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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。× アルカラ

2021.05.10UPDATE

2021年05月号掲載

神使轟く、激情の如く。× アルカラ

神使轟く、激情の如く。:実久里ことの 生牡蠣いもこ 涙染あまね 二日よいこ TiNA
アルカラ:稲村 太佑(Vo/Gt) 下上 貴弘(Ba) 疋田 武史(Dr)
インタビュアー:宮﨑 大樹 Photo by 新倉映見

これからいろんな音楽シーンに向けて頑張っていくにあたって、絆が大事だなと思っている(よいこ)


-楽器隊としては、稲村さんの思いつきにどう向き合っているんですか? いつでも対応できるように実は構えているとか?

下上:気合を入れるとだいたい良くないし、決めつけちゃうと反応できなくなるので、"何するかわからん人と一緒にバンドをやっているんや"と思いながらやっています(笑)。

-絆のなせる技ですね。

よいこ:アルカラさんは、お世話になったライヴハウスや音楽を通しての絆もとても大事にされていると感じるんです。神激も、これからいろんな音楽シーンに向けて頑張っていくにあたって、絆が大事だなと思っているんですけど、ここから乗り込むぞという感じなので、どうやったら絆ができていくのかわからなくて。

稲村:絆って、こうしたからできるというものじゃなくて、まず縁というものがあって。今日もご縁やと思うんですけど、このご縁が、川を流れていてたまたま石に当たっただけか、意味があったんじゃないかと考えるかで。何かのきっかけで2度目に会ったときに、これはご縁があるなと思ったりするんです。そうやって重ねていけば、ちょっとした"縁"が小さい"円"になって、それがちょっとずつ大きくなっていくんですよ。そうすると(円が)重なるときが来て、対バンとかイベントで、同じ景色を見ることができたりするんです。人が好きであれば同じ波長の人が集まるだろうし、もし人が嫌いだとしても、人が嫌いな人との波長が合って集まるだろうから、自ずと縁のある人が集まってくると思います。

-なるほど。

稲村:あと、僕らが先輩から教えられていたのは"ライヴハウスには入り時間に遅れるな、ご挨拶しなさい、帰りも挨拶しなさい、対バンは絶対観ろ、できたらリハから観ろ、打ち上げがあったら絶対出ろ、なかったら自分たちで打ち上げを作れ"ということで。そうすると相手も心を開いてくれるし、だんだん近くなってくるやん? 恋愛みたいな感じ(笑)。

-(笑)神激もライヴハウスとか、共演者に対して大事にしていることはありますか?

TiNA:ほぼ同じですね。打ち上げ以外は(笑)。

-アイドルは基本的に打ち上げがないですもんね。

ことの:でも、これからバンドとの対バンを増やしていきたいので、大事にしていこうという認識はありますね。今のお話を聞いて、よりそう思えました。神激は"主催の屋内フェスを作りたいね"と言っていて。やっぱり、面識がないところから声を掛けても、なかなかOKをしてくれるものでもないので、対バンとかこういう対談とかも重ねて、話していただいた挨拶とかを大事にしていかないとなと。

-実は、今回残念ながら参加できなかった神激メンバーの三笠エヴァさんは、アルカラの大ファンなんですよ。で、エヴァさんから質問を預かっているので代わりに聞いていきたいと思います。ひとつは"「キャッチーを科学する」(2010年リリースの3rdアルバム『フィクションを科学する』収録曲)、「半径30cmの中を知らない」(2011年リリースの4thアルバム『こっちを見ている』収録曲)などの歌詞を見ていて、博識ですごいと感じることが多いのですが、もともと勉強や読書などがお好きなのでしょうか?"と。

稲村:めっちゃ広く博識なわけではなくて。高校からの連れが、賢い人、一般的にいうお偉いさんみたいになっている人が多いんです。お医者さんとか弁護士とか、周りに恵まれてきた人生やったなと思いますし、行っていた高校がたまたまキリスト教の学校だったから聖書の授業があったりして。特異なところにいたので、いろんなものを見聞きするきっかけになったなというのはありましたね。

-それと"上京を決めたきっかけはありましたか?"という質問も届いています。

稲村:神戸でただただ音楽をやっていたバンドやったんです。今思えばあんまり欲がないなと思うんですけど、"このままでいいかな"とそこで満足していたというか。でも、たまたま海外でライヴをやらせていただく機会があって、そこでギャラを100ドル貰ったんですよ。今で言うと1万円くらいですか。そういう体験をさせていただいて、可能性は無限にあるなと思ったんです。自分にとってご褒美みたいな時間やったんですね。ビジネス・ベースで言えばすごい旅費をかけてギャラは100ドルだけでしたけど、僕で言えばすごい恩恵があって、自分にとっても、アルカラにとってもすごい経験値、どんだけのお金を費やしても買えないようなもので。そこで自信がついたし、神戸を出るきっかけになりました。

-ちなみに、エヴァさんも神戸出身なんですよ。

稲村:あ、そうだったんですね!

