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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第四十七回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第四十七回

山がラスタカラーに色づき体感温度が目まぐるしく変化する。視力が上がったのではないかと錯覚するほどの無を強烈に彩る新芽の季節も大好きだが、このそれぞれの葉の特徴で精一杯のカラフルを演出する紅葉の季節もまた趣があって良い。そしてここからクリスマスや年末といった節目を彩るシーズンへと突入していく。とんでもない幕開けで始まった2024年も例年と変わらない終焉へと向かうのだ。

立ち返りを強いられたコロナの時間軸とは打って変わって、1年のサイクルはとても加速したように感じるこの頃。そんな中、全国のライブハウス35カ所をまわるHAZEツアーがスタートした。不慣れながらも新鮮さが勝る新曲たちを身体に入れながら、染み込んでいくのを実感する。頭ではなく身体で演奏できるように構築しては溶かして馴染ませていく作業が毎週続く。そしてありがたいことに多くの仲間のバンドやオーディエンスが賛同してくれている。まだまだ序盤で飛石ではあるけれども各地への旅は来年の5月まで続いていく。土地の名物をいただくことも、地元のバンドに会えることも大きな収穫ではあるが、ライブハウスや景観などが少しずつ工夫して変化したローカルを見ることができるのもツアー冥利に尽きるというものだ。

人間から人間へ。当たり前のようで、そうではなくなってしまった。時代は走り、むしろこれが不自然とされてしまう可能性を含む世の中で、MAN TO MANが基本なライブバンドはその価値を問われていくだろう。魔物も神様も存在するライブという空間と瞬間の価値。利便性を追求したがあまりに生じてしまった合法的なヒューマンエラーと付き合いながらも戦っていく時代がすぐにやってくる。そして年を重ねながらも、この背景が激動の時代にライブバンドマンであることは宿命じみた時代の産物だとツアーバンドは自覚していかねばならない。であればむしろ望むところだ。

2025年はどんなドラマが俺たちを待っているのだろうか?振り子時計の先端のように大きなウネリに身を委ねてしまったら、楽ではあるけれど振り回されているうちに時間は経過し人生が終わってしまう。であれば腰を据えて耐えて見せたいものだ。時間は無情。しかし有益に過ごせるかは裁量次第。広く も大切だけれど、濃く深く も同じくらいリッチなことなんだと思う。キャッチできる隙間とアンテナを構築するために身体を鍛え直すことにした。ライブの翌日にもう一度自分を追い込む、全ては身体が引っ張り出す心のため。呼吸を意識したこの旅もまた当分終わりそうもない。
まだ健康とされているうちにどこかで会えたら嬉しいよ。寂しさが残る週の終わりは新鮮な週の始まり。浸るのもいいしリセットもいいだろう。その時間にライブハウスを選んでくれる強者と毎週各地を旅しているんだ。これはもう贅沢の極みというものだね。PEACE & YAH-MAN

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