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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。× ビレッジマンズストア

2021.06.11UPDATE

2021年06月号掲載

神使轟く、激情の如く。× ビレッジマンズストア

神使轟く、激情の如く。:実久里ことの 涙染あまね 三笠エヴァ
ビレッジマンズストア:水野ギイ(Vo)
インタビュアー:宮﨑 大樹 Photo by うつみさな

-水野さんの歌詞は、あまり直接的な表現をしないイメージはありますね。

水野:そういうのを伝えるときって、ちょっと捻くれちゃうんですよね。でも、それをくみ取られたときにはキュンとします。

-今回のアルバムのタイトルは"愛とヘイト"ですけど、日常の些細なことでときめく水野さんは、逆にどんなときにヘイトを感じるんですか?

水野:それ以外全部じゃないですかね(笑)。ヘイトって、表裏一体というか、誰かの環境を守ってあげる武器にもなるんですよ。誰かのことで怒るのって、何かを守ることでもあると思うんですよね。他の人も言うと思うんだけど、常に感情が揺れていないと曲ができなかったりして、そういうのに対しては常に怒ったり悲しくなったりしているかもしれない。

エヴァ:どこへの愛と、どこへのヘイトが今一番強いですか? この時期だし、ありがちなところだと、ファンのみなさんへの愛と、世間へのヘイトがあるのかなぁと思って。

水野:自分のことを良くしてくれる人への愛と、それ以外全部へのヘイトですね(笑)。音楽を作るうえで、大事にしてくれる人だけ好きでいたいみたいな感じがあるから、ヘイトはわざとそれ以外のところに向けちゃったりします。

あまね:(※深く頷きながら)自分も考え方が似ています。

-神激メンバーが今一番感じる愛とヘイトはなんですか?

エヴァ:ライヴとかライヴハウスへの愛ですかね。私もライヴハウスを出たらヘイトばっかりです。むかつくことは多いし、常に"死ね"と思っていて(笑)。だからこそ、本当にライヴハウスが居場所なんですよね。つらいことがあって、死ぬしかないとなったときに、ライヴハウスで生きる気力を得て、またもう1回クソみたいな、ゴミ箱みたいな街に出ようと思えるんです。ライヴハウスを守るためと言ったら大袈裟な表現ですけど、自分や神激メンバーがいて音楽がある、その空間、フロアを守るためにいろんなヘイトを我慢している感じで。ヘイトがある人間はライヴハウスを必要にしていると思うんです。

水野:ヘイトへの共感ってありますよね。好きなものが一緒な人ももちろん嬉しいけど、自分が何に怒っているかとか、何が許せないかとか、そういうのが一緒な人っていいじゃないですか。それをミュージシャンがステージ上で言ってくれたり、自分も一緒だなと共感したりするもので。

エヴァ:そうですね。神激は今6人いて、みんなそれぞれに信念も許せないこともあるので、そのぶん共感してくれる人も多いと思うんですよ。多様性に対してのヘイトがあったりとか、夢とか、現実とか、世間に対してのヘイトがあったりする人間もたくさんいるから、まずは1回曲を聴いてほしいですね。

-あまねさんは、ライヴのことを聞いてみたいそうですね。

あまね:さっき少し話していたんですけど、私たちにはマニピュレーターがいて、CDでは絶対に聴けないような曲だったり、MCだったり、ライヴにこだわってる部分がすごくあるんです。ライヴ映像を観させていただいたんですけど、独特の雰囲気だったり熱さだったりを出すライヴを作るにあたって、こだわっている点はありますか?

水野:バンドの場合、ひとりだけ熱くなるとクソ寒いみたいなところがあるから、自分の感情が動いているときは、他の人もそれが伝わるように、同調するように努力をしてます。バンドって、5人いれば1対4だと思われるんですよ。

-あぁ、フロントマンと楽器隊みたいな。

水野:うん。アイドルとかはまた違うんだろうけど、バンドはそう思われがちで。でも、それって5でなきゃいけない。1対4になっているバンドもあるし、それが悪いわけじゃないんだけど、俺はメンバーを出したがるフロントマンで。日本で一番カッコいいのは、嵐だと思うんです。5人いたら5人のカッコいいところが見えなきゃ嫌だから、ヴォーカルが他のメンバーの美味しい部分を持ってくるべきというか。そういうのはすごく気を使っているっすね。

あまね:ギイさんは、声と歌い方が特徴的だと思ったんですけど、がなり声とかの使い分けのコツってありますか?

水野:え、でも(神激は)歌が上手いですよね? 俺の場合は他のメンバーが歌えなかったりするから、自分の声でいろんな場面を出すしかなかったりするけど、歌える人が6人いるんだったら必要ない技術だと思います(笑)。でも、まぁ......(使い分けは)喉には良くない。

神激一同:(笑)

-半分冗談だとは思うんですけど、水野さんはバンドを長く続けるのに一番大事なのはフィジカルだと言っていたそうですよね。

水野:フィジカルっすよ! マジでだんだん衰えていくし。でも、アイドルとかのほうが絶対にフィジカルが強いじゃないですか。1ステージ何分あるんですか?

