INTERVIEW
ヒステリックパニック
2018.05.01UPDATE
2018年05月号掲載
Member:とも(Vo) Tack朗(Gt/Vo) $EIGO(Gt/Cho) おかっち(Ba) やっち(Dr)
Interviewer:米沢 彰
名古屋を拠点に活動するエクストリームJ-POPバンド ヒステリックパニックが、インディーズ時代の『4U』以来の、メジャー初となるEP『666 (TRIPLE SICK'S)』をリリース。ライヴを強く意識した前作を経てさらにライヴを強く意識するようになったというだけあって、トリプルA面と位置づけるに相応しい作品に仕上がっている。バンドとしての狙いがはっきりと出た今作について、メンバーが自由(すぎるぐらい)に語りまくったインタビューとなった。
-まずは触れないわけにはいかない、あのアー写更新の件ですが。
一同:(笑)
-なぜTack朗さんは坊主にしちゃったのでしょうか?
Tack朗:イメチェンですね(笑)。ちょっと頭を丸めなきゃいけないことになりまして......。
$EIGO:心を入れ替えないといけないことがあったんだ(笑)。
Tack朗:そうですね(笑)。それを利用された、というか。
-自分の意志ではなく?
Tack朗:丸めたのは自分の意志なんですけど、アー写にまでされたのは(笑)。
とも:でも、アーティストの実際のイメージがアー写と違うとちょっとね。現実を伝えないと(笑)。
-Twitterで流れてきたんですが、眉毛全剃りと下もというのは......。
やっち:チェックされてるんですね!
-嫌でも、流れてきて目に入ってしまうので(笑)。
一同:(笑)
Tack朗:人生で初ですよ。すね毛もないんです。全部ツルツル。
やっち:どうでもいい(笑)。
-ようやく真面目な話になりますが、『4U』(2013年7月リリース)以来となるメジャー初EP『666 (TRIPLE SICK'S)』リリースおめでとうございます。
一同:ありがとうございます!
-今作はトリプルA面ということで、3曲すべてが今のヒスパニ(ヒステリックパニック)を体現した曲という位置づけと考えていいでしょうか?
とも:そうですね。
-1曲目の「Love it!」のAメロから手拍子があったり、シンガロングがあったり、前作『LIVE A LIVE』(2017年6月リリースのミニ・アルバム)から引き続き、ライヴを強く意識した作品になっていると感じました。
とも:その間に1曲配信の曲があったんですが(2017年12月リリースの配信限定シングル「Shut up」)、それも含め、前作から自然とライヴを意識した曲作りをメンバー共通でするようになっていたので。今回もその流れを踏襲して、自然とそうなったっていう感じですね。
-その一方で、「Love it!」の歌詞は"ハッピーじゃない! ならば手を叩け"、"あいされたい/ぼくら うさぎさん"といった闇の部分はヒスパニ流というか。
とも:そうですね。
-ライヴをファンの中でしっかりと位置づけてもらって、ライヴを通してファンのみんなの様々な"負"を昇華させていこうというような感じを前から受けていたのですが、よりその方向性が明確になったような感じがします。
とも:前の『LIVE A LIVE』のときは、ミニ・アルバムだったので、ただ単にコンセプトを"ライヴ"っていうことにしただけなんですけど、その楽曲たちが、そのあとのライヴやツアーで生きてきた部分があるので、手応えを感じたというか。その前の『ノイジー・マイノリティー』(2016年7月リリースの2ndアルバム)なんかは、作品として、いち楽曲としていいものを作ろうと意識していたので、それはそれでいい作品になったとは思ってるんですけど。ただ、そういう作品を経て、今はライヴ・モードになっているというか、1周回って帰ってきたという感じですね。バンドは今、そういうモードで楽しくできていて、それでお客さんの反応もいいので、"ヒスパニはやっぱりこっちだな"っていうのが今の解釈です。
-前作を実際にライヴでお客さんにぶつけてみて、そこから返ってきたものが今作に生きてる実感はありますか?
とも:今作は、3曲ともお客さんの入る余地が結構あるんですが、先ほど話に出た手を叩くところとかもそうだし、コール&レスポンスとかシンガロングするような部分が前よりも増えたし、意図的に増やしたいなと思っていたところではあるので。どちらかと言えば、聴かせるというより、一緒に楽しむというか。お客さんの声も楽曲の一部として捉える、という意味で、前作の楽曲でやってて楽しかった部分を"いいところは伸ばしていこう"ということになった感じです。
Tack朗:昨日、ライヴで「Love it!」を初披露したんですよ。まだどこにも出してなくて、初めて聴いてもらったはずなんですけど、お客さんは1回Aメロ聴いたら"あ、ここ手叩いていいんだ"っていうのをわかってくれて、2番ではもうみんなが叩く準備していてくれてて。それは"すごいな!"って思いましたね。
とも:一瞬で調教されてたよね(笑)。
-調教(笑)。
Tack朗:1回聴いただけでメロディを覚えてくれて歌ってくれてたので、それくらい参加しやすい曲が作れたんだなっていうことに感動しましたね。1曲にいろんな要素を全部詰め込むっていうよりは、今回3曲あるので、全部合わせてヒスパニらしさを作れたらいいなってことで、それがちょうどいい引き算になってわかりやすくなったのかなって感じもありますね。