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COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第十六回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第十六回

2019年9月21日・22日天候は曇りのち晴れ。山人音楽祭 2019を多くの人の力を借りて今年も濃縮の2デイズを大成功に終えることができました。

雨に寄せた備えをしながら晴れを祈る前日。過去3年は天気に恵まれてきたからか、そこにあったのは今までの山人音楽祭の準備とは少し違った空気感でした。会場設営とリハーサルにあてた前日は、ヘトヘトで天気を祈りながら期を待つ未体験の時間。知恵と想いがぶつかり合うようなまさにマンパワー、丸裸の人間力の総力戦。フェスとは?ローカルとは?らしさとは?とか。

今年の山人音楽祭は奇跡にあふれていました。空から褒美をもらえたフェス。降水確率100%をひっくり返す恩恵、雨の覚悟を晴れまでに変えるほどのドラマから始まりました。ネガティヴな空気の中で雨対策の周知や会場の準備から、晴れ間のあるポジティヴな現実を空が演出。それだけに、俺自身も会場のボルテージが徐々に上がるのを感じることができました。更に少しでも快適に過ごしてもらえるように運営サイドとブラッシュアップを計ることや、グランドフィナーレがポップにサプライズできたことまで。終始生きていること、生かされていることを実感できる時間でした。

フェス当日、競輪場が理由というわけではないけれど、自転車で会場を何周もしました。困ってる人はいないか? 来年に反映できるストレスは無いか? の確認。それから大きな理由、感謝を皆に伝える目的。それだけに体が5つくらいあれば、納得いく周回ができるのだけれども......。と考えながら。自分のライブ前に体力を使い果たしてしまう寸前まで動いてしまうのが主催として冥利に尽きるのです。体は疲労して折れそうになっても、バンドマンや来場者、スタッフからもらったメンタルは余り溢れるほどで、疲れを上回る興奮が突き動かす感覚。友人のマッサージで片道のガソリンを注入してステージに向かうのです。出演者からのバトンは重く、今まで生きてきた全ての握力をもって臨まないと簡単に落としてしまうような重圧がビシッと伝わってくるような、特別ではないけれど超特別な肉弾戦の現場でした。

俺はイベンターでは無く、ミュージシャンでも無く田舎のバンドマン。フェスをやることに関しては想いが先走ってるただの素人です。集結してくれた音楽の化け物たち。信じて来場してくれた仲間たち。一緒に走ってくれた運営や設営スタッフたち。山人を通して強固になっていく地元の仲間。意地っ張りな皆で作り上げた2日間の刹那は、まだ途上ではあるけれど4年目にして間違いなく陽性の何かを更新した手ごたえがあります。そして、田舎の意地の挑戦はこれからも続いていくのだと思います。近くで感じてくれた人も遠くから想ってくれた人も、山人音楽祭という事件に関わってくれた全ての仲間に今年も感謝します。ありがとうございました。限りない故郷に愛を PEACE YAH-MAN

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