INTERVIEW
PassCode
2017.08.01UPDATE
2017年08月号掲載
Member:南 菜生 今田 夢菜 高嶋 楓 大上 陽奈子
Interviewer:吉羽 さおり
ライヴでは、自分たちのことを見てほしい! という圧が、強くなってきた
-ライヴへの期待感もどんどん高くなるような、進化が見えるアルバムだなと思いました。6月、7月は["bite the bullet" Short Tour 2017]ということで東名阪の初の対バン・ツアーがありました。いま半分が終わったところですが(※取材日は7月6日)、ツアーの感触はどうですか。
南:思った以上に感触があって、何より熱いし、あったかくて。東京公演ではMOROHAさんとSIX LOUNGEさんをお招きしたんですけど、ツアーの1発目ということで、メンバーも気合を入れていて。やるぞっていう感じでステージに出ていった瞬間、MOROHAさんとSIX LOUNGEさんが作ってくれた空気が、すっごくあたたかかったんです。いつもは自分たちであたためていく感じなんですけど、会場がすでにあたたかい状態から始まって、拍手と歓声で迎えていただいて。あぁ、対バン・ツアーってすごいなと思いました。フロアはPassCodeのファンの方が多かったんですけど、私もライヴをフロアで見させていただいて。最初はやっぱり、ジャンルも違うので、棒立ちで見ている方が多かったんです。でも、自然とお客さんも手を上げていたり、MOROHAさんのときだったら、泣きそうな顔をしてステージを見ていたりして。対バン・ツアーでしか見られない光景が、すごく良かったです。名古屋では、ENTHさんとAnother Storyさんをお招きしたんですが、また東京と名古屋では全然フロアの感じが違って。それもまた対バン・ツアーの面白さや、良さなんだろうなと思いました。
-最後の大阪公演はBAND-MAID、FABLED NUMBER、Xmas Eileenとの対バンで、東名阪でここまで違ったラインナップにしたのも面白かったですね。
今田:最初は不安やったよね? 大丈夫かなって思ったんですけど。ステージに立ってみたら、もうお客さんの顔ができあがってたから(笑)。あとはPassCodeがいいライヴ、楽しいライヴをしたら今日はいいライヴになるんじゃないかなと思って。めっちゃ楽しかった。
高嶋:名古屋では、Another StoryさんがPassCodeのひとつ前やったんですけど、最後の曲ではドラム以外のメンバーみんながステージを降りていって。PassCodeのファンのみんなも、虜になって楽しんでいたんです。トリのような勢いやったので、これはやばいと思って、燃えましたね。楽しいライヴができました。
-4月に"Zephyren presents A.V.E.S.T project vol.10"というサーキット・イベントがあって、PassCodeのライヴを観ていたんですけど。そのライヴがすごく良かったんですよね、お客さんを掴みにいってるなっていう前のめり感があって。
南:最近だよね。ライヴに対して向き合う姿勢が変わってきたというか、貪欲になってきたんです。自分たちひとりひとりの見せ方が変わってきて、今田だったらシャウトに磨きがかかってきて、圧もすごくなってきたし。違ったシャウトの出し方にも挑戦していたりして。大上と高嶋もそうですけど、自分というものを確立してきた。アルバムもそうですけど、メンバーそれぞれの、個性がだんだんと出てきたんです。だからライヴを観てもらっても、面白いと思うし。自分たちのことを見てほしい! という圧がたぶん、強くなってきたというか(笑)。Fear, and Loathing in Las Vegas主催の"MEGA VEGAS 2017"が、結構大きな変化だったと思うんです。
-バンドも多数出るなかでの出演でしたからね。
南:それまではどちらかというと受け身というか、見てもらって、好きになってもらったらという感じだったんです。今は、好きにならせるっていうと変ですけど、わかってもらえる自信がついてきたというか、その手応えがあったので。バンドさんの中でやっても掴んでいけるように、自分たちがかっこいいライヴするぞ、一番のライヴするぞっていう気持ちがステージに出てるんだと思います。
大上:私を見て~っていうね。だから、ライヴ中の写真を見ると、必死で(笑)。結構、やばい写真とかあるんですけど。それくらいライヴ中の顔とかも気にせず、ほんまに本能のままやってると思います。
今田:ほんまブスやもんな。
大上:剥き出してるから(笑)。
南:引きで見たらかっこいいから、いいよな(笑)。
-バンド・セットでのライヴを重ねてきたことも大きいですね。PassCodeの4人がいて、その後ろにバンドがいてという、音の厚みやステージの迫力が増していると思います。
南:後ろにバンドがいて、前で4人が歌っているというのが、だんだんとしっくりきていますね。気持ちがいいというか。前までは空いていたパズルのピースがはまって、完成形に近づいてきているというのを、ライヴをやっていて実感していて。楽しいっていうのが、一番前に出てくるライヴができています。
-今回のアルバムのツアーはさらに熱く、ドラマチックになりそうですね。
南:どの曲もライヴでやったらアガる曲で。特に「Scarlet night」とかはパーティーっていう感じがあるから、どこに入れるか悩むよな。
高嶋:今もメンバーでセットリストを組んでいるんです。今でも入れたい曲が多すぎて、30分くらいのステージとかやったら、全部入らないから悩んでいるんですけど。このアルバムが出たら、さらにどうしたらいいかわからへん(笑)。時間が全然足りひんね。