INTERVIEW
lynch.
2015.10.07UPDATE
2015年10月号掲載
Member：葉月 (Vo) 玲央 (Gt) 悠介 (Gt) 明徳 (Ba) 晁直 (Dr)
Interviewer：荒金 良介
－あと、Track.5「GHOST」も面白い曲調ですね。こんなにダンサブルな曲をやるんだと驚きました。
葉月：これはロカビリーのつもりでやったんです。アメリカンな感じで、明徳に"絶対ロカビリーはプレベだから、借りて来い"って言って。イントロだけプレベを弾いて、おっさん臭い、ほこり臭い音を作ろうって話したんです。
－それをlynch.流にやると、こういう曲調に仕上がるんですね（笑）。
葉月：コード感だけは邪悪にして、音は自分たちでも"おっさん臭いな"って、笑いながら作ってました。
明徳：あの音を作ってるときは、こんなにかっこいい曲になるとは思わなくて。
葉月：失礼っ！
－ははは、生まれ変わったと。
玲央：Track.6「ILLUMINATI」もそうだけど、1曲の中でカラーが変わる曲調がいい意味で目立ってますね。「GHOST」もオールディーズな感じから、激しいセクションに行くときもスムーズだし、そのコントラストもうまく出ている。葉月が原曲を持って来たときに、結構チャレンジだなと思ったんですよ。"こんなことをするんだ！"って。
－ロカビリーというアイディアはどこから？
葉月：全然詳しくはないんですけど、ステーキ屋さんみたいなところに行ったときにBGMでロカビリーが流れていたんですよ。"あっ、こういうのウチでもやれるかな"って思って。シャッフルとプレベの音色を覚えていて、それで作ったんですよ。
晁直：初見では難しく思えたんですけど、やってみたらすんなりやれました。
悠介：僕はlynch.に入る前にやっていたバンドで、よくロカビリー・バンドとも対バンしていたので、そんなに違和感はなかったです。ただ、これをlynch.でやるのは新しいなと思って、フレーズを考えるのも楽しかったですね。
－遊び心がありますよね。
葉月：ハロウィン的なイメージですね（笑）。
－季節的にもピッタリです。「ETERNITY」を含めて、アルバム中盤から後半の流れもいいですね。さらにシンプルな曲が並んでいるし、リズムも豊かな楽曲が並んでいます。
晁直：「ETERNITY」なんて歌とシンセで雰囲気重視ですからね。かなりシンプルですね。
葉月：僕の中ではTrack.11～13は鉄板ですね。とにかくこの流れがめちゃくちゃ好きなんですよ。
－哀愁感が一気に増していますね。
葉月：Track.11「COSMOS」は不思議な曲で、ただ激しいだけじゃなく、すごく神聖な空気を感じるんですよね。音のヘヴィさだけじゃないものが詰まっていて、それがまた攻撃力としてガツンと来る感じがあって。
－後半には明徳さんと葉月さん共作の「INVADER」、悠介さん作曲のTrack.8「FALLEN」、Track.12「MELANCHOLIC」も収録されてます。
明徳：「INVADER」はベースきっかけの曲で、曲のキーもベースのフレージングしやすい位置から始めているんですよ。普段なら使わない音から始まっているから、いいスパイスになっているかなと。葉月さんだったら、こういうところから作らないですもんね？
葉月：そうだね、全然ヘヴィじゃないキーだから。でもとにかくベースをかっこよく聴かせたくて。スラップで1番かっこいい音が鳴るフレーズを考えてくれって。今までに使わなかった音ですね。パンクっぽい仕上がりだなと。
－またこういう曲も作って欲しいです。
葉月：歌録りは大変でした。半分シャウトしながら歌っているので、倍音が多くて、ピッチの修正が不可能で（笑）。
－悠介さんが手がけた2曲はシンプルですね。
悠介：僕の癖が出ていますね。淡々と進んで、中間で盛り上がって、また戻るみたいな。アルバム用に作ったわけではなく、「ETERNITY」みたいに、僕なりの"白い世界"をイメージした曲なんですよ。でもうまくハマッてくれてよかったです。
－ラスト曲Track.13「MOON」も大好きで、これは胸に沁みます。
葉月：これは『GALLOWS』収録予定の曲だったんです。ものすごくキャッチーだったので、「PHOENIX」と居場所の取り合いをした曲だったんですけど、このタイミングで復活しました。
－このあと、すぐにレコ発ツアーが始まりますね。
葉月：リリースから4日後にツアーが始まります。覚えることが多いのでファンの人は大変かなと（笑）。まあ、今回の曲はライヴでやったら、絶対楽しいだろうなと思います。盛り上げなければいけないときに、頼りになる曲が多いですからね。
悠介：ファンの方はコーラス隊として、いち演者として来てもらった方が楽しめるかもしれない。"叫びに行くんだぞ"という気持ちで来てください！
