COLUMN
G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第十回
山人音楽祭 2018の大成功をお伝えします。群馬という辺鄙な土地から今年は初の2日間開催に挑戦という歴史を乗せて成功をお知らせできるのは本当に光栄なことです。これは他ならない来場してくれた多くの皆様と出演者という強靭な仲間。そして愛を持って臨んでくれたスタッフや関係者の努力から成り立ったものであります。
今回2日間開催に挑戦した理由は、単純に来場者に群馬にステイしてもらいたいという気持ちの他に、ブッキング枠が多く設けられること。(注:誘いたい仲間の数を考えると2日間開催でも到底足りない)それからグリーンドーム前橋で単日開催を3年続けた群馬ロックフェスティバルが4年目を迎えられずに休催してしまったこと。そのジンクスを経て、今年で3年目になる山人音楽祭が群馬ロックを超えることができなければならないといったことなどがあげられます。
山人音楽祭の前週に同じ群馬でNew Acoustic Campが開催されました。俺は友人としてこのフェスに遊びに行きました。終演後のバックヤードでオーガナイザーのTOSHI-LOWから来週の山人へのバトンと称してドンタコスのような麦わら帽子をもらいました。その帽子をかぶって当日を過ごせとのことだったので、自転車で会場をパトロールする時も身につけたまま行動しました。自転車×ロング麦わら帽子は群馬の強風と空気抵抗に悩まされて、喧嘩を売っても完敗だった場面がいくつもありました。
2日連続でライブをすることはツアーでもう慣れてます。だからある程度想像ができました。しかし勝手が全く違いました。8時の会場入りからずっとオンなのです。M気を帯びたS気と、表方と裏方の気持ちが混在する中、たくさんの仲間と戯れたりしながらフェス全体を背負った2日連続のライブがこんなに疲労するとは思ってませんでした。かっこいい人、惚れた人しかいない場所で音楽の化物みたいな出演者がずらりと並ぶ中、その化物たちがつないでくれた重たいバトンを落とさないように握力を保持しながら最後のステージを演る。問答無用の弱音一切が禁句。だからこそ全身で鳴らさないと届かない時間。しかもこの頭と体がおかしくなりそうなハードルは自分が作ったもの。逃げ出したくなりながらもひたすら信じることを思い出すのです。もはやこれは究極の贅沢です。バンド主催のフェスをやるみんなはこれを乗り越えてたんだと思うと、敬意という他に言葉が見つからないと思いました。
ライブを終えてみんなの元に戻ると、安堵感と達成感と感謝で涙が自然に流れてきました。こんなに充実した疲れは生まれて初めてだったと思います。フェスっていいなという言葉が自然に心から言える夜になりました。山人音楽祭 2018に関わってくれた方々、本当にありがとうございました。また来年も気持ち良くクッタクタになりながら歴史を更新できたらいいなと心から思います。PEACE YAH-MAN
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