DISC REVIEW
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バンドの充実ぶりが色濃くうかがえるヒスパニの2ndアルバム。サウンドにもリリックにも、そしてトラック・タイトルにも様々なギミックが取り込まれており、一聴しただけでは一風変わったラウドという印象だが、聴き込むほどにまた違う側面が見えてくる。ゴリッゴリでギャリッギャリなバンド・サウンドにグロウル主体のヴォーカルが圧倒的な攻撃力を持ったトラックながら、その歌詞はハチャメチャな「エクストリームおっぱいダイナマイト8000」を始め、ラウドロック、メタルコアからJ-POP、ヒップホップまであらゆる要素を取り込み、ポップでキャッチーなヒスパニ印が刻み込まれた楽曲の連続には、まるでアルバムの世界に呑み込まれるかのような感覚すら生まれてくる。いろいろな意味で破壊力のある1枚。 米沢 彰