DISC REVIEW
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デビュー作『10 goods』から僅か5ヶ月のスパンでリリースされる2ndアルバム。メンバーが語る通り、前作以降に現場(ライヴハウス)で培ったものが楽曲にも反映され、よりシンプルかつストレートなサウンドに仕上っている。とはいえ、踊れるダンサブルなものから、歌心を押し出したギター・ロック風、ラップを用いたミクスチャー、ラテン調のアコギが新鮮な曲調まで、楽曲の表情はとても豊か。音楽以外のバンドの打ち出し方に関しては、賛否両論だとは思う。"妄想じゃない 便乗もいまだ つらい/ハッピーになるのはまださき(「donuts maker」)"と身を切る歌詞も赤裸々だ。ドラムレスのバンド編成がいい意味でポップさに繋がっているし、キャッチーなメロディ・ラインは聴きどころと言えるだろう。 荒金 良介