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INTERVIEW

10-FEET × dustbox

2022.03.22UPDATE

2022年03月号掲載

10-FEET × dustbox

今年バンド結成25周年を迎える10-FEETが、コラボレーション・アルバム"6-feat"シリーズ第3弾にあたる『10-feat』を完成。本シリーズは様々なアーティストが10-FEETの原曲をカバー、リミックス、フィーチャリングなどの形式で取り上げた異色の名物企画となっている。今作には岡崎体育、WANIMA、山下康介楽団、クリープハイプ、Dragon Ash、Hakubi、ヤバイTシャツ屋さん、氣志團、dustbox、G-FREAK FACTORYの全10組が参加。今回はリリースを記念して、10-FEETとdustboxによる盟友座談会で作品の魅力を掘り下げたい。

10-FEET:TAKUMA(Vo/Gt) NAOKI(Ba/Vo) KOUICHI(Dr/Cho)
dustbox:SUGA(Vo/Gt) JOJI(Ba/Vo) YU-KI(Dr)
インタビュアー:荒金 良介

-今は仲のいい2バンドだと思いますが、最初のお互いに対する印象は?

TAKUMA:渋谷のTSUTAYAでCDを見つけて......初期のジャケで裏にみんなの写真が載ってるやつない?

JOJI:『Promise you』(2001年リリースの1stシングル/※現在は生産中止)だな。

TAKUMA:それは覚えてんねん。こんな人らがやってるんやって。これは友達になりたいなと。

JOJI:(バンド名が)大文字の頃だね。

-(ロゴでは)Uのアルファベットにゴミ箱のフタがついていた頃ですね。

SUGA:そうそう(笑)。

-TAKUMA君はなぜ友達になりたいと?

TAKUMA:いや、音源がめちゃくちゃかっこ良くて。

SUGA:今聴くと、めちゃくちゃ粗いけどね(笑)。

NAOKI:僕の最初の印象は高田馬場CLUB PHASEで対バンして、そのあとに"甘太郎"で打ち上げして、あの頃は盛り上がった気がする。

JOJI:なんか盛り上がったねぇ。

KOUICHI:僕のdustboxの古い印象は"教えて~♪"(2003年リリースのメジャー1stミニ・アルバム『Sign to the sun』収録曲「WAY TO THE SUN」)という日本語の曲が好きで。それをめちゃくちゃ聴いてましたね。

TAKUMA:機材車の中でめっちゃ聴いてたな。

-dustbox側はいかがですか?

SUGA:『springman』(2002年リリースの1stアルバム)は聴いてて、メディアでも今注目されているバンドとして紹介されている認識はあったけど、俺もJOJIも当時はヒネクレ者だったから、"何を!"みたいな。

KOUICHI:はははは(笑)、何くそみたいな。

SUGA:TAKUMAみたいに純粋に友達になりたいとかじゃなく、"俺らのほうが全然かっこいいし!"って。ただ、俺らとは違って元気な要素もあるし、ライヴを観てみたいなと。いざPHASE(高田馬場CLUB PHASE)でライヴを観たときに衝撃を受けて。俺らに持っていないものを全部持っているなと。10-FEETはお客さんを楽しませていたから、チクショー! と思ったのは覚えてます。

JOJI:俺もPHASEの記憶が強くて、最後に「CHERRY BLOSSOM」(『springman』収録曲)をやっていたんだよな。それがすごい盛り上がっていて、このバンドは人気あるんだなと。で、そのあとに『RIVER』のシングル(2002年)が出た頃で、大阪のタワレコで担当の人に"このバンドみたいになったほうがいいよ!"と言われて。

10-FEET一同:ははははは(笑)。

TAKUMA:それはムカつくなぁ(笑)。

SUGA:あと、『REALIFE』(2004年リリースの2ndアルバム)のツアーに誘われて、北海道に行ったことも覚えているな。

TAKUMA:その頃やと思うけど、あとにも先にも交換日記したのはdustboxだけやもんな。

JOJI:やったなぁ(笑)!

KOUICHI:ごめんな、YU-KIわからん話で。

YU-KI:いや、気持ちはわかっているんで(笑)。

-YU-KIさんは前のバンドをやっていた頃?

YU-KI:そうですね。10-FEETは"TIGHT祭"に出ていたじゃないですか。前のバンドで当時名前も違ったんですけど、遊びに行って、そこでTAKUMAさんに会ったときに"13000-FEETってバンドやってます!"と言ったら、"ウチらより高いな"と言われたんですよ。

TAKUMA:はははは(笑)、つまんねぇ返しだなぁ。もっと頑張れよ、俺。

-10-FEETとdustboxが仲良くなったタイミングというと?

