INTERVIEW
ツタロックフェス2019
2019.03.14UPDATE
-そこでこの"ツタロック"の意味合いって、TSUTAYAという"お店"なんじゃないかと。私は職業柄、いろんなミュージシャンにインタビューする機会が多いんですが、そこで音楽的なルーツの話題になると、かなりの確率で"子供のころ、地元のTSUTAYAで"って話になるんです。
MAH:なるほど。そういうことか。俺もまさにそうですね。中学生のときに地元のTSUTAYAにDragon AshのCDを借りるために行ったら、"だったらこれも聴け"みたいなコーナーがあって、そこからどんどん世界が広がっていったから。
山本:私も完全にそうですね。
-あの感じだと思うんです。既存のジャンルで括れるものもあれば、一見かけ離れているようで実は繋がるんじゃないかとか、ラインナップを見ていて、様々な思いが巡る。
MAH:ジャンルも年齢層も幅広いですね。まとまるのかな?
山本:私は言ってしまえば浮いてるので、それが逆にいいのかなって思います。全体的には普段からよく聴く方々も多くて、観る側としても楽しみです。
中野:さっきこのフェスのブッキングを担当している前田さんが、僕にとってのDJカルチャーの入り口だったって言いましたけど、前田さんは人の高揚感を掴む感覚がずば抜けている方なので、そこが生かされたメンツだと考えると、なお楽しみですね。
MAH:一見客層がバラバラになりそうな場所でライヴができるのはすごく貴重な機会。"「SiM」って名前は知ってるけど......"、みたいな人たちにどういうライヴができるか、俺らも考えなきゃなって。
中野:SiMがいるシーンはもう完成されている。そのシーンをレペゼンする気持ちもあるだろうし、きっとすげぇことをすると思うんですよ。
MAH:その気持ちをしっかり表したい。頑張ります。
-凛として時雨は、出ること自体にテンションが上がります。
中野:フェスにほとんど出ないですからね。当たり前ですけど、できることをしっかりやる。なかなか出ないぶん、期待値は上がっていると思うんですけど、そこを超えていくようなライヴを常にやり続けているバンドではあると思うんで、楽しみにしてもらえれば。
-山本さんは"浮いてる"とおっしゃっていましたが。
山本:まずは観てもらえるだけでもありがたいし、せっかく出させてもうんだから、みなさんに負けないように、予想を裏切ると言うか、イメージを覆すようなことをしたいと思います。
-ふたつのステージがあって、代わる代わる観られることも"ツタロック"の特徴。出演者数もあえて厳選されています。だからこそ、一見バラバラのようで何かが繋がっていく、新しい爆発が起こる可能性があるように思います。
MAH:やってる側は自分たちのことで精一杯で、ジャンルとかそんなに気にしてないんですよ。"ライヴ"か"コンサート"か、くらいのことで。で、こういう現場って特に、ライヴを感じているときに"これはこっちのジャンル"とか考えてないと思うんです。その感覚に訴えていきたい。
中野:さっきも言いましたけど、"ツタロック"は前田さんのキュレーションの段階で信頼できるし、"フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)"や"ライジング(RISING SUN ROCK FESTIVAL)"は出演者関係なく行く人がたくさんいるわけで、それってジャンル以前の話。かたや縦割りのジャンルはひとつの目安としてあった方がいい。それは"この人たちと一緒にやりたい"ってアーティストの熱の集まりを言語化したものでもあるから。で、いろいろ総合すると、ちゃんと芯があれば、一見どんな組み合わせでもいいんですよ。もしそれが単にグチャグチャだったら、信頼を失って次が開催できなくなる。僕も、小さいイベントをやったり、フェスのナビゲーターをやらせてもらったりするなかで、そこを大切にしてますね。
山本:私の立場から話をさせてもらうと、私を観るために来てくださる方は、フェスに行く習慣のない人が多いと思うんです。だからこれをきっかけに、いろんな音楽の楽しみ方を感じてもらえると思うし、それは自分の表現にも繋がってくるし、そうやってお客さんと一緒に学ぶって言うと変だし堅いですけど、豊かになったらいいなって、思います。
中野:都市型でコンパクトに開催されるから、山本さんが言った"きっかけ"としてはばっちりですよね。
-お三方の話しだけでもそれぞれの強い視点があってすごく面白かった。となると当日はもっと楽しみです。
中野:この規模感でこのメンツが集まることはなかなかないですしね。
-3人でこうして話してみて、どうでした?
中野:山本さんはほかのインタビューで、"自分と戦ってる"ってことを話されていて。それはステージに立つ人間として一番重要なことだと思うんです。だから今日の発言にも芯が通ってるし、ステージがより楽しみになりました。
MAH:俺は、一発ギャグが面白いイメージがある(笑)。
中野:意外と情報を握られてますね(笑)。
山本:ヤバい(笑)。
MAH:今日こうして話を聞いてると、きっといろんな場所に出れば出るほど、主役の座をかっさらっていくんじゃないかと思います。
山本:ありがとうございます。これだけ多くのバンドの方々がいてフェスもたくさんあると、カラーで括られはするけど、各々全然違うものがあるってことがよくわかったし、当日も楽しみです。
中野:ここふたり(ピエール中野、MAH)は叩き上げ中の叩き上げ。バンド・シーンの中でも濃いところを見てしまいましたね(笑)。
-私の目線からだと、遊び慣れてくると楽しみ方は固定化してくる。そこで新しい発見のあるトークだと思いました。
中野:よくよくメンツを見ると、そういうところで説得力がありそうな人たちばかりですね。僕も楽しみにしています。
EVENT INFORMATION
"XFLAG presents ツタロックフェス2019 supported by Tポイント"
3月30日(土)、31日(日)幕張メッセ国際展示場 9~11
30日:OPEN 10:30 / START 12:00 / END 21:30
31日:OPEN 09:30 / START 11:00 / END 20:30
【出演アーティスト】
■3月30日
ENTH / KANA-BOON / 感覚ピエロ / サイダーガール / SiM / Dizzy Sunfist / never young beach / HYUKOH / HEY-SMITH / Base Ball Bear / 山本彩 / 凛として時雨 / ROTTENGRAFFTY
■3月31日
Amelie / 打首獄門同好会 / KEYTALK / ゲスの極み乙女。 / Shiggy Jr. / SIX LOUNGE / SUPER BEAVER / DJピエール中野(凛として時雨) / teto / the telephones / 10-FEET / BIGMAMA / ヤバイTシャツ屋さん / Yogee New Waves
【チケット】
前売 2DAYS ¥17,400 / 1DAY ¥8,900
■一般発売中
ツタロックフェス2019 公式サイト Spotify プレイリスト