INTERVIEW
PassCode
2017.08.01UPDATE
2017年08月号掲載
Member:南 菜生 今田 夢菜 高嶋 楓 大上 陽奈子
Interviewer:吉羽 さおり
昨年10月にシングル『MISS UNLIMITED』でメジャー・デビューし、アイドル・シーンのみならず、力強いヴォーカルやシャウト、パフォーマンスとゴリッゴリにラウドなサウンドを武器に、ロック/ラウド・シーンにも食い込んで爪痕を残すPassCode。エンジン全開で爆走している今を形にしたのが、メジャー1stアルバム『ZENITH』だ。頂点を意味する今作は、重厚でクライマックス感たっぷりのサウンドもエクストリームなら、4人それぞれの個性が生きたヴォーカルもエクストリーム。モダンなヘヴィネスとキャッチーさにこだわり抜いた気迫のあるアルバムで、音楽シーンど真ん中に狙いを澄ます。
-力の入ったアルバム『ZENITH』が完成しました。メジャー1stアルバムということで、自分たちでの手応えはどうですか。
南:インディーズ時代のアルバムはいろんな楽曲を入れたおもちゃ箱みたいなアルバムが多かったんですけど、今回はそれとはまた違って。どれがA面にきても、どれがリード曲になってもおかしくない曲しか入っていないんです。そこが、いつもとの違いというか。気合の入り方が、違うかなって思います。
-それはアルバム・タイトル"ZENITH"=頂点という言葉にも表れていますね。
南:そうですね。制作中、メンバーはアルバム・タイトルを知らなくて、リリース発表のときにタイトルが"ZENITH"ということと、その意味を聞いたんです。あぁ、こういう気持ちでこのアルバムが作られたんだなというか。収録曲も、曲順も、そうなっていってほしいという気持ちがこもっていて。その期待に応えられたらなと思う内容になっています。
-シングル曲以外では、どのあたりの曲を最初に録り始めたんですか。
南:リード曲の「ONE STEP BEYOND」と「Same to you」を最初に録りました。
-両方違ったタイプの曲ではあるけれど、それぞれPassCodeの良さがすべて入った曲ですね。
南:「ONE STEP BEYOND」の方がより、いつものPassCodeらしいかなと。
-アグレッシヴに攻める曲です。
南:「Same to you」もいつもと違って、3拍子のリズムが入ってきたりしているんですけど、PassCodeでは3拍子は初めてなんです。でも違った方面で、自分たちらしさが出ているかなって思います。どの曲もそうなんですけど、サビは特にPassCodeらしいというか。シャウトもスクリームも力強くなっていて。
-相当に力強いですよね、今田さんのシャウトは。
南:泣きながら録ってたもんな。
今田:結構、時間がかかっちゃったんです。前回のインタビューでも言ったんですけど、録るたびに声が出なくなっていって。何回も録り直して、日にちも何日もかかってしまったんです。今回はみんな、それぞれ1時間半くらいやったかな?
大上:今回は、1時間半とかだった。
今田:今田だけ、1曲3時間くらいとってもらって。励まされながらレコーディングしていました(笑)。
大上:今田のレコーディングを見学してたら、自分の目標がすごく高くて。納得がいかないと何回も、"これは違う"っていう感じでやり直していたんです。粘っているなと思いながら見ていました。
-自分で設定したハードルがどんどん上がっているんですね。
今田:サウンド・プロデューサーの平地(孝次)さんは、レコーディング中の"いい"と"悪い"の差があるというか、態度がわかりやすくて(笑)。
南:そう。"いい"って言ってくれるけど、これはたぶん良くないんだな、みたいなね。
今田:そういうときの"いい"には心がこもってなさすぎて、それで何回も録り直すんですけど、だんだんと"もう大丈夫やで。それ以上叫ばんといて"って感じになっちゃって。でも、最後は納得のいくものができました。