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INTERVIEW

"POWER OF KOBE"座談会

2025.08.13UPDATE

2025年08月号掲載

"POWER OF KOBE"座談会

Fear, and Loathing in Las Vegas:So(Clean Vo)
キュウソネコカミ:ヤマサキ セイヤ(Vo/Gt)
フレデリック:三原 健司(Vo/Gt)
Interviewer:吉羽 さおり

-まだまだ受け継がれているものはありそうです。そういうなかで磨かれてきたお互いのパフォーマンスで、ここはすごいなって思うところはありますか。

So:キュウソはハッピーなとこが好きで。絶対にケガさせないとか、でもありえんくらい楽しませるっていうか。ともすればちょっと不満が出てもおかしくないようなこと、例えばサークル・モッシュは危ないからって、逆にそれを活かしてみんなに安全により楽しくなってもらうみたいなのが、キャラも相まってめちゃめちゃ笑ってまうし、考え方を見習わなって。俺等もケガさせないとか誰にも嫌な思いさせないとかは大事にしているので、それをあの解決法でやるというのがすげぇカッコいいなと思うところです。あとは曲がおもろい感じに見えて実はメッセージ性あるところとか。カラオケで歌ってますね。

ヤマサキ:歌ってるんや(笑)。

So:実は歌ってる(笑)。いい曲やなぁって。フレデリックは"MEGA VEGAS"でも対バンでも何度も観てますけど、支配力がすごい。ありえんくらい静かにさせたり、そんな気なかったやつまで踊らせたりできる空気を作るんですよね。あと楽曲の感じからは想像できない熱さがあるんです。MCとか煽りとか。それがすげぇ好きで、カッコいいなって"MEGA VEGAS"も呼ばせてもらっていて。あと上手い!

三原:"MEGA VEGAS"ではどんなメンツでもいつもアウェーになってるけど......。

So:できるだけアウェーでいってほしい(笑)。

三原:もう楽しんでるやん(笑)。

-三原さんから見て2バンドはどうですか。

三原:ラスベガスは音楽的なオリジナリティで言うとトップレベルに行っているというか。僕等はツーマン・ライヴで、相手の楽曲をカバーすることもあるんです。自分たちの色のままリスペクトで返したいというので、キュウソの曲もめちゃめちゃやっているんですけど。それで言うとラスベガスは本当に"ごめんなさい、できません!"ってなっちゃうくらい。

ヤマサキ:たしかに、あれはできんよな。

So:変なことしかしてないから(笑)。

三原:なぞっても上澄みだけになっちゃうというか、ラスベガスにしかできない音楽になってる。あとは音楽全般が好きで、ジャンル関係なく音楽的に好きになって呼んでくれて、いろんな人に会わせてくれるバンドで。"MEGA VEGAS"は僕の中でもフレデリックの中でも出会いの場になっているんです。"MEGA VEGAS"でROTTENGRAFFTYが出てたんですけど、ロットン(ROTTENGRAFFTY)がその日のフレデリックのライヴを観てくれて、面識もほぼない状態からその日にツアーに誘ってくれたり、久しぶりに会ったフォーリミ(04 Limited Sazabys)が、そこで観て良かったからって"YON FES"に誘ってくれたり。いいライヴをしたときにちゃんと応えてくれる仲間を集めている印象もあるし、音楽で応えさせてくれる場所を作ってくれるバンドやなと思いますね。

-長く時間を共にしてきたキュウソネコカミについてはどうですか。

三原:本当にお客さんがいないときから一緒にやってたからこそ一番強く思うのが、キュウソって自分たちの道を作ってくれた存在で。フレデリックにとってもそうやし、僕等の年代のアーティストたち、2013年~14年くらいから関西のバンドが全国的に大きくなって、テレビにも出てみたいな、当たり前に音楽シーンに出てくるような時代があったじゃないですか。そこを切り拓いてくれたのがキュウソとKANA-BOONで。KANA-BOONがまっすぐに道を作ってくれた一方で、キュウソは凸凹の道を自分たちで掘り起こしてくれたことで、まっすぐじゃない人たちも巻き込む環境を作ってくれたなと思ってます。セイヤさん、今めっちゃ恥ずかしいと思うんすけど。

So:ははは(笑)。

ヤマサキ:(笑)開拓者やな。

三原:そこへの感謝もあるし、何よりすげぇのが、ライヴハウスでやっていたものが全国に届いて、そのままの面白さとカッコ良さで売れている。キュウソはそれがそのままデカく、強くなっていて。最初はめっちゃ面白いっていう印象から入っていったけど、そこから熱い曲やったり泣ける曲やったりバンド讃歌、人間讃歌みたいな曲もある。自分たちの等身大で、40代、50代になっても同じように心をワクワクさせてくれるバンドになっていくんやろうな。っていうのを今度の帯広と旭川の対バン("キュウソネコカミ 結成15周年47都道府県ツアー「感謝の鼠回り」")のときに言おうと思ってました。

一同:(笑)

ヤマサキ:2人共めちゃめちゃ言うやん(笑)。ベガス(ラスベガス)は未だにちょっとミステリアスな部分があるのがええなと思ってて、So君以外をあまりいじらせないみたいな空気がライヴ中にあって。

So:そうかな?

