LIVE REPORT
Crossfaith
2023.09.21 @Spotify O-EAST
Writer : 藤坂 綾 Photographer:八尾 武志
昨年9月よりライヴ活動を休止していたCrossfaithがいよいよ活動を再開、それに伴い"CROSSFAITH JAPAN TOUR 2023 - DAWN -"と題した東名阪ツアーを今年9月に開催。そのツアー・ファイナルとなる東京公演が、9月21日にSpotify O-EASTで行われた。
SEが流れ、幕が開くと隅から隅までびっしりと埋め尽くされたフロアからは大きな歓声が上がる。その歓声に応えながら登場するメンバー。喜びを抑えきれず、勢い余って前へ前へと押し寄せるオーディエンス。その様子をゆっくりと見わたしながらそれぞれの位置に着くと、「Monolith」でスタートを切る。"前から後ろ、左から右、全員飛べるか、お前ら!"というKoie(Vo)の言葉と共に「We Are The Future」へ続くと会場はさらに熱を帯び、Koieの言葉とバンドの音に応えるかのようにひとりひとりが全身で気持ちを表現する。間髪入れず続く「Rx Overdrive」では、Koie、Kazuki(Gt)、Teru(Prog/Vision)がフロアにダイブ! 初っ端から容赦ない熱いプレイが繰り広げられる。
MCでは"東京! ようやく帰って来たぜ! みんな待っててくれてありがとう。今日が「DAWN」ツアー・ファイナル、大阪めっちゃ良くて、名古屋マジやばくて、東京どうなっちゃうんすか?"と煽り、"俺たちとお前たちの未来に乾杯"とビールで乾杯。プルタブを開ける音を会場全体に響き渡らせ、束の間のクールダウンをキメたあとは、「Make A Move」へと続く。サビでのオーディエンスの歌声が特に印象的だったこの曲、その様子をキャッチしたKoieは歌い終えると、"俺たちが作った曲、歌詞をみんなが一緒に歌ってくれてるの、聴こえてるからさ。今回のツアーでお前らが俺たちの曲をどれだけ愛してくれて、待っててくれたかがめちゃくちゃわかります。マジでありがとう"と感謝を述べる。それを受けての「Devil's Party」からの一体感といったらもう言葉にできないほどの美しさで、しばらく鳥肌が止まらなかった。
活動を休止していた1年のことを振り返り、"何をしてんのかもわからんくなったし、自分自身のこともわからんくなった"というKoie。"それでもこうやってライヴをして、お前らの顔を見た瞬間一発で全部吹き飛んだ。今ここにいるのは、お前たちと仲間たちのおかげです。ありがとう"と再び感謝を伝える。ただ一緒に歌って、ただ一緒に暴れる。それだけが唯一の答えであり、この日、この景色が彼らにとってのすべてだ。その想いはファンも同じだったようで、温かい拍手と歓声がなかなか鳴り止まない。
再度ビールで乾杯したあと「Feel Alive」からライヴは終盤戦へ。"好きなようにやろうぜ、東京"とプレイした「Photosphere」ではダイバーが続出し、Tatsuya(Dr)がステージギリギリのところまで出てきてフロアを煽ると「Freedom」へとなだれ込む。そしてラストは「Xeno」。全員がすべての力を振り絞り、本編を終えた。
アンコールではTeruのDJとTatsuyaのドラム・ソロを披露。まだまだ遊び足りない我々の気持ちを察し、本編さながらの迫力と気合いで「Jägerbomb」、「Countdown To Hell」と畳み掛ける。ここで来年Zeppツアーを開催するという嬉しい報告を挟み、"全員座ろうぜ"といったんオーディエンスを座らせると、この日一番のジャンプでラスト・ナンバー「Leviathan」へ。ひとり残らず全力で爆音に浸り、彼らの"DAWN"=夜明けを祝福した。
この日のライヴはクライマックスの連続で、まるで映画を観ているかのような気分だった。ドラマチックで、でもとてつもなくリアルで、だからこそ美しくて。Crossfaithの新たな夜明けにこうして立ち会えたことを誇りに思うし、ライヴを終えたあと、ステージ中央で肩を組み、やり切った表情と勇姿は、この先忘れることはないだろう。
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