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LIVE REPORT

DEAD POP FESTiVAL 2012

2012.01.14 @恵比寿 LIQUIDROOM

Writer MAY-E

DEAD POP FESTiVAL......ポップ・ミュージック・シーンに対する、なんとも挑戦的なフレーズを冠したこの企画は、人気急上昇中のラウドロック・バンドSiMがホストとなって2010年に渋谷clubasiaにてスタートさせたライヴ・イベントだ。3回目となる今年度は、会場を更に大きな恵比寿リキッド・ルームへと移して開催。当イベントの注目度たるや凄まじく、一般発売が開始されるなり、チケットが即完売してしまうという人気ぶりだった。それもそうである。主催であるSiMを筆頭に、coldrain、CROSSFAITH、HEY-SMITH、SHANKと日本のラウド・ロック・シーンでメキメキと頭角を現している5バンドがここに集結しているのだから。

一番手のcoldrainがスタートするなり、超満員の会場は一気にヒートアップ。イベントの趣旨こそラウドロックであるが、Masato(Vo)が「楽屋が高校みたいで、ほんと楽しい」なんて話していたように、イベント中の節々に出演バンドらのポジティヴな空気が伝わってくる瞬間がある。攻撃的なサウンドが休まず投下されるのだが、終始アットホームな雰囲気に包まれていた印象だ。長崎発のパンク・バンドSHANKも、人柄が伝わるMCでオーディエンスの心をがっちり掴み、3ピースとは思えないエネルギッシュなパフォーマンスで会場を盛り上げていた。多くの大舞台を踏んできたCROSSFAITHは、その経験値の高さを見せつけるように圧倒的なパフォーマンスをオーディエンスにお見舞い。新曲もプレイしてくれたが、これまたがっつり暴れられる次世代メタルコア・サウンドだ。新作リリースが最も待ち遠しいバンドの1つだ。サックスを交えた爽快なパンク・サウンドで会場を踊らせてくれたのはHEY-SMITH。去年リリースの『Free Your Mind』も自身主宰の"OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL 2011"も絶好調な彼等の勢いはDEAD POPでも十二分に発揮しており、至るところにシンガロングを巻き起こし、人気の高さを証明してくれていた。ラストは、SiM。持ち前の逞しいパフォーマンスと緩急のついたステージ展開に疲労感などすっかり忘れ、思わず引き込まれてしまう。アグレッシヴなサウンドとレゲエのノリの良さ、双方を兼ね備えたバンドだが、そのバランスがとても心地良かった。ステージとオーディエンスの熱気は極限まで交わり合って、イベントも終盤に差し掛かった会場内は真冬だというのに相当に熱かったのだが、そんな中MAH(Vo)の口からこぼれた「ここにいるみんなが、僕の生きる証です」なんていう言葉が強く心に残る。
ラウドロックがメインストリームとなる日も、そう遠くはない。この日、この会場にたちこめていた空気を肌で感じた人であれば、そんなことを思わずにはいられないだろう。

さて、SiMのライヴ中に発表された通り、4月にはcoldrain / SiM / HEY-SMITHによる3マン・ツアー「TRIPLE AXE TOUR '12」が行われる予定だ。4月4日の心斎橋BIG CATを皮切りに金沢・岡山・福岡・仙台・札幌・名古屋をまわり、4月20日の赤坂BLITZにてツアー・ファイナルを迎える、というスケジュール。この春、彼らがまたシーンを賑わせてくれそうだ。

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