ことの:だいたい1時間ですね。

水野:1時間踊り続けるんですよね。それやったら4ヶ月休みますよ、俺。

ことの:それこそヴォーカルが6人いるのは大きいのかなと。シャウトのところは"お前に任せたぞ、カッコいいのやってくれよ"と思うし、誰かがMCに立てば"今日もアゲてくれよ"と委ねられます。

水野:そこなんですよね。アイドルと対バンってそんなにしたことはないんですけど、数少ない対バンの中で"この人はカッコいいな"と思う人って、任せているときがカッコいいんです。他の人が何かやっているときに"自分は今メインじゃないぞ"という佇まいがめっちゃカッコいい。そこが大事だったり、意外と見られてたりしますよね。

エヴァ:それがチーム感かもしれないですね。みんながみんな"俺だ俺だ俺だ!"だと成り立たない。

-メンバーに任せられるようになったきっかけとかはあるんですか?

ことの:メンバーへの理解が深まったとか、ライヴを年間何百本もやっているなかで培ってきたものが多いですね。

エヴァ:あと、バンドさんと対バンをやり始めたというのは本当にデカいと思います。今まではアイドルの中でやっていたから"カッコいい"とか"バンド・サウンドっぽくて変わってるよね"とか言われていたものが、そこから一歩外に出て"バンドユニット"として他のバンドと渡り合おうとしたときに"このままじゃダメだ"みたいな気持ちがみんなの中で生まれたんですよ。そのなかで、自分がどこまで語れるか、目立てるか、歌えるか、踊れるか以上に、私たちは6人がいる"バンドユニット"なんだから、ライヴ1本の完成度をもっと上げたいとなったんです。10年、20年、30年やってきたバンドさんとツーマンしたとしても、やっぱり負けたくないんですよ。経験で負けていても、ライヴで負けたくない。負けないためにどうしたらいいのかを、みんなですり合わせたり、理解したり、そうやってできあがってきた形かなと思います。

水野:6人の主張があるなかでそれがひとつのものになるってすごい。バンドはあんまりやっていないことだと思います。俺は好き勝手に言うんですけど、他のメンバーって、きっと俺が言ったことを思っていないんです。でもバンドって、ヴォーカルが言った言葉に全員が同調するんです。そこは全然違くて。別にひとりひとりに主張があるとかじゃなくて、ヴォーカルが言ったわけのわからないことを他の人が実現してくれるのがバンドみたいな(笑)。だから、うらやましいなと思う部分もあるし、面倒くさそうだなとも思う(笑)。

神激一同:(笑)

ことの:Twitterとかを見て、メンバーのみなさんとすごく仲がいいのかなと感じました。

水野:喧嘩ってしますか?

ことの:たまにあります(笑)。

水野:うちもします。でも基本的に音楽のことでしか喧嘩しないんですよ。人ってそんなに喧嘩しないじゃないですか? ただ、音楽をやっていたりするとそれが途端にできなくなるんですよね。主張を曲げられなくなったり、相手にとってのカッコいいことが自分にとってカッコ悪かったら、絶対にそんなことやりたくないとなったり。そういうところでめちゃくちゃ喧嘩になったりするんですよね。だけど、音楽がどうでも良くなっていたら議論にならないから、相手が怒ってくることに対して喜びを感じたほうがいいと思います。そこは大事にしているというか、メンバーがめっちゃキレているところを見るのが超好きで(笑)。そういうのがなくなったら段々と熱が冷めていくのかなと思うから、喧嘩はしたほうがいいです。でも、喧嘩した場所から出たら、めっちゃ仲良くしたほうがいいですね。

ことの:参考になりました。

水野:リーダーって大変ですよね。

-ところで、ビレッジマンズストアは今日これからバックドロップシンデレラとのツーマンじゃないですか(※取材は6月2日)。神激も今月バックドロップシンデレラと対バンしますよね(6月14日開催の"LEGIT vol.8 神激 × a crowd of rebellion ×バックドロップシンデレラ")。こうなってくると神激とビレッジマンズストアの対バンも楽しみです。

ことの:やりたいです!

エヴァ:"LEGIT"という、今うちが一番力を入れている、バンドさんと対バンする企画で。

水野:へぇ~。じゃあ名古屋に来てくださいね。

エヴァ:ぜひ行くのでよろしくお願いします!

-それと、神激は日本武道館公演が決定したそうですね。

ことの:そうなんです。3月30日に。

エヴァ:どこだろうと絶対に楽しませる自信はあるし、目の前のフロアにいろいろ伝えるだけなので、頑張りますって感じです。

-武道館までに"LEGIT"でバンドとの対バンを重ねて、力をつけていくわけですね。

エヴァ:そうなんですよね。それまでにいろいろと吸収させていただいて、勉強させていただきたいなと本当に思ってます!

神使轟く、激情の如く。
RELEASE INFORMATION

「神奏曲:インフェルノ」
2021年6月世界同時配信&MV解禁

LIVE INFORMATION

"神使轟く、激情の如く。日本武道館公演"
2022年3月30日(水)日本武道館

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2nd FULL ALBUM
『愛とヘイト』
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