ことの:実は伝言を預かっていて――

稲村:この場所に来ている以上にインパクトを残してる(笑)。

エヴァ(※伝言):神戸が地元なので、"ネコフェス"含め、地元を盛り上げようと企画しておられるところが、神戸愛を感じて好きです。VARIT.(※ライヴハウス)で初めてライヴを観て、その世界観とカッコ良さに衝撃を受け、自分がバンドをやっていたときに、憧れてタンバリンを首に掛けようと購入したことがあります。あと"ネコフェス"出たいです。

稲村:本当に嬉しいですね。"ネコフェス"は一応今年も開催するんですけど、ディスタンス開催というか、どうしても絞ってやらざるを得ないんです。いつもとは違う形で、自分らが各ライヴハウスにサーキットしていくというスタイルでやるんですけど、もし通常開催できるようになったら、いろいろまたご相談させてください。

神激一同:よろしくお願いいたします!

-そのときはエヴァさんにもぜひタンバリンを首に掛けてもらいましょう。話に出た通り、今年は"ディスタンス開催"という形で"ネコフェス2021 -KUDAKENEKO ROCK FESTIVAL 2021-"を行うことが発表されましたね。テーマは"ネコフェスはそれでも歩みを止めにゃい"ということで、開催に向けての想いを改めて聞かせてください。

稲村:無理してやるべきことなのかとか、神戸のことを本当に考えてやっていることなのかとか、考えれば考えるほど悩むし、答えがないことで。いろんなことにお力を借りたうえで、それ以上にお返しできない可能性とか、お客さんにもお返しできないかもとか、いろいろ悩んで、今も悩んでいる最中ではあるんです。でも、去年開催できなくなったときに、支援じゃないですけど、"ネコフェス"のグッズを買ってくれたらライヴハウスに寄付させてもらいます、というのをやったら"開催していないのに、こんなに買ってくれんねや"と思ったんですよ。"これはすごい愛に溢れているイベントなんやな"、"今まで積み上げてきたものが愛に変わったものやな"と感じたので、それをちょっとでもお返ししたいなという気持ちで。感謝の会だと思っております。

下上:言うて上京してからも年10回くらいはライヴで帰っていたので、久々に間が空いて、より地元愛が深まっているというか。自分が今住んでいるところを歩いていると、逆に自分を育ててくれた街を思い出すような時間がありました。なので、出演アーティストとかお客さんとかに、神戸という地元を大事に思う気持ちが伝わればいいなと思っています。

疋田:今年は例年通りの形で開催できないぶん、アルカラとして出たことがないライヴハウスにほぼ出演できます。そこは、神戸に対して、アルカラとしての恩返しもあるし、ステージ側からアルカラとして表現できるのは、今回だからこそできる形かなと。すごく大変やし、お客さんもいっぱい入れられないけれど、僕らが今できる最高のパフォーマンスを各ライヴハウスでできたらいいなと思っています。

-愛を持って活動しているって、すごくいいですよね。

ことの:本当に。バンドとの対バンをするようになって、めちゃくちゃ感じるようになりました。

-神激はバンドとの主催ツーマン企画([2-MAN LIVE SERIES "LEGIT"])が進行中ですもんね。

いもこ:対バン相手の方は"自分たちが自分たちが!"じゃなくて、全体を通してライヴを作ろうとしてくださるという意味でもカッコいいなと思うし、アイドルだからという偏見もなく接してくれる方がほとんどで。互いにリスペクトしてできるライヴって、やっぱり素敵だなと改めて実感しています。今日の対談でも同じことを感じていますね。ありがとうございます。

-この連載企画もこれで8回目ですけど、今回ならではの話をたくさん聞けましたね。

あまね:ライヴに対しての想いにすごく近いものを感じました。あと、"ネコフェス"出たいです。

一同:(笑)

稲村:みんなそう言ってくれるけど、地方のいちイベントやからね(笑)。小さいライヴハウスが徒党を組んで、"いつまで酒飲んでばっかいてんねん"みたいなやつらの世界なんで。まぁ愛しいやつらなんですけど(笑)。


神使轟く、激情の如く。
LIVE INFORMATION

"LEGIT Vol.8 神激 × a crowd of rebellion × バックドロップシンデレラ"
6月14日(月)新宿BLAZE
w/ a crowd of rebellion / バックドロップシンデレラ
チケットはこちら


"LEGIT Vol.9 神激 × ヒステリックパニック"
7月16日(金)名古屋ReNY
w/ ヒステリックパニック
チケットはこちら


アルカラ
EVENT INFORMATION

"ネコフェス2021 -KUDAKENEKO ROCK FESTIVAL 2021-"
5月23日(日)神戸太陽と虎 "ネコフェス EXTRA ep.1 ~お先にネコフェス2021始めます~"
5月24日(月)神戸KINGS X "ネコフェス EXTRA ep.2 ~キンクロを忘れにゃい~"
6月26日(土)神戸RAT "ネコフェス 前夜祭 ep.1" ※昼公演
6月26日(土)神戸BLUE PORT "ネコフェス 前夜祭 ep.2" ※夜公演
6月27日(日)神戸CHICKEN GEORGE / 神戸VARIT. "ネコフェス2021"
※2会場同時開催
6月28日(月)神戸ART HOUSE "ネコフェス後夜祭"
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