DISC REVIEW
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来年2月に武道館公演が開催予定であり、メジャー5周年を迎えるPassCodeの初ベスト盤。今年8月に勇退した今田夢菜を含めた4人の歴史が詰まった作品でもある。代表曲と、メンバーやサウンド・プロデューサー 平地孝次、バンド・メンバーやスタッフなどの推し曲という2枚組で、様々な視点からPassCodeの魅力を解剖して伝える内容だ。ラウドロック系アイドルは多く存在しているなかでも、PassCodeの存在は際立っている。エクストリームで攻撃的なエレクトロニコア、小柄だが馬力ある今田のシャウトはサウンドの緩急のスイッチになり、南 菜生、高嶋 楓、大上陽奈子の高音のメロディアスなヴォーカルは曲のスピード感や高揚感を上げる。そのバランスや、グルーヴは絶妙で、シーンの枠を超えていく高いポップ性を放っていることを改めて確認できる。新メンバー 有馬えみりが加入し、新たなチャプターへというなかで大事に繋いでいくものすべてが収録された作品だ。 吉羽 さおり