DISC REVIEW
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a crowd of rebellionが7曲入りのメジャー1st EP『Daphne』(読み:ダフネ)を完成させた。表題はギリシャ神話に登場する女神の名。アポロンに求愛されたダフネは、父に助けを求めるが、月桂樹に姿を変えられてしまう。オープニング曲「-Apollon-」は鐘の音が鳴り響き、物語の序章を告げる荘厳なインスト・チューンだ。期待感を俄然煽られながら、「BLACK ANTHEM」に突入すると、ゴリゴリのヘヴィなリフで幕を開ける。疾走感抜群の曲調に激重スクリーム、キャッチーな日本語も飛び出し、計算され尽くした緻密なフレーズが絡み合い、怒濤の勢いで畳み掛けてくる。フッと場面展開するアレンジも美しい。それ以降も変幻自在のアレンジでグイグイ引き込む、a crowd of rebellionワールド全開だ。静と動の対比を重視したポップ性とラウド感が渦巻く、ドラマティックな楽曲の数々に興奮せずにはいられない。作品全体を貫くストーリー性も楽しみたいところだ。 荒金 良介