KOUICHI:『REALIFE』の北海道ツアーはかなりでかかったと思います。

TAKUMA:昔から"ラウンドワン"にも行ってたもんな。

JOJI:行ってたねぇ。どの作品か定かじゃないけど、九州ツアーでメンバーの仲がひどく悪くて。

SUGA:あぁ、鹿児島に着いたときに雰囲気が超悪かったんだよ。

JOJI:そう! 俺らは埼玉から1日かけて着いて、ワクワクしているから、入り時間より早く入ったんです。そのあとに10-FEETのメンバーがバラバラに入ってきて、みんなイヤホンして音楽聴いているし、全然喋らないし、"なんだこいつらは!"って我々の苦労も知らないで、"二度と来ねぇ、こんなツアー!"って誰かに言った気がする。

10-FEET一同:ははははは(笑)。

JOJI:で、TAKUMAに"MCの説得力ねぇよ!"って言ったんだよね。言ってることと、やってることがあまりにも違うから。

TAKUMA:"リハーサルを観た時点で、お前たちに負ける気がしねぇ"って、JOJIにはっきり言われた(笑)。

JOJI:ははははは(笑)。

TAKUMA:リハから対バンは始まってるみたいなニュアンスのことを言われて、これではあかんなと思いました。ライヴ以外のことを含めて対バンや! という気持ちは伝わったけど、俺らはメンバー同士お互いにストレスがあって、それどころじゃなかったです(笑)。

JOJI:そうだろうねぇ(笑)。

TAKUMA:でもあそこでリハに対する意識は変わったな。ただ単に準備する時間じゃなく、対バンのリハはお客さんがいないだけって感覚になった。

JOJI:リハから楽しくやりたいってことをウチらは徹底していて。"こんな雰囲気で、どうやってライヴするんだよ!"と思っていたから。

TAKUMA:対バン相手がリハのほうがライヴ良かったり、リハで声を枯らすやつとかおったもんな(笑)。対バン相手にリハをやっていたから。

JOJI:負けたくない! みたいな(笑)。

SUGA:俺もリハでよく声を枯らしてたわ、全力でやりすぎて。

KOUICHI:まぁ、それも含めて対バンのいいとこやな(笑)。

NAOKI:JOJIからそういうふうに言われて、それからいい感じでライヴをやったあとに、JOJIの第一声が"できるんだったら、最初からやれよ!"で。

KOUICHI:かっこええなあ、ドラマやんけ。

JOJI:はははは、偉そうだなぁ(笑)。

NAOKI:先生に褒められたような気持ちになって。その場では"うっさい!"と言うてるけど、心の中ではめちゃくちゃ嬉しかった。

JOJI:そこからガーッと仲良くなったのかな。

TAKUMA:今仲がいいのは、俺らのリハがしょぼくて、雰囲気が悪かったおかげやからな。

JOJI:そうだよ(笑)。

-それで深い関係性になったと?

TAKUMA:そこからベッタリですね。

JOJI:お互いの些細なことも気にするようになっちゃったし。

KOUICHI:しょっちゅう会ってないけど、会えばいい雰囲気になるから。

JOJI:ライヴも"今はどのへんでやっているのかな?"とか気になる相手ですね。

-恋人みたいじゃないですか。

TAKUMA:また交換日記しようや? 今度はWEB公開で(笑)。

JOJI:ははははは(笑)。

SUGA:会った瞬間に中学生の頃に戻れる存在かもしれない。

NAOKI:俺はdustboxの空気感が好きで。さっきの話じゃないけど、メンバーの空気感がステージにいい形で出ているし。昔やってもらっていたPAさんに打ち上げで、"dustboxはステージの空気感もいいし、あれでこそバンドっすよねぇ"と言ったら、"お前らには無理だよ!"と言われて。

dustbox一同:ははははは(笑)。

NAOKI:それができるバンドは少ないと思うから、憧れます。

TAKUMA:dustboxと一生付き合っていこうと思った瞬間があって、"越ロックフェスティバル2013"というイベントをdustboxがやって、そこに呼んでくれたんですけど、そのときのフェスのバナーみたいなものが、ダンボールの切れ端に"越ロック"と書いてるだけで。それが思ったよりウケてなかった瞬間にずっと友達でいたいなと思いました。

JOJI:たしかにそんなにウケてなかったな(笑)。

TAKUMA:で、僕のこのくだりもそんなにウケず。

JOJI:はははは(笑)、今言おうと思ってた!