INTERVIEW
オメでたい頭でなにより
2017.03.03UPDATE
2017年03月号掲載
Member:赤飯(Vo) 324(Gt) ぽにきんぐだむ(Gt/Vo) mao(Ba) ミト充(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり
-そして2曲目は、花札がモチーフとなっている「C'mon!!こいこい猪子課長」です。
赤飯:これは、テーマを考えているときに、花札の"猪鹿蝶"が、途中で"猪子課長"に変わった瞬間があって。
ミト充:たしかに、途中で変わりましたね(笑)。
赤飯:擬人化するんですね!? じゃあ、サラリーマンの歌にしなきゃねって、歌詞を書いてますね。サラリーマンの歌なんだけど、あくまで花札がテーマだから、花札用語や花札を語源にした言葉を入れて、ちゃんとストーリーにしようという。
324:結果的にサラリーマンの哀愁を花札で読み解くみたいな歌になってるね。
赤飯:そんなきれい(笑)? でもそうですね、サラリーマン・エレジーですね。冒頭の、"I just すいまそん"は、歌詞を見ずに聴くと"すいまそん"が"sing a song"に聞こえますよね。
ミト充:以上(笑)?
324:その部分がなかなか決まらなかったんだよね。
赤飯:最初は別のフレーズだったんですけど、ハマりが悪くて、お店回りで走り回っているときの車の中でずーっと考えていたんですよね。
324:これじゃないとか、それじゃないとかやってたね。
赤飯:"I just sing a song、I just すぃんがそん......I just すいまそん"って。その"すいまそん"に哀愁が出てきたんですよね、猪子課長の。
324:そこから広がっていった曲だよね。
赤飯:すいませんじゃなくて、すいまそんっていうのがいい。
mao:完全にふざけてる。まともに仕事できないよね、この課長。
赤飯:おどけていろんな悲しみをごまかしているっていうかね。ごまかし、ごまかしやっていくというところが、エレジーですよね。
-課長くらいのポストならではの悲哀感が滲みますね。
赤飯:中間管理職というのはしんどいのでね。上司から部下から1日中、あちらが立てばこちらが立たないと、圧力があり。家に帰っても、鬼嫁と反抗期の娘がいて、シカトをされると。1日中、起きてから寝るまで、悲しみが続くと。で、"新橋で shot!!"と。で、(歌詞カードを見ながら)この"飲めばピカイチ"のピカイチは、花札用語なんです。
-あぁ、そうなんですね。
mao:"盆☆KU☆RA"=ボンクラとかもそうですね。
赤飯:"五光差す"とかも、花札の絵だったり。
324:で、なんでそこでGUNS N' ROSES出てきた?
赤飯:なんかそのときちょうどガンズが降ってきた。たぶんガンズが来日するぞっていうことで。
ミト充:それを、ここに落とし込む。
324:完全に悪ノリですよ。歌詞と関係なく、いきなり"しゃななななななな..."っていらないでしょ。
赤飯:いや、その前に"You're in the 人生というジャングル baby!"とあるから、"しゃななななななな..."要るやん(笑)。枕詞ですよね。
-ガンズの「Welcome To The Jungle」(1987年リリースの1stアルバム『Appetite For Destruction』収録曲)にかかっているんですね。要素が多い(笑)。
赤飯:この曲では、名刺交換するっていうギミックを考えていたんですよね。
ぽにきんぐだむ:3月12日からライヴで名刺のグッズを売るんです。このCDにも特典で、僕らの名刺が入っているんですけど。
赤飯:ライヴで輪を広げていってもらいたいというコンセプトがあるので。名刺交換をする時間を作ることで、横の人と無理くり繋がるという想像です(笑)。あの人に話し掛けたいなとか、横の人とでも、自由に名刺交換をやってもらう機会が作れればなと思ってます。