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LIVE REPORT

this is not a business / MAKE MY DAY / NoisyCell

2015.06.21 @下北沢LIVEHOLIC

Writer 蜂須賀 ちなみ

6月9日にオープンしたライヴハウス、下北沢LIVEHOLIC。オープン日から6月25日まで行われていたこけら落とし公演シリーズの第13夜"LIVEHOLIC presents GRAND OPENING SERIES vol.13"が6月21日に開催された。以下、NoisyCell、MAKE MY DAY、this is not a businessによる熱演の模様をお届け!

トップバッターはNoisyCell。重厚感のあるサウンドと飛翔感のあるメロディとの対比が、スケールの大きな世界観を描き出すバンド。Ryosuke(Vo/Gt)のハイトーンが突き抜けていくサマが痛快である。冒頭2曲のあとコール&レスポンスへと繋げると、シンガロングも発生した「Rain of Hope」、オーディエンスが大きくジャンプした「Deep Blue」......と、前方に乗り出してフロアを見渡すメンバーたちだ。Ryo(Gt/Scream/Prog)が静かに爪弾くインスト・トラックから空気は一変。"一生懸命生きているとつらいこと、苦しいことが起こるんですね。だけどそれがあり続ける限り俺が歩んできた道は正しかったんだと思います。痛みに感謝しています。みんなもどうか諦めないでください。前へ進めばきっと明るい未来が待っています"――そんな言葉と共に鳴らされたバラード「Last Theater」が素晴らしかった。強く目を瞑りながら祈りのように歌声を放つRyosuke、その歌に呼応するように抑揚をつけるバンド・サウンド。オーディエンスもその真摯なメッセージをじっくりと受け止めているようだ。ラストは「Your Hands Grasping Even Yourself」で駆け抜けてフィニッシュ!

SEが鳴り幕が上がると、ステージ上には天へ腕を上げたIsam(Vo)の姿――2番手はMAKE MY DAY。1曲目「Once」から腰に響く低音が炸裂する。フロアへグイッと乗り出したり、ときにはマイクをオーディエンスへ向けながら、挑発的な目つきで煽るメンバー。Isamは時にはオーディエンスに支えられ、彼らの上に立ちながらシャウトを轟かせる。"この新しくて綺麗なライヴハウスをめちゃくちゃにしていきましょう!"とJulian(Gt/Vo)が叫ぶと、オーディエンスは踊ったり飛び跳ねたり、フロアには完全無法地帯とでも呼ぶべき狂騒空間が作り上げられたのだった。"今日1番のモッシュピットを見せてくれよ!"とサークルが生まれた「Take Control Of You」。iPhoneの着信音などを取り入れたアレンジが新鮮な「Party Rock Anthem」のカバー。フロアから大きな声が沸き上がり、力強い拳がいくつも上がった「Jealous」。天井知らずの盛り上がりを経て、ラスト・チューン「What Are You Fighting For」へ。曲中、"俺たちは留まりません。これからずっとよろしくお願いします!"とファンと拳を突き合わせるメンバーの笑顔が、強く胸に焼きついた。

さて、この日のトリは天狗バンド、this is not a business。幕が上がり、ステージ上で待ち構える5人の姿が露わになると、オーディエンスたちはハンド・クラップで彼らを迎え入れた。1曲目、「天体観測」(BUMP OF CHICKENのカバー曲)から頭を大きく振り乱し、赤色のニット帽が早くも外れたのは加藤小判(Vo)である。「SUBSTiTUTE」「FiVE PEOPLE SURRENDERS」を連投したあとにはLIVEHOLIC店長と同じ名前であるという楽曲「AKANE-CHAN」へなだれ込んだ。"オイ!オイ!"と拳を掲げたり、高くジャンプしたり、思い思いのスタイルで盛り上がるオーディエンス。その熱気を加藤は"加湿器いらずの湿気です"と称し、"それをさらに熱気としてお返ししてます。ライヴ・エコ!"と斬新な環境保全運動を提唱したのだった。Music Bar ROCKAHOLIC(LIVEHOLICと同じく、激ロックエンタテインメントが運営しているミュージック・バー)によく行くのだということ、そこで自分たちのMVを流してもらっていることに対する感謝を語ったあと、ラスト・スパートへ。途中にあった"俺たちの人生がどうだったとしても、今日という日は楽しくいこうぜ!"という言葉の通り、アンコールの「OK GO!!!!(drums in)」まで、どこまでも陽性なサウンドで会場を沸かせてくれたのだった。

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