っています。神激としては、最近"GITADORA"という音ゲーに神激の曲(「神奏曲:ライトニング」)が入ったんですけど、その曲がすごく難しいらしいんです。そういうのに神激の曲がもっと入って、ゲーマーたちがヒーヒー言ってるところを見たいですね(笑)。知ってもらえるきっかけにもなると思いますし。

-GODちゃんとしては、今後、あまねさんには神激においてどんな存在になっていくことを期待していますか?

GODちゃん:神激においてはもうとっくに立ち位置を確立してるので、現状のままスキルをもっともっと磨いてほしいなと思います。シーンにおいては女性スクリーマーの頂点に立ってもらいたいです。

-今後の大きなライヴで言うと、9月に豊洲公演("5th Anniversary ワンマン「轟音」")があって、幕張が1年切ったところですね。

あまね:幕張に向けてカウントダウンしているファンの方がいるんですけど、だんだん近づいてるなと感じています。武道館の前にビラ配りだったり、ポスター配りだったり、配信だったり、いろいろとしたなかで、"こういう人が興味を持ってくれるんだ"とか、学ぶことが多かったんです。そういう、今からでもやれること、思いついたことをやっていきたいなと思っています。武道館よりひとりでも多くの人に、絶対に来てもらうぞという気持ちですね。

-まだまだファンを取り込んでいくと。

あまね:そうですね。最近は"デス・ヴォイスに影響されてきました"と言って来てくれる人もいて、YouTubeのコメント欄では海外の人からのコメントもすごく多いんです。ゴリゴリのスクリームをするバンドを好きな方が、対バンで神激のライヴを観て"あのスクリームのやつ、すげぇ!"と言ってくださって、そこからワンマンに来てくださる方も多くて。ファンの人をもっと取り込むためにも、スクリームをもっと強化していかなきゃなと思います。

-対バン相手のファンに認められているんですね。

あまね:すごく嬉しいです。神激のことを知らないお客さんには、"この骸骨マイクで声をいじってる"、"エフェクトを掛けてる"と言う人がたまにいて。それを見たときには、それくらいすごいスクリームに感じてもらえているんだと思うようになりました。あと"この弱そうな外見からすごいスクリームが出てる!"って、そういうギャップもすごいと言ってくれていますね。次のワンマンには、もうひとつエグいデス・ヴォイスを手に入れたいです。

-では、これは個別インタビューの恒例にしていきたいんですけど、各メンバーへのコメントをお願いします。まずは、実久里ことのさんについて。

あまね:ライヴ中のスクリームで、たまに"メンバーの声をかき消しちゃったな"と反省することがあるんですけど、ことのちゃんの声は芯がしっかりしていて、すごく聴こえてくるんです。神激のクリーン・ヴォーカルの軸なんだなって、強い歌声に圧倒されています。MCでもそうですし、普段のことのちゃんもそうですし、圧倒的に自信があるじゃないですか? そういう自分にないものを持っていてすごいなと思いつつ、自分も負けないように自分を出さなきゃと思うようになりました。自分が神者だったらことのちゃん推しだと思っています(笑)。

-続いて、生牡蠣いもこさんについて。

あまね:いもちゃん(生牡蠣いもこ)は、陰キャなところとか、人見知りなところとか、自分に似ているところがあるなと思っていて。そんないもちゃんだからこそのMCってあるじゃないですか? そのMCを聴くたびに、たまに自分のことなんじゃないかって、ビクッとするときがありますね。あと、メンバーといるときに、自分が発した言葉でメンバーが"???"になることがあるんですけど、いもちゃんだけは考えが似ているところがあるからなのか、"こうこうこう言ってるんだよ"って、通訳みたいな感じになっています。

-では、三笠エヴァさんはいかがですか?

あまね:三笠は、「神奏曲:インフェルノ」くらいからかな? シャウトで掛け合いしてるときがあるんですけど、だんだん三笠のシャウトが歪んできていて。"あれ、もしかしてこれフライ・スクリーム?"と思って、それくらい三笠の最近のシャウトの伸びがすごいです。掛け合いしてるときに、たまにかき消されそうになるときもあって、それにビックリしながらも、さらに上乗せしてデカい声を出してやろうみたいな感じで刺激されています。三笠も、それに負けないぞみたいな感じで、互いに叫び合っているんだと思いますね。

-二日よいこさんはどうでしょうか?

あまね:よいこは、ラップがカッコいいのもあるんですけど、ライヴ中のMCがすごいなと思っています。"こういうこと言うんだ。自分は全然思いつかなかった!"という言葉でも、言葉ひとつひとつに納得させられるんです。言葉で人に寄り添うのがすごく上手いなと。あと、よいこのラップとスクリームの掛け合いがすごく楽しいです。これからもそういう掛け合いをやっていきたいなと思っています。

-最後はTiNAさんです。

あまね:TiNAは、場を盛り上げたり和ませたりすることが本当に上手いと思っていて。"自分は滑ってる"とか言ったりするけど、実はその場を和ませています。TiNAの雑談MCとか、空気感が好きですね。あと、「神奏曲:ライトニング」のTiNAのパートのあとに、あまねがスクリームする場所があるんですけど、本当にTiNAの歌声って安定感がすごいんです。"TiNAの歌声にスクリームを重ねたらどうなるんだろう"とか"TiNAがコーラスを歌っているなかでスクリームを合わせたらどうなるんだろう"って、最近はすごく考えています。

-メンバーのパフォーマンス面をよく分析しているんですね。

あまね:そうですね。スクリームを始めてからメンバーの歌声とかをよく観察するようになって。これも自分の中で昔と変わったなと思う一面です。

LIVE INFORMATION
"5th Anniversary ワンマン「轟音」"

9月11日(日)豊洲PIT
※詳細後日発表