INTERVIEW
NoisyCell
2017.06.16UPDATE
2017年06月号掲載
Member:Ryosuke(Vo/Gt) Ryo(Gt/Scream/Prog) Kiara(Ba) Tatsuya(Dr)
Interviewer:山口 智男
日本語の歌詞も含め、ラウドロックに留まらない広がりを求め始めた前作『Colors』から8ヶ月、新たに4人編成として活動しているNoisyCellが新作『Pieces』をリリースする。コンセプトに架空のゲーム空間を掲げ、1曲ごとにRPGを始め、様々なゲームのジャンルをイメージしたという今回の作品。"それぞれに個性が強い曲が揃った"とメンバーが語る全6曲は、新たな挑戦を含め、前作以上の広がりとともにバンドの進化を鮮烈に描き出している。新作について語るメンバーの言葉からも、バンドが新たな局面を迎えたという手応えが感じられる。
-前作の2ndミニ・アルバム『Colors』から8ヶ月、『Pieces』がいよいよリリースされますね。
Ryosuke:『Colors』を作ったとき、2部作と考えていたから、その段階で『Pieces』に入っている曲も何曲かはデモとしてあったんですよ。だから今回、『Pieces』をリリースしたことで、ようやく『Colors』も完結したという気持ちはあります。
Ryo:4曲目の「Just for Now」は『Colors』をリリースして、ツアーを回っているときに俺がホテルで書いたんですけど、『Colors』を作ったことで広がった幅を生かして、もっといろいろなことができるようになったということを実践してみたんです。
Ryosuke:もともと考えていたものからさらに広がったんですよ。ここまで行けんじゃんっていうのがどんどん出てきたんです。「Just for Now」もそうですし、2曲目の「Days」も俺ら的には新しいし。そういう振り幅の広さを、『Colors』を出したあと、自分たちで把握できたというところはありましたね。
-KiaraさんとTatsuyaさんが加わったことで、できることとやりたいことがさらに増えたところもあるんじゃないですか?
Ryo:そうですね。『Colors』を作ったときは、"このフレーズを弾いてください"だったんですけど、今回は時間をかけて、4人で作り上げていきました。だから、個々のキャラクターがこれまで以上に出ていると思います。
Tatsuya:ぶつかりながら、みんなで話し合いながら作っていったんですよ。
Ryosuke:そういう意味では、普通のバンドっぽくなりました(笑)。普通、バンドってそうだと思うんですよ。でもNoisyCellって、そもそもの成り立ちがRyoと俺のユニットだったから。それがようやくバンドになれた。だから、今回楽しかったですよ。
-熱気に満ちた演奏もさることながら、シンガロングのコーラスを聴いて、4人で楽しみながら作っていることが伝わってきました。そういうところも聴きどころですよね。
Ryosuke:うわ、それは嬉しいです。
-前回は「Mirror」という曲ができて、そこで手応えを掴んでから、「Lily」をリード曲として作ったそうですが、今回、そういう作品の核になる曲はあったんですか?
Ryo:今回、リード曲作りに苦しんだんですよ。「Just for Now」や6曲目の「Hearsome」、あと3曲目の「"Good Luck"」の原型は最初からあって、その他にもいろいろな曲ができるんですけど――
Tatsuya:候補曲が15曲ぐらいありましたもんね。
Ryo:芯になるような曲ができなくて。だから、『Colors』のときとは逆で、周りがどんどんできていって、最後に1曲目の「Pieces」ができて、芯がドンと生まれる、みたいな作り方でした。俺らのすべての要素を詰め込んだうえで、新しいと思える1曲がどうしても欲しかったんです。でも、すごく優しいバラードだったり、逆にすごく鋭いラウドっぽい曲だったり、何かに振り切って、特化しているような曲ばかりになっちゃって。それが、「Pieces」は優しい、激しい、面白いみたいなものを全部詰め込めた曲になったんですよ。