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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第四十二回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第四十二回

確かに"時間的"には2024年が明けた。おめでとうはふさわしくない。ぐちゃぐちゃで気持ちの整理がつかないまま、歴史も経験も教訓も全く否定されたような幕開けだった。新年の新たな気持ちを持って迎えた「普通」は簡単に破かれた。悔しい。

金沢の仲間に会いに行った。金曜日の夜中に群馬を出て、土曜の夜に戻る。スケジュール的に急遽もうここしかないと決めた弾丸の22時間。決めたのは水曜日の午後。どうせ会いに行くなら往路の空荷はナンセンスだなと、3日間の夜3時間だけthe Groove TAKASAKIの入口を間借りしてホッカイロを集めて届けることにした。朝方に帰宅してその日を振り返るというルーティン。出発する前に届けてくれた人たちの顔をしっかり見れたことが大きなエネルギーとモチベーションになることを改めて知った。次から次へと、列を作って止まることなくカイロが届く。ありがたい。常連も久々に顔を見る奴らも群馬ローカルの仲間たち。わざわざ群馬まで弾丸で届けてくれた仲間たち。宅配で送ってくれた仲間たち。日中も協力してくれた飲食店。子供から手渡しで預かった重みのある物資。皆の少しが巨大なものになった。みんな本当にもどかしさと愛を重ね持った気持ちで生きている。集まったカイロは7万7千7百55枚、重さ3トンを大きく超えていた。バケツリレーとノウハウを持ったレンタカーのトラックへの積み込みに、ただただ頭が下がる日々だった。捨てたもんじゃない。俺はただ届ける人。予定を作ってドラッグストアにカイロを買いに行って運んでくれた人が本当にすごいんだ。

「元気があればなんでもできる」が口癖の金沢の仲間は、いつものように会うなりこの言葉を発しながら固くハグをして、耳元で「10年はかかる......」と小声を発した。元気だった。間違いなく元気だった。俺にはこれが空元気だとすぐに解ってしまう。別れ際は崩れた。これが本当だった。

できることを最大限にやることが支援とするならば、偶然平穏を守れている群馬ローカルの再確認、顔がつながった仲間と防災意識を上げていくこと。そして山人音楽祭2024の開催もその一つだと思い発表できた。紆余曲折ありながらも利益よりも何がかっこいいか?だけを真ん中に置いてずっと活動してきたから、攻めの姿勢と皆で育んだ大切な場所、同じグリーンドームで「らしくあること」に決めた。ここ数年の一連の出来事で再度痛感した"音楽は非力だけど無力ではない"世の中が不穏で簡単に足止めを食らう激動の状況下で、あとどれくらい張れるのか?あとどれくらい立てるか?はわからないけど、俺はいつでも体感させてもらった強固なローカルを目指しながら開いて皆を待つ。「元気があればなんでもできる」回していこう。皆の少しは巨大なものになると知れたからさ。PEACE & YAH-MAN

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