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INTERVIEW

10-FEET

2017.11.02UPDATE

2017年11月号掲載

10-FEET

Member:TAKUMA(Vo/Gt) NAOKI(Ba/Vo) KOUICHI(Dr/Cho)

Interviewer:荒金 良介

-90年代はハイスタ的なメロコアや、ミクスチャー勢も出てきて、2000年代に入ると、日本語/青春パンク・ブームがありました。当時、10-FEETはどこにも属さない音楽性でしたよね。

TAKUMA:ほんまにいま言ってもらったように、Hi-STANDARDや青春パンクとかが、ドがつくヒットを記録していた時代ですからね。でもなんのジャンルがすごいかは、出てきたニュー・ヒーロー次第になると思っていたから、どのジャンルが強いとかじゃないなと。だから、僕らは自分たちができることを探すしかないと思ってました。

-なるほど。それと、10-FEET主催の"京都大作戦"が今年10回目を迎えました。この中で思い出深いシーンを上げると?

TAKUMA:1年目(※2007年)は忘れられないですね。台風で中止になって、あんなに3人同時に落ち込んだことはなかったから。ある意味、一番ひとつになった瞬間かもしれない(笑)。

NAOKI:3人で機材車で帰ってるときも、共感のうえで無言でした。何を喋っても落ちてしまうから。

KOUICHI:共感してたなぁ。それだけ僕らは楽しみにしてたんですよ。

-では、NAOKI君は?

NAOKI:"(京都)大作戦"の話でよく出てくるけど、難波(章浩/Hi-STANDARD/Vo/Ba)さん、健さんが出てきてくれたときですね(※2013年)。本当に頭が真っ白になって、いままでの大作戦で一番興奮したかもしれない。夢にも描いてなかった出来事ですからね。

-KOUICHIさんは難波さん、健さんと一緒に「Stay Gold」をプレイしましたよね?

KOUICHI:ふたりが僕のところに来て、間奏から始めようとなったけど、カウントの数を間違えちゃって(笑)。緊張しましたね。

TAKUMA:健さんの性格も知っていたから、1ミリも期待してなくて。もしかしたら出てくれるかもと少しでも思ったら、奇跡は起こらないだろうと思ってました。そこにすがらず、自分たちだけで「Stay Gold」のカバーをやり切ろうと。3人とも絶対にないと思い込んでいたから、ビックリしましたね。

-その気持ちが逆にふたりの心を揺さぶったのかもしれないですね。では、KOUICHIさんは?

KOUICHI:1回目が中止になった翌年(※2008年)の京都大作戦の僕らのライヴがめっちゃ楽しくて。気持ち良かったことを覚えてますね。ステージ袖に出演者のみんながいてくれたし、ライヴを噛み締めながらやりましたね。

-最後の質問になりますが、これまでの中で思い入れの強い作品は?

TAKUMA:......う~ん、どれやろ。

KOUICHI:『REALIFE』(2004年リリースの2ndアルバム)かな。曲のバランス、クオリティも高いと思うし。いろんなことにも挑戦したし、ほんまにいいアルバムやなと。「RIVER」が入ってるからとかじゃなく、曲がいいなと思いますね。いまの10-FEETの基本になってるなと。

-『springman』を経て、『REALIFE』で飛躍的な成長を遂げましたもんね。NAOKI君は?

NAOKI:初めて出したCDが1stシングル『april fool』なので、純粋に嬉しかったのを覚えてますね。用事もないのにいろんなお店をハシゴして、どこに置かれているか見に行ってましたから。特別な感情がありますね。

-TAKUMA君はどうですか?

TAKUMA:僕は『TWISTER』(2006年リリースの4thアルバム)かも。『springman』、『REALIFE』、『4REST』(2005年リリースの3rdアルバム)はミクスチャー・メロコア・バンドで、8割メロコア、2割ミクスチャーという感じが続いたけど、それが『TWISTER』で変わったと思うんですよ。10-FEETで言うところの普通のロックというか、混じりっ気のないロック要素で曲を作ったり、いろんなコード使いに対して制限もなくなったりして......意識的には一切の規制がなくなったんですよね。

-20年という歴史の中で、音楽的なターニング・ポイントになったと。

TAKUMA:そうですね。この3人でやるなら、こういう音楽やろって。歌詞の書き方もかなり変わりましたし、それで次の『VANDALIZE』(2008年リリースの5thアルバム)はよりロックな作品になりましたから。あのときはすごく探究心があったし、一番頭をひねった時期やと思うんですよ。『TWISTER』を境目に前期、後期と分かれるくらい曲が変わったので、そこで学んだことは相当大きかったと思いますね。