INTERVIEW
Fear, and Loathing in Las Vegas
2011.07.11UPDATE
2011年08月号掲載
Member:Sxun(Gt) Tomonori(Dr) So(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-前回のインタビューで確か邦楽メロディック・パンク系もルーツにあると言っていましたね、そこら辺の影響が出せたと?
Sx:そうですね。
-Track.3「The Answer for Unequal World」は最も洋楽ライクでラスベガス流なポイントも残しつつ、最もメタルコア然とした曲ですね。
T:これは確かSxunがリフだけ作ってきて、そこから僕が構成を広げてメロディを乗せたものですね。
Sx:前作になかったテイストのコアな部分というか、よりコアに強くベクトルを伸ばしたイメージというか、より重くなっているイメージで作っているんですけど……後半部分は踊れるといえば踊れるんですけど、フレーズ的にはへヴィになっています。
-あえて言えばTrack.4「Shake Your Body」が昔からのファンが一番ラスベガスに抱いていたイメージに近い曲ですね。
T:「Burn the Disco Floor with Your “2-step”!!」、「Love at First Sight」と来ての次のダンス系の推し曲ですね。この曲は僕とMinamiが音とか楽器隊の構成を大まかに作った後にSxunがメロディを乗せたものですね。これはSxunが最も苦労した曲だと思うんですけど……。
Sx:この曲はMinamiのシャウトのパートもキャッチーというかダンサブルな感じのテイストを狙いつつ、Soのメロディは今まではシンプルでキャッチーなものが多かったのですが、今回はよりかっこ良さに意識をおきましたね。
-かっこ良さというと?
Sx:シンプルな音運びというかみんなで歌えるのが今までの僕らだったんですが、この曲は少し複雑な音運びというか、音楽を知っている方からみても、凝ってるなという部分を伝えたかったんです。だけど、お客さんが聴いても耳に残るキャッチーさは失われていないっていう…その両方を出すイメージで作っています。
-玄人受けもするし、キッズ受けもするしという?
Sx:そうですね。
-「Jump Around」も驚きましたが、Track.5「Believe Yourself」はさらにビックリしました。ヴォコーダーの掛かっていない、囁くようなヴォーカルや音の隙間を楽しむような楽器隊の展開から始まりますね。どちらかというと隙間を埋めて音を詰め込むのがラスベガスの基本のスタイルだと思うのですが、この曲はその逆の手法も取り入れていますね?
T:足し算より引き算を意識した曲ですね。
So:この曲が一番アルバムの中でチャレンジでしたね。最初はみんなで、ほぼすべて日本語詞でいこうと決めて、それから歌詞を作ろうって時にメンバーのうち4人で日本語詞を書いて来ようってことになったんですが、全然だめで何回もボツにしましたね。最終的には僕が頑張って書いたものが採用されたんですけど……凄く苦労しましたね。
-ヴォーカル・メロディはだれが書いたのでしょうか?
So:Sxunさんと一緒にやりました。
Sx:元々のメロディというものがあったんですが、歌詞が決まった時に、歌詞の当たり方に重きを置いているというか、普段は自分の作ったメロディに戻すんですけど、Soが自然に出している歌いやすい方のメロディを今回は尊重して生かしました。
-楽器隊としてもチャレンジだったのではないのでしょうか?
Sx:ギター的にはイントロだったり間奏にクリーン・パートがあるんですけど、日本語詞でエモい感じのメロディがあるので、それを支えてあげられるような音作りというものに重きを置くことを心掛けました。
T:僕は手数が多い方のドラマーだと思うんですけど、「Believe Yourself」に関しては聴きやすいドラムを目指したというか、歌を主体にしたかったので、手数をどう減らして自分らしいドラムをできるかっていうことを追求しましたね。
-前作ではSxun君とヴォーカルのMinami君が、メロディやキーボードのフレーズを持ってきたものを、6人全員で広げていくのが基本的な曲作りの形でしたが、曲作りのスタイルは今作では大分変わってきたようですね?
Sx:今回は役割分担というか個人の得意な部分、長所的な部分が分かれてきたので、構成だったらTomonoriが主体になって話合いをまとめていく、Minamiだったら自分の打ち込みパートだったりキーボードを作ってくる、僕だったらメロディを軸になって作っていく、というような曲作りのスタイルに変わってきました。
T:楽器隊とか構成の下地だったら僕とMinamiが作る曲が増えて、その上にSxunがメロディを乗っけた曲だったり、Sxunがメロディとコードを持ってきて、僕とMinamiが構成を広げていく曲があったり、前作に比べて作り方が異なるパターンが増えてきました。