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INTERVIEW

KAMIJO × 激ロック × バイトル

2018.12.10UPDATE

2018年12月号掲載

KAMIJO × 激ロック × バイトル

Interviewer:杉江 由紀 Photo by 逸見隆明

KAMIJO × 激ロック × バイトル キャンペーン情報

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中世フランスと現代のリアルな世界における時間軸と、史実とフィクションが複雑に絡み合いながら展開されていく壮大な物語。KAMIJOがソロ・ワークスの中で表現し続けてきている、華麗でミステリアスな世界を思うと、彼がその昔にアルバイトをしていたという事実はにわかに信じ難いものの、ここで語られたエピソードはどれも興味深いものばかりだと言えよう。日本最大級のアルバイト求人情報サイト"バイトル"と激ロックによる"激的アルバイトーーク!"。ここでは同企画のドリームバイトとして選ばれた、目下ヘアメイクの勉強中であるという友野芽依さんにもご協力をいただきながら、じっくりとKAMIJOの貴重なアルバイト体験秘話、そして彼の思うヴィジュアル系ヘアメイクの概念についても探っていきたい。

-いつもゴージャス且つミステリアスな雰囲気を濃厚に漂わせていらっしゃるKAMIJOさんに、過去のリアルなアルバイトについてのお話をうかがうというのは、少し恐縮な感じもしてしまうのですが(笑)、ここはぜひレアな経験談をお願いいたします。

わかりました。たぶん、そうなると今回は"この出で立ち"のルーツを話すことになっていくでしょうね。

-おや。いきなり興味深い発言が出てまいりました。ちなみに、KAMIJOさんが最初にトライされたアルバイトとはどのようなものだったのでしょうか?

初めてやったのは宴会場とかがあるホテルの厨房でのお手伝いです。そこで最初は鍋をひたすら磨くような仕事もしていたんですが、最終的にはワサビの盛りつけを専門に受け持つことになりました。

-ワサビだけ、ですか?

それをやったことで、僕は一時的にワサビのことがすごく嫌いになってしまったんですけどね(笑)。だって、ずーっとワサビを盛りつけていると鼻や目にツーンと染みてきてしまうんですから。もともと食べず嫌いで苦手だったワサビが、そこでいよいよダメになってしまったんです。まぁ今では大丈夫になりましたけど。

-そもそも、なぜKAMIJOさんはそのような"裏方"のお仕事を、最初のアルバイトとして選ばれたのでしょうか? 今の華麗なお姿からはあまり想像がつきません。

たしかに、裏方といえば裏方になりますね。ただ、そこはKAMIJOですから。結婚式なども行われていたホテルでの仕事ということで、当初の僕としてはちょっと華やかな場所であるというイメージも持っていたんですよ。ところが、実際には来る日も来る日もワサビを盛りつけていくことになったわけです(笑)。立場としては、板前さんたちのお手伝いという感じになると思いますね。

-そういうことでしたか。もちろん、宴会に出てくるような立派な舟盛りを完成させるには、"ワサビを盛りつける人"も絶対的に必要なわけですけれど、"自分も調理の方をやってみたいなぁ"とはなりませんでした?

いや、そういう気は特になかったです。僕は包丁とかも興味ないですし。お刺身をきれいに盛りつけていくのは板前さんたちの仕事で、僕が任された、ワサビを三角形の山形に盛りつけていくというのは簡単なことだったらしいんですが......といっても、それでさえ決して僕にとっては簡単なことではなかったので、仕事としてはきついところもありました。何しろ僕からするとワサビはそれまで食べたこともないものでしたからね。

-その次にKAMIJOさんが体験されたのはどのようなお仕事でしたか?

ラーメン屋さんでバイトをしました。

-なかなかの庶民派といいますか(笑)、これまたKAMIJOさんのイメージとはずいぶんギャップのある職場を選ばれたのですね。

僕、札幌ラーメンが大好きなんです。お気に入りのおいしいラーメン屋さんがあったので、"このお店をお手伝いしてみたいな"という理由から始めました。

-アルバイトを始める動機としては比較的"あるある"なケースですね。うまくいけば"まかないを食べられるのではないか"的な目論見もあったりして?

まかないもいただけましたし、それどころか昼寝の時間まで時給ありという高待遇でした(笑)。

-寝ていてもお金をいただけるとは素晴らしいですね! そこでのお仕事は具体的に何を受け持たれていたのでしょう?

ラーメンと一緒にお出しするおにぎりを作ったり、お水をお出ししたり、あとはラーメンの配達もやっていました。

-いわゆる"おかもち"に入れてですか?

そうです。あの金属の箱にラーメンを入れてバイクで行くんですけど。1回大失敗しちゃったことがありまして。普段の感覚でバイクに乗っていて、つい自分の幅しか意識しなくなってしまった瞬間があったんですね。そのときに壁にラーメンの箱がドン! ってぶつかっちゃったことがありました。

-あらら。そうなるとラーメンは......。

こぼれちゃったので1回店に戻って新しいものをお届けしましたよ。ということで、ホテルの厨房とラーメン屋さんはいずれも僕が学生のときの話です。そして、そのあとやったアルバイトに関しては、最初に言った"この出で立ち"のルーツに繋がります。僕は先輩のバンドさんの事務所で働かせていただいたことがあるんですよ。

-某Mバンドさんのことですね。KAMIJOさんのその経緯については、ファンの方の中にも知っていらっしゃる方が多いかと思います。

あの経験はすごく勉強になるものでしたね。仕事としては、ファンクラブ会報を作ったり、マーチャンダイズというか物販関係の仕事として、写真セットの袋詰め、それからCDの受注と発送もやったりしていました。

-ではここでKAMIJOさんが3つのアルバイトから得られたことについても、それぞれうかがってみたいです。まず、ワサビの盛りつけをされていた厨房の裏方仕事を通して、KAMIJOさんが感じられたのはどんなことですか?

それまでには知らなかった新しい別の世界を見ることができたと思います。板前さんたちがしのぎを削り合っている姿を見て"すごいな"と感じましたし、鍋ひとつを磨くにしても、みんなそれぞれ本当に一生懸命なんですよ。調理台も、まな板も、そのひとつひとつが大切に扱われているんです。それは、どれも裏方に入ってみなければわからなかったことでした。だけど、それって今の僕たちで言えば、楽器や機材を大事にしているのとまったく同じことなんですよね。そういうプロの仕事、職人さんたちという宝物を実際に自分の目で見ることができたのが、貴重な経験だったと思います。

-次に、ラーメン屋さんでの経験を通じてKAMIJOさんはどんなことを得ましたか?

一番多く得たのはですね、時給が高かったのでお金を得ました(笑)。

-当然そこもアルバイトをするうえでは大事な点ですものね(笑)。とはいえ、時給が高い=仕事が大変というのが一般的には多いケースかと思いますが、そのお仕事の時給が高かった理由がなんだったのかも気になります。

どうしてなんでしょうね? 昼寝までしていてよかったのに(笑)。 時給は始めから高かったんですよ。たくさんの人数を雇うというよりは、少なめの人数でうまく回すというスタイルのお店だったからなのかもしれません。