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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第十八回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第十八回

FLARE/Fireというシングルのリリースツアー。全行程を無事に終了することができました。多くのバンドや仲間、スタッフの皆さまの力をかりて、また少しだけ強くしてもらいました。全国の関わってくれた兄弟たちに心より感謝します。ありがとうございました。そして、ファイナルでは今年で5回目を迎える山人音楽祭2020の開催の発表をすることができました。また激動の日々が始まること、恐ろしくも嬉しくもあります。今年もどうぞよろしくお願いします。


さてツアー中ではありましたが、2020年元旦。安中ヘルメットプロジェクトたるものを設立しました。ANNAKA CITYと同市の表記を胸にプリントされたTシャツを市内・外で販売して、その収益の全てを防災ヘルメットに変換して小学校に寄付するという完全なボランティアプロジェクトです。

地面から、空から、更には空気からと昨今の災害事情は様々です。これほど日本が騒がしくなってしまったのに、わが町は被災しないという確信があるほど、みんな平穏に守られて安心して暮らしています。しかし2019年の台風19号で神話は破かれました。災害時に弱者となる可能性のある人々の中で、まずは長く未来を生き抜いていかなければならない安中市の小学生2625人に焦点をあてることにしました。

少子化に加えて、過疎化が著しく進んでいます。町を離れる若者が多くいることも理由が解ってしまう現実もあります。そうです。「どこか」に行くのです。その「どこか」になれなければ、この問題は加速する一方です。様々なデバイスやツールが登場して、本来あった良好な人間関係が崩れ始めて"個"が強く"衆"を求めない世代が中心となる世の中に変化をしました。当然のことながら利便性は格段に上がりましたが、古き良き熱を持ったコミュニティは失われつつあると感じています。ならば、この止められない近代化に加えた古き良き良好なものを加えることができたら無敵だと考えました。

なれないスーツを着て学校校長会で校長先生方へのヘルメット受け入れのプレゼン、始めての体験としてヘルメットメーカー、Tシャツメーカーとの交渉。それに垣根を超えたチーム作りとデザイン等、発案から実行まで実に1年以上の時間を要しました。防災という大きなテーマを基に人と人、全てが繋がっていくことでまた新しい防災になるという今の時代の新しいローカリズムができると信じています。自分の土地のTシャツを恥ずかしげもなく全力で身に纏うことで町を想い、子供達に還元していく。それが田舎コンプレックスを跳ね返すステータスにまでなることができたらと、前例の無い町おこしも兼ねて数年の覚悟で計るつもりでいます。ヘルメットはこれからも登場機会が無いことを願いますが、そのフォルムから子供達に危機意識を持ってもらうための象徴だと考えました。その「メッセージ」を、全力で届けていきたいと思っています。PEACE & YAH-MAN

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