INTERVIEW
PassCode
2016.06.01UPDATE
2016年06月号掲載
Member:南 菜生 高嶋 楓 今田 夢菜 大上 陽奈子
Interviewer:吉羽 さおり
-インタビューではちゃんと話せてるから大丈夫ですよ。でも、こうして激しい曲が増えることで、ライヴでのお客さんの反応も変わるのでは。
南:普通のアイドルさんとは盛り上がり方が全然違って、モッシュもあるし、ダイヴやリフトもある。でも、ヲタ芸とかもあったりして、うまい具合にアイドルとバンドのどちらでもない感じのライヴができてるんじゃないかなと思います。
-共演する相手も、バンドが増えているんですか?
南:そうですね、最近は多くなりました。イベントでも、"NIIGATA RAINBOW ROCK"や"FREEDOM NAGOYA"に出させてもらったり。昨年の"SUMMER SONIC"にも出させていただいて、バンドさんと一緒にやらせていただく機会がだんだん増えてます。この前は、自分たちのツーマン企画(※2016年4月29日に開催された"V.P.C vol.1")で感覚ピエロさんに出ていただきました。
-ロック・ファンがフロアを占めているようなライヴだと、気構えも違うんですか。
南:気合いが入るというか、とりあえず観てほしいなっていう感じはありますね。女の子4人組やからって、フェスとかだと"まぁいいか"って流されちゃうことも多くて。とりあえず少しでも観てもらったら、好きになってもらえるようなライヴをしている自信はあります。
-最初はやっぱり、"ちょっと観てやろう"みたいな感覚でいるお客さんも多い?
南:最初はそれで全然いいよな? "観てやろう"くらいの気持ちで来てもらっても全然いい。
高嶋:アイドルさんとの共演では、PassCodeの曲を知ってもらえてることもあるから"ちょっと盛り上がれる"みたいな感じなんですけど、バンドさんと一緒やったら、"PassCode、誰やろう?"って感じだと思うので。フロアでは、"え?"っていう顔をしてる人も多いです。
南:それこそギャップを見せるために、バンドさんとやるときはより激しめの曲やったり、シャウトが多い曲やったり、引き込めるようなゴリゴリの曲ばかりでセットリストを組んでます。
-それで、少しでも振り向かせられれば、やった!と。
南:そうですね。『ALL is VANITY』に収録されている「Seize the day!!」は、サビで全員に拳を上げてもらう曲なんです。その曲を最後にやるのがライヴの流れなんですけど。バンドさんとやったときに、フロアでいっぱい拳が上がっているところや、盛り上がっているのを見ると、今日いいんちゃうかなって感じます。
-2ndアルバム『VIRTUAL』が完成しましたが、昨年1年間ライヴを重ねてきたことで、アルバムに活かされたところはありますか。
南:陽奈ちゃんが入ってから、アルバムとしては今回が初めてになるので。その面では、これまでと違った新たな声質が加わった新鮮さもあると思いますね。平地さんの考えとしては、声も音の素材のひとつなので、メンバーそれぞれに合うところを、パート分けしているんです。『ALL is VANITY』のときは、メンバー自身でパート分けをしていたんですけど、今回は平地さんに決めてもらって。その歌割りが"(メンバーそれぞれに)合ってるよね"って思うことが多かったんです。それも新鮮な感じやな。力強い歌い出しやったら私やったり、高音のパートやったら陽奈ちゃんやったり、かわいい感じやったら楓ちゃんやったり。
高嶋:私のところには、かわいらしい歌詞の部分が結構来ましたね(笑)。歌うときに、ちょっと笑っちゃうんですけど。
南:今回、シャウトがすごく良くて。前回よりもパワフルさがあって、聴いたときにかっこいいなって思ったので、そこも注目してほしいです。しかも、歌ってるときの声とシャウトのときの声が全然違うんですよ。
大上:そう、全然違う!
南:優しい感じの声で、顔もホワッとしてるんですけど(笑)。
-まさかあんなパンチあるシャウトが出るとは、ですよね。今田さんはメロディを歌うパートとシャウトとで、パッと声を切り替えられるんですか。
今田:切り替えてる感覚はないんですよね。ここはシャウト、ここは歌っていうか――これ、切り替えてるのか。
高嶋:ライヴ中に夢菜の顔を見てたら、普通の歌詞のところはめっちゃニコニコして歌ってて、シャウトのパートになったら鬼みたいな――
今田:お、鬼!?
高嶋:覚醒した感じで。めっちゃ変わるんですよ。
大上:リハーサルのときも、普通に"そうやんなぁ"とか喋ってるのに、シャウトのパートになったら、急にグワーッと変わって。
南:小さな身体からあの声が出るっていうのは、ライヴを初めて観た人はびっくりするところだと思うんです。
今田:褒めてくれてありがとう(笑)。
南:褒めてない。褒めてないよ。
-バンドでもスクリームとクリーン・トーンとで、ツイン・ヴォーカルということが多いと思うので、これをひとりでやってるのは少ないから、面白いと思う。貴重な存在ですよ。
今田:はい、頑張ります。
-2ndアルバムということで、自分たちでもPassCodeとしてもっとこんな曲が欲しいとか、新境地だなという曲もあったんですか。
南:「NINJA BOMBER」(Track.5)は新しい感じの曲なんですけど、「アスタリスク」のときに入っていた音色も使っているので。新しいけど、懐かしいみたいな感覚ですね。平地さんの思いとしては、"『ALL is VANITY 2』みたいな感じで捉えてほしい"っていうことだったんです。今のメンバーになって、いろいろな面でパワーアップして進化した1枚になってますね。キャピキャピした曲は、前よりもキャピキャピしてるし。
今田:ギャップ激しいよな、このアルバム。
高嶋:全部入ってるという感じです。バラードもあるし。