INTERVIEW
a crowd of rebellion
2020.11.10UPDATE
2020年11月号掲載
Member:高井 佑典(Ba) 近藤 岳(Dr) 小林 亮輔(Vo/Gt) 宮田 大作(Vo) 丸山 漠(Gt)
Interviewer:米沢 彰
コロナ禍の中、自分たちにできることをひたすらに考えて曲作りに打ち込んできたリベリオン(a crowd of rebellion)が、全19曲(※初回限定盤特典ボーナス・トラック含む)の大作をドロップする。そこにはメジャー5周年ツアーを最終的に中止に追い込まれたことについての、彼らなりのファンに向けた感謝や、ひたすらに制作だけに向き合った彼らの音楽への姿勢がこれでもかと詰め込まれている。リリースを控えた彼ら5人に、今作への思いを訊いたインタビュー。
今回、俺たちは本当に音楽を作るのが好きなんだな、単純に音楽が好きなんだなって、それぞれ再認識できた
-こんな世の中に突然なってしまいましたが、この半年あまりどうしてましたか?
小林:とにかく制作をずっとしてる感じでした。
宮田:逆に割り切っちゃって、俺らにはもうこれしかねぇって。ほかのバンドさんがすげぇことを発信してみんなを元気づけたりしてるのを見ていたんですけど、俺らはもう、音楽を作ること、それだけにシフトして徹底したって感じですね。ひたすら制作してました。
小林:いつも(宮田と)ふたりで歌詞を書いてるんですけど、より一緒にブラッシュアップして、もっともっと(ふたりのそれぞれの言葉が)繋がるように、意味が通じ合うようにできたと思います。お互い共有することも増えて。
宮田:悲観することも多い、悲しい世の中になっちゃった、みたいなところもあるけれど、ゆっくり自分たちの音楽と向き合って、亮輔とも、作曲者の漠とも、この時期だからこそもっと深く関われたなと思います。
-3月には予定していたメジャー5周年記念ツアー("♯acor 黒光り伝説再び!新生活応援の旅~5年後...")も中止になってしまいましたね。
宮田:残念だね。
小林:悔しいです。
宮田:俺らにとってはメジャーで5年もいられるっていうのが奇跡みたいなもので、それをみんなで祝えなかったのは結構ショックで。ほかのバンドにもすごく夢を与えられると思うんですよ。こんなバンドがここまでメジャーで生き残れるんだぜっていうのを大々的にみんなに見せられるときだったはずなんですけど、延期になって、また中止になって。すごく悔しかったですね。
-メジャー5周年っていう記念すべきツアーを新潟でもやる点を含めて、楽しみだし、リベリオン(a crowd of rebellion)らしいツアーだなって思っていました。
宮田:5周年だからこそ、俺たちが生まれた場所をしっかり大事にして、新潟でがっつり(ライヴ)やるって言ってたんですよね。
-そして完成した『Zealot City』ですが、最初に音源のデータを貰ったときにZipファイルを解凍したら19個もファイルが入ってて。何かの間違いかな? って思ったんですよね。
小林:僕らもそう思ってます(笑)。
宮田:何回見てもね(笑)。
小林:あれ? おかしいな? って。
-間違って他の作品のデータも入ってるのかなって思ったぐらいでした。
宮田:こういうときだからこそ"やったろ!"って。いつもはライヴも制作も同時進行でやっていたので、これ以上は無理だなっていうのがあったんですけど、今回は考える時間もあったので"やるだけやったるか!"みたいな感じでした(笑)。
丸山:(収録を)抜かした曲もあるしね。
宮田:そうそう(笑)。
-しかも、リリース済みの音源はリレコーディングのボーナス・トラック3曲(初回限定盤特典)と、EP(2019年リリースの『:12_White』)で発表済みの1曲(「Alone//Dite」)だけで、あと15曲が新曲という構成なんですよね。
小林:実はボーナス・トラックに関しては、5周年ツアーができないということで、何かできないかとみんなで模索した結果なんです。最初は特典を何かつけたいって、Tシャツとかも考えたんですけど、それも違う気がするし、本当にお客さんが欲しいものは何かなって考えたときに、やっぱりタイミング的にツアーができなかったので、もう曲入れたろ! って。とりあえず音源で、今の自分らを聴いてもらいたいと思ってボーナス・トラックを入れることになりました。
-そういう意図だったんですね。それを踏まえても曲数をかさ増してる感じも全然しなくて。本当に幅も広いし、1曲ごとに濃厚で、すごい作品をこんな時期によく出してきたなと。
宮田:自分たちで聴いてても5曲目ぐらいで"もう十分だ(笑)"ってなるぐらい、濃厚だと思っています。
-ちなみにこれは私の勝手な印象ですが、リベリオンの5人はちょうど良く手加減するみたいなことをしないんじゃなくて、できないんじゃないかな、と。
宮田:こいつ(丸山)が問題なんですよ(笑)。丸山が持ってくるものに対して俺と亮輔は負けないぐらいの叫びと歌をやっぱり乗せたいし、こいつ(丸山)が持ってきた楽曲に応えるようにベースとドラムもやらなきゃいけないんです(笑)。やらなきゃいけないってのも変だけど、ふたり(高井、近藤)もすごく戦ってて。毎回そうなんですけど。問題はこいつ(丸山)なんですよ。
一同:(笑)
宮田:俺たちを困らせようとしてるんだよね。
丸山:そうそう(笑)。"これ叩けねーだろう"って。
近藤:困ったよ。
小林:岳君怒ってたもん。"無理だよ"って。
一同:(笑)
丸山:でもちゃんとやってくるんで(笑)。
-メジャー5周年を経ても、何曲あればいいでしょ、みたいな感覚も全然感じられないんですよね。
宮田:全然ないですね。時間あるから、やるだけやるぞって感じ。出し惜しみする気もないんですよね。今回、俺たちは本当に音楽を作るのが好きなんだな、単純に音楽が好きなんだなって、それぞれ再認識できたんじゃないかと思ってて。作ってるときもすごく楽しかったです。
丸山:仮歌入れ終わったときとか"ヤッター!!!"って(笑)。
宮田:走り回るぐらいの感じね(笑)。
小林:日本代表がゴール入れたときみたいにね(笑)。
宮田:全曲そうだったよね。