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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第二十四回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第二十四回

リセットを願う2021年が明けた。昨年の悪事を確認してから希望を整理して迎えたにもかかわらず、何ともフワッとした年明けだった。おそらく多くの人がそうだったように、俺にとってもこれは物心ついてからは初めて味わう経験だった。ライブハウスを知ってるみんな変わりなく元気にしてるかな......。

FLARE/Fireというシングルのツアーファイナルから1年以上が経ち、時間の経過のスピードを如実に感じるこの頃、新型コロナウイルスによる2度目の緊急事態宣言が発令された。それに伴い何度も考えた結果、「VINTAGEツアー」と称したフルアルバムを持って廻る旅も宣言下にある日程の現場は中止せざるを得なかった。昨年の秋以降、明るくなる兆しを感じていただけに本当に悔しい。カウンターとはこういうことなんだと思う。

国民頼りのマナーの押し付けだけでは収集がつかなかったから、ようやくルールを設けてモラルを書き換える手法には、この「緊急事態」という重く響く言葉に対してあまりにオットリしたポーズだと思わされる。そんな騒がしく狂ってきた世の中で、振り回されてる事例や悲しいニュースを目にすることが多くなった。コロナによってなのか、実はコロナより前からヤバかったものがただ浮き彫りになっただけなのか見極める必要も出てきたと思う。

空気はフィルターを通して共有する時代。音やビジュアルはSNSや駆使したアプリを経由したオンラインで。音楽やバンドそのものは変わらないのに、便利になるのは一向に構わないが、手軽ではありたくない。島生民はブレイクアディクションを繰り返して、いつか人は必ず帰る日が来る。

行き場を失ったエネルギーと感情を消化するべく市内のスポーツジムに通う日々。ライブで育つ筋肉は全く別物だけど、ソーシャルマナーを保ちながら寡黙に運動機器に向かう人が集う場所でまた多くの地元の人に出会った。思えばもう何年もの間、バンドを前進させる忙しさにかまけて、こんな時間を久しく味わってなかったことを痛感した。新しい暮らしに慣れようとしたのか、夜は田舎の部屋で孤独を振り切るようにヘッドフォンとアコースティックギター、キーボードにパソコンと向かい合いながら「1日ワンフレーズ」をテーマに毎晩じっくりと格闘している。ソフトの使い方がわからない時は、同じソフトを使用している10-FEETタクマ先生が24時間FaceTimeでサポートサービスしてくれる。前向きに自分を保つためには、探して攻めて夢中になるという手法。1日も早く前向きな良い発表ができる日が来るといいなと、毎晩寝る前にストレスのない以前の現場の空気を、明けた時のノーガードの世の中をイメージしながらね。

PEACE&YAH-MAN

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