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INTERVIEW

HEY-SMITH

2014.03.12UPDATE

2014年03月号掲載

HEY-SMITH

メンバー:猪狩 秀平 (Gt/Vo)

インタビュアー:荒金 良介

-そこから生まれるグルーヴ感も絶対ありますよね。

ありますあります。ハッピーになるときもあるし、安心してるから集中力が高まることもあるし。それこそ学生時代の連れもたくさん来るし、自分がやってることをちゃんと観てもらえる場所なんですよね。あと、観に来た人に俺は絶対感想を聞きたいんですよ。来る人にも"なんか言ってな"と言うんですよ。俺の友達は厳しくてダメなときはちゃんとダメと言ってくれる。なんばHatchはみんな楽屋に来て、全員楽しかったと言ってくれたんやないかな。スーツでダイブしてる人もいっぱいいたし、それも嬉しいですね。仕事終わって、ダッシュで来てくれたんかなって。この日もそうやけど、当日券をなるべく出すんですよ。ライヴ行けるかもしれん。それだけで1日頑張れるじゃないですか。いつもマジメに働いてるやつがダイブしちゃう。そういう光景を見ると嬉しいですね。

-なんばHatch公演に出た10-FEETのTAKUMA君が、猪狩君の人柄を語る場面も興味深くて。口で言うより態度で見せる奴だと思っていたけど、実はいろいろ考えてると。

TAKUMA君と打ち上げでもそこを話したんですよ。TAKUMA君の僕のイメージはとにかくルールが嫌いで、口にしないけど、行動で示してるやんって。でもあの日はTAKUMA君もビックリしてたんじゃないですかね。あんな風に喋るねんなって。

-いつもよりMCは多めでしたよね?

そうですね。俺、ほんまキレイゴト言うヤツが嫌で。口に出されると、冷めることもあって。今までは思っても言わなかったりしたけど、あの日の自分は弱かったんでしょうね。

-そうなんですか?

すり減りすぎて、ギリギリやったんですよね。自分が自分でなくなる前に言いたくなったのかもしれない。今はそんな気がしますね。

-話は聞かないと、わからないものですね。なぜすり減ってたんですか?

バンドのゴタゴタがあって、ツアーも決まってるのにリリースやめようという話になったり......。ブッキングやってるのも僕ですし、いろんな重圧を抱えながらツアーが始まりましたから。Mukkyの耳のことがあって、今回のアルバムはかなり俺が歌ってますし。こんなに歌うツアーも初めてで、90分のライヴを続けると、こんなに声が出なくなるんやと思って。病院にも通ったし、ギリギリやったんですよ。死ぬ前に言っておきたいぐらいの気持ちやったんでしょうね。

-でもなんばHatchで無事ファイナルを迎えられたわけじゃないですか。肩の荷が降りて、ワーッ!と騒げるタイミングではなかった?

いや、あの日がいちばんそうじゃなかった。アンコールはホッとして、どうにでもなれと思ったけど。本編はいちばんギリギリでした。

-まだ安心できないみたいな?

できなかったですね。ライヴ終わるまではどうなるかわからないし、なんばHatchでファイナルをやるのは高校生からの夢でしたからね。自分が弱くてギリギリのときって、ああいう風になるんですね?

-普段は照れ臭くて言えないことも、素直に言える自分がいた?

俺、いつも感謝してるんですよ。でも感謝してることを言葉にするのは嫌で、むしろ逆のことを言ったりして。風邪のときに優しくされたら、すごくありがとうってなるじゃないですか?あれですね。あのステージに上げてくれて、ありがとうと思いましたから。あんなに人生で心が弱くなることはなかったかもしれない。普段は変にポジティヴなので......。心が弱くなることで、しんどい人の気持ちもわかるようになりました。

-結果的に猪狩君の丸裸が観れる貴重なDVDになりましたね。

ほんとそうっすね。曝け出してますからね。今思うと、弱くなったのも自分のせいやと思うし、俺らがやれることはたかが知れてるけど、あのときはほんまにそういう気持ちになって。仕事がくそ疲れたときに俺らの曲を聴いて、テンションがフッと上がってくれたら嬉しいし、そういう存在になりたいですね。

-ただ音楽を鳴らすだけじゃなく、HEY-SMITHというバンドの生き様まで伝わるDVDになりましたね。

特にいろんなジャンルの人とやるようになって、パンクやハードコアは精神性であって、生き様やなって。前から知ってたけど、ほんま初心に戻って、それやわ!と思いました。生き様=音楽という気持ちはありますね。

-オフショットなどを収めたディスク2に関しては?

僕はバンドのツアーの裏側を知りたいんですよね。『BIG4』のDVDを結構観てて、METALLICAとMEGADETHは犬猿の仲やったはずなのに、James HetfieldとDave Mustaineが普通に子供の話をしてて、えっ、そうなん?ってビックリしたんですよ。最後もみんなで演奏するとか、ありえへんって。あっ、今はそういう仲になったんやなと。それを含めて、改めてツアー・バンドってかっこいいなあと思いました。私生活の中にただライヴがあるだけで、音楽、仲間、お酒は普通にあって、その延長線上にライヴがある。俺らも全くそうで、音楽やライヴは好きやけど、友達もすごく大事やし、それをちゃんと見せたくて。いろんなバンドマンがオフショットで普通に映ってますけど、別に仲がいいところを見せたいわけじゃなくて、俺らはこんな関係性なんですって。お互いに刺激し合って、ここまで来れてますからね。あと、俺CDのボーナス・トラックが大好きで、このDVDにもそれを用意したかったんですよ。隠しコマンドもあるので探してみてください(笑)。