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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第九回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第九回

全国に広がる異例の猛暑。西日本では予期せぬ豪雨災害。ローカルパワーが最も重要な時間が始まりました。大切な仲間の主催するフェスが中止になったり、支援物資をかき集めたりと、そんなバタバタで気持ちも定まらないまま迎えた7月21日は「カモメトサカナ」日比谷野音。ワンマンでのツアーファイナルでした。ロックバンドとして伝説のステージに立つことの尊さを噛み締めながら"もっとやれる。こんなもんかよ"と自問しながらあっという間に終演してました。あそこで何を感じたのか、何を話したのか。朦朧とする意識の中ではっきりと覚えてないけれども、セミの声と石の質感と都会のビルを照りつける太陽が足りない酸素と瞬間をつないでいく記憶だけは鮮明に焼き付いてます。各地から集まってくれたコアな音好きや多くのバンドマン。日頃お世話になってるアパレル関係の仲間など、たくさんの方々にチームG-FREAKを応援していただいてその日を迎えることができました。地方のバンドとして意地で活動してきた自分にとっては、この上ない贅沢な時間でした。本当にありがとうございました。
 
ライブが終わってそのままみんなの気持ちを西日本に届けに行きました。分量がわからなかったので積み込めない物資はTOSHI-LOWと相談して幡ヶ谷再生大学に託しました。弾丸で向かったのは広島。そこで目の当たりにした言葉を失うほどの光景。俺自身も一人の力なんてのはとっくの昔に諦めたこと。人間は無限に繋がれるはずです。被害の範囲が広いことに猛暑も理由なのか、圧倒的に人の汗が不足している環境でした。
ここ群馬では近年、大きな天災に侵されることなく平穏が尊いものという自覚すら忘れるほどの安らかな日々を送ることができていました。しかしそれがゆえ、準備も知識もノウハウも極弱のポテンシャルのまま、すでに例外は無く、先日は震度5の地震や大雨も観測されるほどに至りました。日本で暮らすというテーマは、日々変化を繰り返しながら新しい戦いが始まってるのかもしれません。バンドは言葉を放つ限り、時代のそれに寄り添って"今の何か"を発信していく生き物でありたいと心から思いました。
 
そしてローカルバンドの挑戦はまだまだ続きます。それは今年も開催に漕ぎ着けた山人音楽祭 2018です。群馬でも有数のバンドと多くの仲間が集結します。(補足:パスポートは要りません)これは数年前では全く想像できなかったことです。群馬から伝えられることを盾に群馬に教えていただくこともたくさんあると思います。敬い考えること。今を忘れないこと。備えて力をあわせること。ローカルの意地としてまさにそのモデルケースがいつか出来上がったらいいな、なんて思ってます。PEACE YAH-MAN!!!

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