INTERVIEW
PassCode
2016.06.01UPDATE
2016年06月号掲載
Member:南 菜生 高嶋 楓 今田 夢菜 大上 陽奈子
Interviewer:吉羽 さおり
-激ロック初登場となるので、まずは"PassCodeとはなんぞや"というところからおうかがいしたいのですが、現在結成3年目ですね。最初はどんなふうにスタートしたんですか?
南:最初は、サウンドも歌も今とは全然違う感じだったんです。2014年3月に4人体制での活動をスタートさせて、メンバー編成としても、楓ちゃん(高嶋)と(今田)夢菜が入ってガラッとサウンドが変わって。「アスタリスク」(2014年リリースの1stアルバム『ALL is VANITY』収録曲)のMVを2014年に発表すると同時に、すべてチェンジしていったんです。そして2015年の8月に(大上)陽奈子が入って、今の4人になりました。
-アイドルとはいえ、EDMとラウドロックがミックスされたむちゃくちゃ激しい曲ばかりですよね? それもかなりインパクトの強いスクリームやシャウトも入っている。最初に"これからはこういう曲で"となって、正直どう思っていましたか。
南:私は激しい音楽も聴くし、バンドも好きなので、いいんちゃうかなって。アイドルさんの中では、当時はシャウトをするのも珍しかったし、ラウド系のアイドルさんはあまりいなかったので。
高嶋:私が加入したのがちょうどサウンドが変わったときでしたけど、当時は入ったばかりでついていくのに必死だったから、あまり記憶にないんです(笑)。しかもそのころは、バンドの音楽はまったく聴いていなかったので、初めてPassCodeの曲を聴かせてもらったときは、"あぁ、これもアイドルなんや。ふーん"という感じで。あまりよくわからんまま始めた感じだったんです。
南:みんな手探りやったな?
-今田さんはいきなりこのシャウト、スクリームをやることになったわけですよね。
今田:そうですね。そのときは、"シャウト"っていうのもなんのことか全然わからなくて。"ギャーって言ってる感じのやつか。へぇ"って感じやって。もともとは、"かわいいアイドルをやりたい"っていうのもあったので、最初はびっくりしましたけどね。
-それで、シャウトの練習も?
今田:練習というよりも......。
南:ライヴをしていくうちに、だんだんと上手になっていった感じなんですよ。最初より今の方が声も出るようになって、だんだんカッコよくなっていってると思う。
今田:教えてくれる人もいなくて、とりあえず叫んだらいいっていう感じだったから。誰かを真似するとかもなかったんです。変に考えすぎちゃうと、逆にできなくなるタイプなので。
南:オリジナルやな(笑)。
-すごいですね。そして、大上さんは一番最後に加入して。すでに現在のPassCodeサウンドになっていたころでしたが、この曲を自分が歌うということはどう感じました?
大上:最初に(PassCodeの)MVを観たんです。噂では激しい曲だとは聴いていたので、衝撃は受けたんですけど、私自身バンドの曲も聴いていたので、バンドっぽいサウンドやなと思って。それで、加入する前にライヴを観に行ったんです。曲を聴いたときよりも、そっちの方が衝撃が強かったですね(笑)。アイドルのライヴってやっぱり、キラキラとしているというか......あ、PassCodeもキラキラしてるけど。
一同:してるやろ!
大上:これまでは、かわいい要素が多いアイドルさんのライヴばかり観てきていたので(笑)。PassCodeのような激しいライヴは初めてで、生でシャウトしているところを観たのもそのときが初めてだったんです。女の子がこんなことしてるんやって、そこに自分が入るのが想像できませんでした。
-たしかに、いわゆる"アイドル"と言われてイメージする、"キュートさ"、"かわいらしさ"とは違った方向に尖ってますよね(笑)。南さんはバンドも好きということですが、どういったタイプのバンドが好きだったんですか。
南:なんでも聴くんです。Fear, and Loathing in Las Vegasも聴くし、FACTも好きやし。BUMP OF CHICKENやMr.Children、インディーズのバンドもいろいろ聴いています。なので、PassCodeの曲を初めて聴いたときも、新しくてすごくいいなって思ったんです。アイドルもバンドも両方聴いていたから、好きなものと好きなものが合体した感じで、違和感はなかったし。始まる前はすごく楽しみだったんです。どうなるんやろう?って。
-PassCodeの曲はかなりカオスで、展開も複雑だし一筋縄ではいかないですしね。
高嶋:めっちゃカオスです。
南:しかもライヴでは、1曲ずつじゃなくて全曲通してぶっ続けでやるので。初めて聴いた人からは、"どこからどこまでが1曲なのか、わからない"って言われることもあるんですけど、そういうのも面白くていいなって。最近は、メンバーでセットリストを考えているんですけど、この曲の次はこの曲がいいんじゃないかなとか、いろいろ工夫をしていて。サウンド・プロデューサーの平地(孝次)さんが、それを全部繋いで作ってくれるんです。平地さんは、よくアイドルさんのライヴにあるような、"次の曲聴いてください"っていう振りがあまり好きじゃないみたいで。勢いがなくならないように編集して、毎回ライヴのために繋げたトラックを作ってくれるんです。そういう勢いも、PassCodeの強さだと思います。
-動きはアグレッシヴだし、メロディも複雑なら歌詞も長かったりしますよね。ライヴはかなり大変なのでは。
高嶋:そうなんです、英語詞も多いので。
今田:最初は、"え、嘘やろ?"って感じだったんですよ。"こんなに続けてライヴするの? 実現できるの?"って感じだったんです。でも、最初は5曲連続とかだったのが、最近は14曲とか、だんだんとそういうのが普通になってきて。
高嶋:逆に途中でMCを挟んだりすると、どうしていいかわからなくない?
南:PassCodeはMCがないので、喋るのがヘタクソなんですよ(笑)。
高嶋:やっぱりワンマン・ライヴになったらMCを挟むんですけど、みんな結構ね?
南:"どうしたらいいんやろう"ってなって。
高嶋:モゾモゾしだすっていう。
-曲の勢いはどこに?っていう(笑)。
高嶋:これがギャップ(笑)?
今田:あかんギャップや。
南:しっかり喋れるようにならないと。