INTERVIEW
Bentham × a crowd of rebellion
2016.07.11UPDATE
2016年07月号掲載
Bentham:小関 竜矢(Vo/Gt) 須田 原生(Gt/Cho) 辻 怜次(Ba) 鈴木 敬(Dr/Cho)
a crowd of rebellion:宮田 大作(Vo) 小林 亮輔(Vo/Gt) 丸山 漠(Gt) 高井 佑典(Ba) 近藤 岳(Dr)
インタビュアー:沖 さやこ Photo by ゆうばひかり
-まず、この2組が知り合ったきっかけは?
宮田:2015年の春過ぎくらいですね。ALL OFFが出るライヴを新潟GOLDEN PIGSへ観に行ったら、ちょうど出演者にBenthamの名前もあって。"あ、そういえば風の噂でBenthamがかっこいいと聞いたな"と思って観てみたらめちゃくちゃかっこよくて、そのままズケズケと楽屋まで行って(笑)、"超かっこよかったです!"と伝えたんです。そこでオゼ君(小関)の電話番号を聞きまして。
-そのあと、2015年11月3日に熊本Djangoで初対バンが実現するんですね(※2015年10月より行われたa crowd of rebellion主催の対バン・ツアー[ "Daphne tour" ~激烈神話!エロスの全国大暴走編~])。
宮田:そのツアーに呼びたいバンドを決めているときに、"Bentham、かっこよかったから呼びたくない?"、"呼びたい!"という話になったんです。それで直接オゼ君に電話して"熊本なんだけど大丈夫?"と聞いたら、"僕らも行きたいので(事務所に)聞いてみます!"と言ってくれて。そのあとすぐOKの返事をくれました。
小林:その対バンのときのBenthamのリハがバッキバキで......すごかったです。
小関:いやいや......。僕はいつも対バンで対決感を出さないんですよね。"自分のやることをしっかりやろう"、"対バンのバンドがかっこよかったら嬉しいな"という考えなんですけど......こんなに完膚なきまでに負けた感を味わったのは初めてで。
a crowd of rebellion(以下:acor)一同:またまた~!!
小関:トリだったacorはお客さんの雰囲気を察知してライヴを変えたんですよね。MCでちゃんと"ジャンルは違うかもしれないけど――"という話をしていて。そういうMCは僕もしたことがあるし、他のバンドがしているのを聞いたこともあるんですけど、acorはそこで一気にお客さんのテンションを上げたんです。俺もその熱を感じて思わず最前列まで行っちゃいました。
須田:(宮田は)うちのTシャツもうまい具合にカットして着こなしてステージに立ってくれてたしね。
宮田:俺、いつもステージでタンクトップなので、BenthamからTシャツもらってすぐ(タンクトップ型に)切りました(笑)!
小林:でもBenthamもヤバかったですよ。ベースとドラムが強力だから、"あれ? 俺らラウド系のバンドなのに、Benthamに低音負けてねぇ?"って思ったし。
宮田:うんうん。オゼ君の声もめっちゃきれいに抜けるし、あれは焦ったね。リハを観て"これ、頑張らないと食べられちゃう!!"と思ってすぐBenthamのTシャツ切っちゃった(笑)!
小関:だから次一緒にやれるときは、ちょっとでもいい勝負でやれたらいいなと思って。それで今日なんですけど......まだちょっと(直接対決は)早かったですね(笑)。"頑張んなきゃ!"というプレッシャーが半端じゃない!
宮田:そんなことないよ(笑)!
-お互い尊敬するバンド同士ということですね。ではお互いの魅力をおひとりずつ教えていただけますか? まずはBenthamからacorへ。
小関:僕は、acorの音楽はジャンル的に疎かったんですよ。でも、そんな僕でも聴きやすいしかっこいいと思える。うちのお客さんもいる中であれだけ自分たちのペースにライヴを持っていけるのは、貫いてるものがあって、それに対して自信があるからだと思います。
鈴木:見た目も音楽性も男を感じる。ガツンとくる感じがかっこいいなと思います。
須田:僕はわりとジャンルレスに音楽を聴いているつもりだったんですけど、acorは比較的聴いてこなかったジャンルで。実際にライヴを観たら、衝撃波を食らうような激しさがあってものすごいインパクトでした。でも、自分たちのポリシーを崩さずにお客さんに寄っていくところとか、激しさの中でメロディの抜けるキャッチーさとか......僕らと共通するところも感じられて。そこでもすごくテンションが上がりましたね。
辻:須田も言いましたけど、ヘヴィなのに歌がキャッチーなので、自分たちとの共通項はすごく感じました。あと、ふたりのヴォーカルのキャラ立ち具合が半端じゃないなと。ライヴでも(小林が)キャッチーなメロディを歌い上げつつ、(宮田が)お客さんをガッと煽って。お客さんもめちゃくちゃ楽しそうなんです。あれだけ盛り上げてもらえたら、そりゃあ楽しいし満足するよな......と納得して。勉強になりました。
-では、acorからBenthamへ。
宮田:ライヴがかっこいい、ライヴの運び方がうまい、オゼ君の声がいい、演奏技術が高い......というのは最初に観たときにわかってたことだったんですけど、一緒に対バンをして思ったのは、"似てるな!"ということ。音楽性としては真逆かもしれないんですけど、Benthamも暗さというか、内々にこもってしまう感じというか......なんかどこかで"人間なんて嫌いだ!"と思ってるところがある気がして(笑)。
小関:ははは、ばっちり当たってます(笑)。
宮田:そういうところが大好き(笑)! そういうところでシンパシーを感じる。ジャンルが違っても、俺らと似てる人がいるんだなと思った。そこが惹かれるところですね。俺らは自分たちのことを超かっけぇと思ってるんで、俺らに似てるってことはBenthamも超かっけぇってことです! だから、友達(笑)!
丸山:僕はBenthamの楽曲がすごく好きで。王道を押さえているようなことをしているけれど、サビで変拍子を入れるとか、全然王道じゃないこともしてるんですよね。そういうことを組み込んでいるのに、最終的にはキャッチー。すごく練って曲を作ってるんだなと感じてます。
小林:素晴らしいヴォーカル・ワークとメロディ・ライン、非常に高い演奏技術もそうなんですけど、熊本で対バンしたときにリハの時点でもめちゃくちゃ熱くて。負けてらんねぇなと思いましたね。
高井:熊本のリハは自分たちが先だったんですけど、あんまりうまくいってなかったんですよね。そのあとにBenthamのリハを観たら、最初から誰が何をやっているのかがわかる音だったんです。PAさんもそれほど音をいじってなかったので、Benthamは最初からもう自分たちがどうしたらこの音になるかというのをちゃんと把握しているんだなと思って。バンド全体で出せる音のレベルの高さというものがあるなと勉強させてもらいました。
近藤:ライヴを観ていると自然と近づいてくるというか、自然とBenthamの曲が心にスッと入ってくるんですよね。ライヴが終わるころにはすっかりバンドとお客さんを近づけていて、虜にしている。それはライヴの運び方のうまさと演奏技術、メロがキャッチーなのと楽曲の面白さもあるんですけど、やっぱり人間性かなと。