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INTERVIEW

lynch.

2014.04.08UPDATE

2014年04月号掲載

lynch.

Member:葉月 (Vo) 玲央 (Gt) 悠介 (Gt) 明徳 (Ba) 晁直 (Dr)

Interviewer:荒金 良介

-今作を作り終えて、お1人ずつ感想を聞かせてもらえますか?

葉月:今年の年末でバンド10周年を迎えるので、代表作というか、勝負作を作らなきゃいけないなと。そのプレッシャーの中でやっていたから、出来上がってホッとしました(笑)。後は聴いてもらって、代表作かどうかを決めてもらうだけです。こっちの準備はできてます。

玲央:今年の年末で10周年ということもあり、インディーズ時代からやってきたことの集大成的作品になったと思う。メジャー1stアルバムがインディーズからの流れの集大成、という位置付けで捉えてる人もいるかもしれないけど。いままでの活動の集大成を形にできた安堵感はあります。

-やはり10周年という節目は大きいんですね。

玲央:『EXODUS-EP』はlynch.のダークさや激しさに特化した作品を作ろうと決めてましたからね。今回はそれを抜きにして、バンドの良さって何だろうと考えたときに、楽曲ごとにらしさを詰め込むのはではなく、1つの曲にlynch.の良さをバランス良く入れようと。で、全体像を見たときに"lynch.ってどんなバンド?"と聞かれて、こういうバンドです、と説明しやすい作品ができた。

-これ1枚でバンドのすべてが伝わる作品にしたかった?

玲央:そうですね。今後違う方向性を打ち出すときにも、バンドの軸になるもの、スタンダードになるものができました。これができたことで、いろんなことができる可能性も増えました。これを基準で考えてもらえれば、毎回方向性が変わったとしても、あっ、今回はここに特化したんだとすぐ理解してもらえるんじゃないかな。

晁直:アルバム自体は約2年ぶりになるけど、前作から今作を聴いてもらえれば、lynch.の成長ぶりをはっきり感じてもらえると思う。サウンド面も全然違うし、より激しさも増してるし、すごく変化しているなと。これが到達点ではないけど、最高の出来ですね。

明徳:今回は楽曲、アートワーク、いろんなものがリンクして、フル・アルバムらしいフル・アルバムになりました。ほんとにいろんなものが繋がっているので、全部ひっくるめて1つの作品ですね。

-作品のトータル性は意識しました?

明徳:今作ができてから、いろんなものがリンクしてるなと。例えばこのカラスのジャケットですが、カラスはインディーズ時代のアルバム『SHADOWS』にも使われてました。あれはlynch.の中で歌ものアルバムというか、キャッチーで聴きやすい作品だったんですが、あのときは白い雰囲気でカラスなんですよ。今回は黒にカラスで、『SHADOWS』が激しくなったバージョン、あの作品の黒バージョンみたいな印象ですね。だから、いろんなリンクが見え隠れして面白い。

悠介:10年という節目も大きくて、制作の段階からプレッシャーはありました。いいものを作らなきゃいけないと思って。リズム録りが終わった後、ギターのレコーディングまで少し時間が空いたので、もう少しこうした方がいいのかなって迷いが出てきたりして。個人的な闘いというか、不安になってどうしようって。それは結構辛かったです。早くギター録りをしたいなと思いましたから(笑)。でき上がった音を聴いたときは安心しました。これでみんなに音を届けられると。とにかく聴いてもらいたいですね。

-今作からアルバムにかけた決意、覚悟、熱意はビシビシ伝わってきます。制作時はどんなことを考えてました?

葉月:曲に関してはずっと迷いながら作ってましたね。

-迷いながらですか。

葉月:今回はこうするんだ!という決意のもとに作るんじゃなくて、どんどん曲はできたけど、これでいいのかな?って、常に考えながら作ってました。『EXODUS-EP』は次はこうだってテーマに沿って作ったけど。今回は特にテーマを設けずに、『EXODUP-EP』を軸にして、もう少し世界を広く持つ程度しか考えてなかった。別に何をやっても良かったし、いろいろ挑戦しながらやれた部分はあります。歌詞を書き始めたのも、ドラムとベースのレコーディングが終わるぐらいのタイミングなんですよ。そこは決意がちゃんとあって、昔は結構日本語を使っていたんですけど、どうしても激しいロックといえば英語だ、みたいなところがあるじゃないですか?サビのメロディが歌謡的になったり、サビだけ日本語の歌詞にしていることに対して劣等感を覚えていた部分があったけど。それは僕がそう感じてる以上永遠に解決しない問題だから。