COLUMN
G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第二十二回
いよいよ群馬のライブハウスが今までのプライドを超えた。現場からのS.O.S.だ。これがまずしっかり無ければバンドや有志の支援的行動はおせっかいになってしまうから、この悲鳴、俺はかなり進歩だと思っている。
ローカルバンドG-FREAKとしても個人としても、どうどうと支援をようやく始められることになる。
G-FREAKとしてはライブが次々と中止せざるを得ない中、何よりも先にバンド単体としての意思表示ならびに発信をどうしてもやるべきとずっと俺は考えていて、試行錯誤した結果どうせやるなら時代や視聴デバイスにある程度マッチしたアコースティック、(ニューアコもある)そして地元群馬のチーム作りを計りながらライブハウス貢献までできたらこの上ないという着地点から、惜しむことなくライブを配信することができた。
そして迎えたニューアコースティックキャンプ。ご存じの通り、毎年山人音楽祭の前週に同じ群馬で行われるOAU・BRAHMAN TOSHI-LOWが主催のアコースティックフェスだ。昨年のニューアコの想い出は"大量の酒"による"大失態"。それを払拭すべく「今年は一人でキレイに山を降りる」をテーマに前夜よりキャンプで参戦した。ライブに至っては実に204日ぶり。距離がゆえフルスイングとは少し違うけれど、レスポンスをフロアの表情から悟ること。ステージ感覚を探りながら、ゆっくりと取り戻していく。そんなライブだった。そして驚くほどの記するべきこととして、突貫工事であるはずなのに全くストレスの無い配信チームという真新しい試み、群馬の空気と2000人の身内が醸し出した安堵感は、このコロナのやるせない感じがまるで嘘のように地球が健康だった頃の懐かしさすら覚えた。主催者、スタッフ、運営が一つの束になって覚悟を決めた執念と挑戦、そして何より一丸の愛に満ちた現場だった。山人音楽祭が開催できなかった理由の全ての難題をクリアしているサマに、自分たちの自問自答を重ねざるを得なかった。
そんな中、MOBSTYLESの田原さんがYAMABITO RUNというランニングイベントを企画してくれた。山人音楽祭 2020が開催される予定だった9月27日に会場ヤマダグリーンドーム前橋周辺を走るというもの。前橋に前ノリしたMOBSTYLESチームと前夜の深酒を抜く荒業も兼ねている。各地の100人以上のランナーや仲間と配信で会話しながら、一歩一歩、一言一言噛みしめながらゴールした。
今年の元旦からスタートした安中ヘルメットプロジェクトは、まだまだ途中ではあるが多くの愛ある仲間のおかげで予定よりはるかに進んでいる。初年度の2020年は市内の2年生までのヘルメットを用意できればと目標をたてたが、これが嬉しい誤算。コロナの影響で教育現場への出入りは極めて難しく、ようやくヘルメットの寄付を開始できた。
忙しくなるけど年内に3年生の多くの子供たちに寄付できそうだ。一人一人、一個一個丁寧にメッセージを込め未来のある子どもたちにヘルメットをデリバリーする。涙ぐむ仲間も居た。こうして一つ一つコロナに対する気持ちの抵抗と行動の充実に活路を見出しながら、ようやく立っているよ。
PEACE & YAH-MAN
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