ヤマサキ:めちゃくちゃおもろいんやけど、こいつらどこまで喋ってええんやろうなみたいな。衣装ややってる音楽もミステリアスで、それは俺等にはない部分やからアツいなって俺は思ってんねんけど。全員が全員パーソナルな部分を出し切らないのがええんかなって。Taiki(Gt)の衣装とか毎回わけ分からんしさ。あれは全裸じゃないだけで、神戸の潮流を汲んでるぞ。何か面白いことしてやろうって。でもライヴではその場にいる人を狂乱させるやん? ほんまライヴ・モンスターやなと思う。フレデリックはお互いお客さんが0くらいのときから知ってるから、健司のMCの感じを変えてきているのも見てるし。俺っぽい感じの、おらぁ来いよみたいな時期もあって、今はそれがどんどんギラついたことを言って対バン相手に火を付けたりするし、健司が魔王みたいに見えるときがあって。

So:分かるわぁ。

ヤマサキ:健司がMCになったら隆児がその魔王感をほぐしてくれたり。で、康司(三原康司/Ba)は康司で独特な雰囲気でバンドを回していて、未だに康司は会ったら虫捕まえに行くとかしてるし(笑)。タケちゃん(高橋 武)はドラムを究め続けてるしね。フレデリックは、この4人でどこまでもデカいステージに立つのが見えるバンドになったなぁって思う。同じ土俵で始まったけど、すげぇバンドやなって。

-ラスベガスがバンド同士を繋げるハブにもなっているようですね。それが今回の"POWER OF KOBE"にも繋がっていくんだなと思いました。最後に"POWER OF KOBE"への意気込みや、この先への展望等も聞かせてください。

So:神戸代表ではないですけど、当日はそれくらいのつもりで"POWER OF KOBE"開催の意図をみんなに伝えて、ライヴして踊って歌って、日常のありがたみや尊さを感じてもらえたり、毎日の活力になったりするフェスになればいいなと思ってますね。まぁでも結局ライヴが始まったら全力でやるだけになるので。いろんな人に出てもらって最後にやるとなると本当にプレッシャーというか、1年で一番緊張するくらいのライヴになるんですけど、全力でやるだけになりそうです!

三原:そもそもラスベガスがこうやって神戸市のイベントみたいなものに出ること自体が、奇跡というかすげぇなって思うというか。セイヤさんもミステリアスだみたいな話をしてたけど、ラスベガスの音楽は、いい意味で人間らしさが出ていないことが良さでもあったけど、活動を続けてどんどん人間味が出てきてそこに惹かれることも多くなったし、それで神戸を背負ってやるってなったらこっちもやるしかないでしょという気持ちなので。ただ、キュウソはいますけどラスベガス周りやからアウェーっちゃアウェーで、そんなとき程力を発揮できるバンドにさせられたから。

So:(笑)

三原:その感じで仲間のためにいいライヴしようかなと思ってます。

ヤマサキ:自分は初めてライヴハウスに立ってから1年くらいは、目に映るものみんなぶっ殺すとか考えてたんすよ。"死ねー! 舐めんじゃねぇぞ!"みたいな感じだったんですけど、最近は元気になってくれと。生きろとしか思わない。"生きろお前たち!"みたいな。"毎日生きていこうぜ! そして元気になってくれ!"という想いを当日も全力でぶつけて、参加してくれる人を元気付けたいなと考えてます。

EVENT INFORMATION
"POWER OF KOBE"


9月6日(土)、7日(日)神戸 ワールド記念ホール
OPEN 10:30 / START 12:00

6日(土)出演者:Fear, and Loathing in Las Vegas / 10-FEET / UNISON SQUARE GARDEN / SPYAIR / BLUE ENCOUNT / SiM / coldrain / 千葉雄喜
7日(日)出演者:Fear, and Loathing in Las Vegas / マキシマム ザ ホルモン / HEY-SMITH / サンボマスター / 西川貴教 / T.M.Revolution / キュウソネコカミ / フレデリック

[チケット]
1DAYチケット:一般 ¥9,900 / 学生 ¥7,700(税込/自由席)
2DAYチケット:一般 ¥18,000 / 学生 ¥14,000(税込/自由席)

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