DISC REVIEW
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対になる『Colors』と『Pieces』という2枚のミニ・アルバムで、ラウドロックの殻を破り始めたNoisyCell。そんな挑戦を支持するリスナーが増えるなか、彼らが配信リリースする『時間飛行』は、昨年12月の『Letter』と対になるシングルだ。表題曲が卒業をモチーフにした初の日本語タイトルのバラードというところからも、バンドの意欲が窺える。カップリングの2曲ももちろん聴きのがせない。「Fire」は音数を極限まで削ぎ落としたロック・ナンバー。インディーズ時代の楽曲をリメイクした「We've Known -2018 ver.」は、00年代後半のエモを思わせるドラマチックなサウンドを、現在の4人で作り上げることに挑んでいる。それぞれに異なる魅力を持つ3曲が、7月にリリースするフル・アルバムへの期待を募らせる。 山口 智男